電話応対でCS向上事例

-北海学園大学-
学生の持つ個性や積極性が企業に伝わるよう、電話応対技能検定(もしもし検定)で支援

北海道札幌市の北海学園大学は、学生が“インターネット就活”だけでなく、電話を使ったOBやOGへの訪問予約など、効果的な就職活動を物怖じせずできるよう、もしもし検定の資格取得のための講座を開講しました。

大学の概要について教えてください。

  • ▲キャリア支援センター 事務長心得 河井 裕司氏

    「本学は、1885年に設立された北海英語学校をルーツとする大学です。現在、札幌市中心街に近い豊平キャンパスと、市街の南西、藻岩山に近い山鼻キャンパスで、約8,300人の学生が学んでいます。学生の多くは道内出身ですが、遠隔地からの通学が困難であるという地域的な事情から、約3割の学生が近隣にアパートやマンションを借りて通学しています」(河井氏)

企業は積極性ある学生を、採用活動で高く評価

学生の特徴、就職における志望先などについて教えてください。

  • ▲キャリア支援センター 主任 荒川 恭介氏

    「本学の学生の特徴は、自己研鑽に非常に積極的なことです。就職に向けた資格取得への意欲は非常に高く、大学もオフィススペシャリスト検定、簿記など人気の資格については講座を用意し、資格取得しやすい環境作りを進めています」(荒川氏)

    「就職先は、公務員が人気です。国家公務員、北海道庁、道内の各市町村を中心に、例年卒業生の約5分の1が公務員として社会に羽ばたいています」(河井氏)

企業が卒業生に求める人材像とは、どのようなものでしょう。

「積極性と社会に出てからの“伸びしろ”だと思います。そういう意味で、学生時代に複数の資格を取得している学生は、自らの能力を高めることに積極性があると評価されます。また本学はこれまでに送り出した約8万3,000人以上の卒業生が社会で活躍していることが、“伸びしろがある”と、各企業さまにご理解いただいているようです」(河井氏)

インターネット主流の就職活動でも、電話の重要性は不動

資格取得のサポートの一環にもしもし検定を取り入れた理由を教えてください。

  • ▲学生たちがもしもし検定の講座を受講している様子

    「近年の就職活動はインターネットを使ったエントリーなども広く導入されています。しかしOBやOGの訪問など、重要なポイントには電話での問い合わせが不可欠です。そうした電話での応対マナーを学べる資格があればと考えていたところ、日本電信電話ユーザ協会からご案内があり、まずは試験的に導入することになったのです」(荒川氏)

    「本学の学生が持つ積極性が企業にうまく伝わらなければ、学生にも企業にも大きなマイナスとなってしまうでしょう。私たちの世代は家庭の固定電話で親兄弟の電話を聞き、さまざまな相手への臨機応変な対応を学んできました。しかし今の学生にはそうした“学びの場”がないため、電話で自分自身をうまく表現できないのは、ある意味、仕方のないことです。そこでもしもし検定の講座を通じて電話応対のスキルを蓄え、就職に役立ててほしいと考えているのです」(河井氏)

学業に忙しい学生向けに3日間集中のカリキュラムを用意

もしもし検定の導入にあたっては、どのようなところに魅力を感じましたか。

「もしもし検定は、資格取得がゴールではなく、あくまでプロセスを学び、それを自分のものとして活用していく内容です。これが電話をビジネスツールとして使う上でも、大きな助けになると思いました」(荒川氏)

「また、もしもし検定3級受検に必要とされている15時間以上の規定課程(研修)を、ユーザ協会札幌地区協会が学生が受講しやすいようにカリキュラムを3日間で終えるようご配慮いただいたことを大きく評価しています。大学の勉強や資格試験で時間がとりづらい大学生にとって、参加のハードルが下がったと考えています」(河井氏)

学生には、具体的にどのような形で告知したのでしょう。

「まず全学生を対象とするメールシステムを使ってもしもし検定の実施を告知し、開講1カ月前には説明会も開催しました。説明会に参加した学生すべての受検はかないませんでしたが、それでも受検者の半数を上回る学生が合格しました。これも本学学生の積極性を示す結果になったと思います」(荒川氏)

もしもし検定の資格取得によるメリットがSNSで広がることを期待

今後のもしもし検定の活用については、どのようにお考えですか。

「もしもし検定終了後にユーザ協会がまとめてくれた学生へのアンケートでは、満足度や分かりやすさが高く評価されており、電話に対しての『不安感』『言葉遣いの難しさ』もうまく解消できているようです。今後はこの資格が就職活動でどう役立ったか追跡調査し、展開を考えていくことになるでしょう」
(河井氏)

「今の学生はSNSでの情報交換が盛んで、良い情報、悪い情報は瞬時に伝わります。もし就職活動でもしもし検定が役立ったという情報が伝われば、学生の期待度もより高まるはずですし、大学もそれに応えていきたいと思っています」(荒川氏)

ユーザ協会についてのご要望などがあれば、教えてください。

「ユーザ協会にはさまざまな便宜を図っていただき、感謝しています。お願いとしては、学生の受検料負担を軽くする、例えば、学割のような仕組みを導入していただければと思っています。本学での資格講座のうち、人気の講座は受講者数が100名を超えるものもあります。受検者数がまとまることでの割引を考えていただければ、もしもし検定の有用性が確かなものとなった時の受検者数は大きく伸びるはずです。ぜひご検討ください」(荒川氏)

組織名 北海学園大学
設立 1885年(明治18年)
所在地 北海道札幌市豊平区旭町4-1-40
学長 木村 和範
URL http://hgu.jp/

電話応対技能検定実施機関

公益財団法人 日本電信電話ユーザ協会 北海道支部

http://www.jtua-hk.org/

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