電話応対でCS向上事例
-学校法人情報文化学園アーツカレッジヨコハマ-ビジネスマナー教育に「もしもし検定」を取り入れ、留学生の日本での活躍をサポート
アーツカレッジヨコハマでは、留学生の日本語でのコミュニケーションやビジネスマナー教育の一環として、「もしもし検定」を取り入れています。その目的と効果についてうかがいました。
貴校は、留学生を対象とした、日本語でのコミュニケーションやマナーを重視した教育が特徴とうかがっています。
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▲教務部教務課
課長
大矢 貴浩氏「本校では国際情報ビジネス学科が留学生向けのコースで、約130名が在籍しています」(武田氏)
国際情報ビジネス学科のカリキュラムについて、教えていただけますか。
「同学科では、マーケティング、貿易、簿記、ICTなど職業人としての基本的知識を幅広く学びます。さらに日本で働く上で重要なビジネスマナー、コミュニケーションの習得にも大きな時間をとっています」(大矢氏)
そうしたマナーなどを重視する背景について教えてください。
「日本の企業社会はさらに国際化し、外国人への門戸も広がるはずです。しかし日本企業で仕事するには、日本独特のそうしたマナー、言語の習得が欠かせません。基本的なマナーの考え方は、出身国ごとに温度差があります。たとえば共用で使う机や椅子の片付け、PCの使い方でも、その違いが見られるのです。そこを頭ごなしに『ダメ』というのではなく、日本人というものを深いレベルで理解してもらい、マナーを身につけてほしいと思っています。卒業時には、国際人として活躍できる人材として、学生たちを就職させたいと考えています」(大矢氏)
漢字の読み書きと敬語を強化
授業の内容について、具体的に教えていただけますか?
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▲国際情報ビジネス学科では留学生に日本独特のビジネスマナーも教えています。
「まずスムーズなコミュニケーションを目指すための日本語の応用と、秘書検定レベルのマナーの習得です。留学生の多くは簡単な日常会話ができるレベルの日本語力がありますが、漢字の読み書き、敬語についてはまだ十分ではありませんので、そこの強化が主眼となります。当初は秘書検定のテキストにルビを振るなどしていましたが、いまでは言葉をやりとりする実践的な授業が主体です。また読書、百人一首、俳句など、さまざまな形の日本語も教材に採用しています」(荒牧氏)
敬語は、私たち日本人にとっても、間違い、うっかりミスが多いと思います。
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▲ビジネスマナー講師
荒牧 富美江氏「はい。授業を通じてしっかり教えていくことが大切です」(武田氏)
「『間違えてもいいから一生懸命に使おう』という意欲に応えるべく、より良いカリキュラムを探求する毎日です」(荒牧氏)
昨年度から「もしもし検定」4級を受検
昨年度からの「もしもし検定」4級受検も、その一環ですね。
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▲昨年度から「もしもし検定」4級受検をカリキュラムに取り入れ、3名が合格しました。
「秘書検定だけでは、やはりコミュニケーションの部分が足りないと思って探していて『もしもし検定』を知りました。受検料も1,080円と大きな負担にはなりません」(荒牧氏)
「やはり電話は“鬼門”です。『JLPT(日本語能力検定)』最上位のN1を取得した留学生でも、電話となると尻込みするものですから」(大矢氏)
私たち日本人にとって、英語での電話が英会話より難しいのと同様ですね。
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▲教務部 部長
武田 路子氏「顔が見えないという難しさがあります。実際、アルバイト先で電話が鳴っても受話器を取れないという留学生がほとんどです。しかし、しっかり電話応対できれば、それが今度は武器になるはずです」(荒牧氏)
「『もしもし検定』では、テキストに沿って学ぶことで、電話の基本的な流れが理解できます。これで最初の関門である『電話が怖い』という抵抗感はなくなりますし、次の段階に進む動機付けにもなるでしょう」(武田氏)
昨年度「もしもし検定」受検の手応えはいかがだったのでしょう?
「2年生のうち希望者が受検し、3名の合格者を出すことができました。ただ残念だったのは、就職先企業の研修などで、合格を有力視していた留学生数名が受検できなかったことです。彼らが参加していれば、合格者が倍増していたかもしれません」(大矢氏)
昨年度の経験から、今年度のカリキュラムへのフィードバックはありますか?
「今年度は就職活動時に履歴書に『もしもし検定4級取得』と書けるよう、1年生が受検することとしました」(大矢氏)
「受検までの日本語経験が昨年度より1年短くなり、さらに難関となります。秘書検定のカリキュラムに積極的に漢字を取り入れるなどしてサポートしたいと思います」(荒牧氏)
「もしもし検定」合格が活躍の一助に
「もしもし検定」に合格した卒業生のどのような活躍をイメージされていますか。
「やはり、個人の個性、お国柄をうまく活かしつつ、日本人社会で自分をうまく表現し、協調して仕事が進められる人材になってほしいですね。『もしもし検定』で得た知識は、その一助になると思っています」(荒牧氏)
ユーザ協会に何かメッセージはありますか。
「留学生の多くは、“日本での仕事”をより深く知りたいと思っています。また企業の中にも、留学生の力を知りたいと思っているところがあるのではないでしょうか?そうしたお互いの『知りたいこと』をうまくマッチングしてもらうような機会を設けていただけるとありがたいですね」(武田氏)
組織名 | 学校法人情報文化学園アーツカレッジヨコハマ |
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開校 | 1983年(昭和58年)4月 |
所在地 | 神奈川県横浜市西区浅間町2-105-8 |
校長 | 四方 智治 |
事業内容 | ゲームクリエイター、デザイナー、情報処理技術者などの養成 |
URL | http://www.kccollege.ac.jp/ |
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