電話応対でCS向上事例
-株式会社ファルマ-優れた応対、接遇により、患者さまの抱く不安や悩みを察知してサポート
調剤薬局を運営する株式会社ファルマは、患者さまが心を開き、打ち明けにくい身体の悩み、生活の悩みを相談できる応対や接遇の品質を求め、電話応対コンクール参加と電話応対技能検定(もしもし検定)受検を積極的に進めています。
事業概要について教えてください。
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▲専務取締役 崎野 修氏
弊社は県内最大クラスの薬局であるファルマ弘前薬局のほか、青森県内に薬局を六店舗展開しております。主な事業内容は処方箋による調剤、在宅介護事業、薬局内での一般薬や介護用品の販売です。ただ営利を目指すのではなく、地域社会に貢献する「非営利共同」が弊社の経営理念です。生活背景も病気の原因と考え、生活困窮などのご相談にも乗り、時には薬局スタッフが市役所まで同行し、公的援助の相談など、患者さんの生活支援のお手伝いをすることもあります。(崎野氏)
電話での相談は24時間365日、そのままご自宅を訪問することも
御社と電話応対との関わりについて教えてください。
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▲ファルマ弘前薬局 事務長 工藤 敏子氏
電話は、患者さんと薬局をつなぐ重要な連絡手段です。私どもは薬局の営業時間終了後も、いただいたお電話を薬剤師の携帯電話に転送し、24時間365日、お薬についての疑問や不安、服用後の体調変化などのご相談を承っております。そしてお電話の内容から緊急を要すると思われる場合は、そのまま患者さんのご自宅まで足を運び、対面でお話をうかがうこともあります。(工藤氏)
電話応対について、どのような課題がありましたか。
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▲本部 主任 阿部 千佳子氏
薬局にいらっしゃる患者さんは、身体のこと、そしてお金のことなど、人には言いにくい悩みをお持ちです。電話応対、窓口における対面コミュニケーションのいずれでも、そうした患者さんの立場に身を置き、信頼を得て、時にはふと患者さんの口から出た一言から、言い出せない本当の気持ちを察することが必要だと考えております。(阿部氏)
ただ、以前はそうした応対スキル向上は原則個人任せになっていました。外部の講師を招いての研修も行いましたが、時間の経過とともに研修で学んだことが忘れられてしまう状況でした。(崎野氏)
コミュニケーション能力を高めるため電話応対コンクールに挑戦
そうした課題解決にどのように取り組んだのでしょうか。
コミュニケーション能力を高める必要性を感じ、私自身が電話応対コンクールに参加しました。そこで他社の優れた応対品質を知り、応対品質向上への意欲が高まりました。2009年に初めて電話応対コンクールに挑んだ時はスクリプトの作り方すら分からない状態でしたが、それから毎年参加を重ねることで、少しずつスキルアップしてきました。(阿部氏)
電話応対コンクールに参加した阿部自身のスキルアップもさることながら、必死に練習している阿部の姿が、同僚にも良い影響を与え、それぞれが自分たちの応対を見直す、ある種の意識改革のきっかけになったと思います。(崎野氏)
電話応対技能検定(もしもし検定)の受検についてはいかがでしょう。
電話応対コンクール参加を続ける中、さらにコミュニケーション能力を高めなければと考え、受検しました。そして、その内容が日常の電話応対、接遇に大きく役立つと分かり、ほかのスタッフにも受検を勧めました。現在、私が2級資格保持者となり、20名が4級に合格しております。また、さらに13名が受検を予定しております。(阿部氏)
寸劇を取り入れた社内研修を導入、接遇の課題を見える化
電話応対コンクール出場と、もしもし検定の導入で、社内にどのような変化がありましたか。
阿部の参加以降、これまで累計で13人が電話応対コンクールに挑んでいますが、その練習の様子を社内で公開している模擬応対では、演じる選手とほかの社員が一体となり、応対品質向上に前向きな効果を生んでいます。また、スタッフの感度とでも言うのでしょうか、お客さまの境遇を察する能力が高くなり、お困りごとなど、より深くお話を聞けるようになったと思います。(崎野氏)
電話応対コンクール参加と、もしもし検定受検で学んだことを活かし、社内の研修も一新しました。研修を主催する事務委員会が、拙い接遇や電話応対を含んだ寸劇を行い、参加したスタッフにどこに問題があるのか考えてもらうというものです。それぞれが接遇を第三者的な視点から見ることで、これまで気づきにくかった問題点を理解できるようになりました。(阿部氏)
この研修はこれまで概ね年2回でしたが、ローテーションで勤務するすべてのスタッフや薬剤師が受けられるよう、今年からは年8回に増やしています。(工藤氏)
地域の方々が「あそこに相談に行こう」と思える薬局を目指す
今後の目標について教えてください。
当社は最寄りの病院へ通う患者さんだけでなく、「地域の皆さまから選ばれる薬局」を目指しています。医療業界もICTやAIの導入が進むはずですが、人と人との関わりの重要性は変わりません。優れた電話応対や接遇で患者さんにご満足いただき、調剤を通じて幸せを提供したいと思っています。(崎野氏)
処方箋がなくても、「あそこに生活の相談に行こう」と思っていただけるような薬局を目指したいと思います。(阿部氏)
日本電信電話ユーザ協会にご意見、ご要望はありますか。
阿部が電話応対コンクールに参加を始めた時は、一時的なおつき合いかとも思っていましたが、連続での参加、そしてもしもし検定と、協会とのつながりは年々深くなっており、さまざまなことを学んでおります。これからもよろしくお願いします。(崎野氏)
会社名 | 株式会社ファルマ |
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創業 | 1991年(平成3年)8月26日 |
会社所在地 | 青森県弘前市北横町19番地の1 |
代表取締役 | 石川 隆之 |
事業内容 | 医薬品の調剤及び一般薬品販売 |
URL | http://www.pharmaizm.co.jp/ |
電話応対技能検定実施機関
公益財団法人 日本電信電話ユーザ協会 青森支部
https://www.pi.jtua.or.jp/aomori/関連記事
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