電話応対でCS向上事例
-PCテクノロジー株式会社-設定を容易に行える柔軟性の高いCRMシステムの導入でスタッフ間での情報共有を実現
記事ID:C20123
親会社であるティーガイアが提供するモバイル関連の製品を扱うとともに、パソコン・携帯端末などのコールセンターとしてテクニカルサポートやヘルプデスク業務を行うPCテクノロジー株式会社。応対窓口の構築、運営におけるデジタルツール活用などについてお聞きしました。
御社ではコールセンター業務を主に行われていますが、業務の詳細と課題について教えてください。
企画管理本部 副本部長
山岸 隆典氏
山岸氏:当社は、コールセンター業務やITサービスの提供を主な事業とする企業です。中でも当社で請け負う件数が多いものとして、一企業の情報システム部門では対処しきれない業務や、業務プロセスの提案から実際の応対まで一括して受託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)があります。東京と大阪にコールセンターの拠点があり、300社以上の企業・団体から依頼を受けています。コールセンターの規模としては30~40名程度が主ですが、大きな窓口では100名程度になります。コールセンターの構成は対応する内容によって変わり、製品概要とフローの仕方が分かれば応対できる“ノンテク”と呼ばれる応対業務であれば、1カ月程度でセンターを立ち上げることができますが、テクニカルサポートの場合はオペレーターの知識・技術習得に半年から1年程度かかることもあります。また、コールセンターの品質向上については、応答率、放棄呼率などを指標として取り組んでいます。窓口によっては、お客さまにアンケートを応えていただいているところもあり、その場合はCS(お客様満足度)の側面から応対の改善を行っています。
営業統括部 マネージャー
喜多村 皇希氏
喜多村氏:東京のコールセンターでCRMシステムを活用するようになったきっかけは、ある建築系業界団体での窓口業務でした。その団体では技術者資格認定制度を運営しており、依頼内容は受験希望者からの申し込みを受け付けるためのシステム運営のサポートと応対代行業務でした。それまでその団体では書類の郵送で受験受付を行っていたのですが、受験希望者の増加により、2016年4月よりウェブサイトでの受付開始を決定しました。しかし、パソコンの使い方や申し込み方法などの問い合わせが多数入ることが予想されており、また、団体側も人的資源の不足で応対に不安があったため、受付開始の数ヵ月前、コールセンター運営に実績のある当社へのアウトソーシングの相談があったのです。
スマートサポート部 清水 映子氏
清水氏:建設部材の業界を担当するのは初めてでしたので、先方へ何回も通って業界のことや検定の内容について知ることから始めました。当時、その団体では固定電話を使用していたこともあり、通話履歴を残す仕組みがなかったため、顧客情報や通話履歴を管理できる環境づくりから着手しましたが、最大の問題は新しく導入するシステムでした。私たちに相談がある以前から、団体側の主導で利用するCRMシステムは決まっていたのですが、その後にベンダー企業との間で行き違いがあり、開設1ヵ月前に話が立ち消えになってしまったのです。受付開始が迫る中、団体からシステム環境に関しても相談を受けた私たちは、CRMシステムの選定という課題を抱えて奔走しました。
導入までの経緯を教えてください。
清水氏:スタッフにとって馴染みのあるツールでないと対応しきれないという状況でしたので、その観点から導入するCRMシステムの候補を絞ったところ、当社の関西のコールセンターでは使い勝手の良いシステムをすでに活用していることが分かりました。そこで、そのシステムを団体に推薦して了承を取り付け、スタッフが一丸となって導入を進め、無事開設に間に合わせることができました。2016年4月、団体の職員と当社のスタッフ数名の新しい体制で窓口業務がスタートし、2019年頃まで当社のスタッフが関わりましたが、最終的には団体側ですべて完結できるようになりました。
システム活用の効果はいかがでしょうか。 また、最近の活用例としてはどのようなものがありますか。
人事総務部 武蔵 弘佳氏
武蔵氏:導入したCRMシステムは、すでに使っていたCTIシステムと連携でき、画面のレイアウトが分かりやすくて情報システムの担当者でなくても業務フローに合わせた設定を行える点が最大の利点でした。
清水氏:顧客情報の可視化ができていないという課題がありましたが、CRMシステム導入により、スタッフ間での情報共有が実現し属人化を防ぐことができたことが最大の効果だったと思います。
山岸氏:その後、建設系業界団体の業務は終了しましたが、それをきっかけに東京のコールセンターでも、CRMシステム導入を行う新規案件はすべて同じシステムを活用するようになりました。現在、BPO業務においては9割がこのシステムで運営しています。
スマートサポート部
マネージャー 敷野 剛氏
敷野氏:情報システム業界のBPOサービスでは、最近、CRMシステムとAI音声認識システムを連携することにより、通話音声を終話後に自動でテキスト化する環境を整えました(図参照)。これまでこの分野の業務は専門用語が多いため通話時間が長く、また、ログを手入力していたため時間がかかっていましたが、新しい機能を活用することで工数削減が可能となりました。さらに、応対で誤ったことを伝えていないか、管理者がリアルタイムで確認することもできます。
設定を柔軟に行えるCRMシステムを中心に、CTIシステムや音声認識システム、FAQシステムと連携させ、効率的なセンター運営が行えるようになった
営業統括部 営業戦略グループ
丸山 直紀氏
丸山氏:2,000名規模の情報システム系のある企業の例ですが、情報システム担当が2~3名体制で、問い合わせなどの日常業務に追われて企画業務に手が回らない状況で、さらに業務の属人化によって担当者不在時に対応が滞るリスクも抱えていました。そこで当社では、CRMシステムとAI音声認識システムを用いてコールセンターBPOを構築し、ヘルプデスク対応や各システムのアカウント管理運用などを担当。AIで通話内容を文字起こしし、問い合わせ内容や件数の傾向を分析、頻出課題や業務ボトルネックをレポート化して顧客へ提供できるようになりました。その結果、申請フローの見直しやマニュアル整備が進み、問い合わせ件数の削減と対応効率の向上、約40%の工数削減を実現し、担当者の方から「DX施策に集中できる体制へ移行することができた」というコメントをいただくことができました。
CX向上に向けた今後の予定について教えてください。
コールセンターでの応対の様子
喜多村氏:人が問い合わせを受け付ける体制を維持することは難しい面があります。また、コールセンターの規模や人数により、対応できる件数などにも制約があります。CX向上を実現しつつコストを削減するためにも、応対の自動化を進めていく必要があり、そうした意味で、AIボイスボットを活用し、人が電話を取らない仕組みの構築に向けて今後も取り組んでいく予定です。
| 会社名 | PCテクノロジー株式会社 |
|---|---|
| 設立 | 1984年(昭和59年)5月 |
| 本社 | 東京都台東区元浅草1-1-1 ヒューリック新御徒町 |
| 代表取締役社長 | 佐渡 修平 |
| 事業内容 | コールセンター事業、ITサービス事業、企業支援事業、商品販売・リユース事業 |
| 従業員数 | 612名(2025年4月1日現在) |
| URL | https://www.pct.co.jp/ |
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