電話応対でCS向上事例
-株式会社サノ・ファーマシー-おもてなしの心が込もった応対で信頼を獲得し、お客さまの健康生活を支援
秋田県秋田市に本社を置く株式会社サノ・ファーマシーは、県内外に佐野薬局など多数のグループ薬局を展開。各店舗の電話応対改善を目指して企業電話応対コンテストに参加し、品質及びスタッフのモチベーション向上に取り組んでいます。
事業概要について教えてください。
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▲社長室長 佐野 宏大氏
弊社のルーツは、江戸時代初期にここ秋田で商いを始めた「越後屋」です。その後、寛政年間には薬種処も始め、代々「佐野八五郎」を襲名し、薬業を営んでまいりました。法人となったのは1957年で、以降「貢献・責任・信用」の経営信条と、「地域の皆さまの健康生活支援ステーション」というビジョンのもと、薬局を運営しております。現在はここ秋田のほか、岩手県、宮城県、神奈川県、東京都などに、別名称も含めて、グループの店舗を展開しております。
他地域で別名称の店舗を運営しているのは、どうしてですか。
薬局は近隣住民の皆さまになくてはならない大事なインフラですが、経営者の高齢化などで店舗の継続が難しくなる事例も少なくありません。一部の薬局が別名称となっているのは、弊社が地域からの薬局の消滅を防ぐため、そうした薬局の事業を名称ごと承継し、運営しているからです。
お悩みごとを持ち、電話をくださるお客さまに温かみある応対を
御社と電話応対との関わりについて教えてください。
薬局はお客さま、処方箋を持つ患者さまのほか、医薬品メーカーや流通関係者、医療関係者など、さまざまな方からお電話をいただきます。そうした電話が誰からかかってきているのかを素早く察知し、お問い合わせに応じることが必要です。そのためには応対マナー、そして医薬品などの専門知識の双方が求められます。
応対においては、どのようなことを心がけていますか。
薬局にお電話をくださるお客さま、患者さまは、何かしら悩みごとを持っていらっしゃる場合がほとんどですので、そうした悩む心に寄り添える、温かみのある応対を心がけております。一方、医師、薬剤師などの医療関係者は、非常にお忙しい中でのお電話がほとんどです。そのため用件を素早く聞き取り、お時間を必要以上にいただかないよう配慮しております。
親近感あるお客さま応対を実現するため企業電話応対コンテストに参加
そうした電話応対について、どのような課題がありましたか。
温かみある応対が、ともすれば馴れ馴れしさにつながる場合もあります。秋田では、地域性から方言でのやり取りが多く、それがお客さまにとっての親しみやすさにもなりますが、他地域の方には心理的な壁や違和感となる可能性もあります。お客さまがどのような方なのか、最初のやり取りで感じ取り、誰もが好感、親近感を抱く応対の実現が課題となっていました。
企業電話応対コンテストに参加を決めたきっかけを教えてください。
そうした課題にどう取り組むべきかを考えていた時、日本電信電話ユーザ協会から参加の働きかけがありました。実際それまで、第三者の客観的な指標により応対品質を確認したことがなかったため、約5年前にまず1店舗だけ、試験的に参加することにしました。
参加した感想は、いかがでしたか。
専門家による審査で、やはり弊社の電話応対には十分ではない部分があることが分かりました。参加した店舗からは「さらに良い点数を目指したい」という声が上がり、他店舗からは「ぜひうちも企業電話応対コンテストに参加したい」という要望があったことで、参加店舗は年々増え、昨年は10店舗による参加となりました。
企業電話応対コンテストへの連続参加で店舗のやる気を醸成、応対レベルも向上
企業電話応対コンテストへの参加経験を、御社の電話応対品質向上にどのように役立てていますか。
企業電話応対コンテストでの客観的な評価が、それぞれの店舗のやる気やモチベーションにつながっています。また各店舗での電話応対研修や来店されたお客さまへの応対についてのミーティングで、企業電話応対コンテストの審査でご指摘いただいた課題などを共有し、どうすれば改善できるかを話し合い、そうして浮かび上がってきたポイントを店舗ごとに行う研修で学び直すなどの取り組みで、さらに良い応対ができるよう心がけております。
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▲佐野薬局通町本店の外観
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▲サノ・ファーマシーグループのキャラクター「さのハチくん」
企業電話応対コンテストにおけるこれからの目標について教えてください。
企業電話応対コンテストでより上を目指す各店舗の努力が少しずつ実を結び、昨年初めて70点を超える店舗も生まれました。実際、点数が上がってきている店舗については、私自身が電話をかけても、応対品質が高まっていることを実感できます。もちろん、70点という点数は満足できるものではありません。各店舗ともさらに上を目指せるよう、指導を続けていきたいと思っています。また電話応対の実力、応用力をさらに向上させるため、電話応対コンクールへの参加も検討しています。自分たちの業務範囲内で完結するコンテストとは異なる“気づき”が得られると思うからです。
お客さまの期待に応える応対を実現、事業の発展へ
事業における今後の展望について教えてください。
お客さまから度々いただく「佐野薬局に聞けば、きちんと教えてもらえると思い電話しました」というお言葉は、弊社への期待、信頼の表れです。その期待や信頼に応えるべく、社員一同、より良い知識と応対品質で、お客さまに接していきたいと思います。また、より多くのお客さまから選ばれ、ご利用いただくことが、結果として薬局である弊社の収益につながります。お客さまへの感謝の気持ちとおもてなしの心を通じて事業を発展させ、さらに多くのお客さまの健康な生活を支援することができるよう、頑張っていきたいと思います。

会社名 | 株式会社サノ・ファーマシー |
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設立 | 1957年(昭和32年) |
本社所在地 | 秋田市保戸野通町3-31 |
代表取締役社長 | 佐野 元彦 |
資本金 | 5,000万円 |
事業内容 | 保険調剤、医薬品・化粧品小売業 |
URL | http://www.sano-ph.co.jp/ |
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