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電話応対でCS向上事例

-帝国ホテル-
120年の歴史に培われた伝統と不断の努力が 日本最高峰の接客サービスを支える

宿泊業,飲食サービス業

公開日:2012/12/14

  •   名実共に日本を代表するホテルの一つ「帝国ホテル」

  • 目の前の鏡に映る自分の笑顔を見ながら、明るく朗らかに「ありがとうございます、帝国ホテルでございます」とあいさつ

 名実共に日本を代表するホテル「帝国ホテル」では、1日1,000件を超える電話応対業務に関して、独自のマニュアルや社内コンクールを通じて新人オペレーターの育成を図るとともに、ホテル内の各部署が切磋琢磨して、日本電信電話ユーザ協会の「電話応対コンクール」に参加するなど、全社を挙げて電話応対スキルの向上に取り組んでいます。

長年の歴史に細部まで息づく伝統やおもてなしの心

 1890年、それまで外国人賓客を接遇するに足る本格的なホテルがなかった日本の首都東京に、西洋諸国にも引けを取らない質の高いホテルを建設しようと、当時の宮内省や著名な財界人が出資して開業したホテル、それが株式会社帝国ホテルです。日本の迎賓館としての役割を担うべく誕生したホテルであり、開業以来120余年、長い歴史の中で培われてきた伝統やおもてなしの心を何よりも大切にしてきました。それとともに、時代の求めるニーズに対しても敏感に反応し、新たな商品やサービスを世に送り出すなど、「伝統」と「革新」に満ちあふれた業界のリーディングカンパニーとして、今なお進化を続けています。

 宿泊やレストランの予約、宿泊客宛ての電話の取り次ぎなどの電話応対業務に関して、電話受付システムや防音設備が整った専用のオペレータールームを設置し、約30名のオペレーターが3交代制で24時間365日、1日1,000件を超える電話応対に当たっています。

 電話応対に対する姿勢について、宿泊部 フロント課 オペレーター支配人の蛭田ひとみ氏は「ネットでの予約や携帯電話の普及で、ホテルにかかってくる電話の数も減少しており、最近では電話応対するオペレーターを置かないホテルも多いと聞きます。しかし当ホテルでは、海外からのお客様やご高齢のお客様など幅広くご対応できるよう、“プロ”のオペレーターを育成して、品位ある接客を提供したいと考えています」と語ります。

 帝国ホテルでは、毎年数名の新入社員がオペレーターとして配属され、一定期間の研修を経て、実際の電話応対に当たります。誰もが最高の接客やサービスを期待する帝国ホテルでは、電話応対スキルの向上に向けて具体的にどのように取り組んでいるのでしょうか。

目の前に小さな鏡を置いて笑顔のあいさつを心掛ける

 「最近は携帯電話を個人で持つようになったこともあり、家族にかかってきた自宅の電話に出る機会も減るなど、目上の人と話すことに慣れていない若い人が大半です。そこでまず、社会人としての話し方を身に付けることから始めます。新人研修期間のうち、1日1時間は発声練習に充てていますが、そうした研修だけでは不充分なので、最初は先輩が隣の席でサポートしつつ、実際の電話応対を実施。録音した応対の様子を聞き直すなど、必要に応じてアドバイスを行い、スキル向上を図っています」(蛭田氏)

 またホテルには、宿泊やレストランの予約、宿泊客宛ての電話に加えて、社内の業務に関する電話も代表番号にかかってくる場合があることから、短時間で適切な部署につなぐことが求められます。そこで帝国ホテルでは、電話応対マニュアルに加えて、ホテルの業務内容に関するマニュアルも用意して、定期的なフォローアップ研修などを通じて、知識やスキルを磨いていきます。

 「知識やスキルをバランスよく習得することはもちろん、電話の向こうの相手の気持ちを適切に理解できること、必要に応じて先輩や上司に指示を仰ぐといった判断が素早くできること。それが一人前のオペレーターに求められる大事な資質。早い人だと、入社して約4カ月で先輩の手を離れて独り立ちできます」(蛭田氏)

 電話応対に関しては、電話口での最初のあいさつがお客様に対するいわば第一印象となることから、「ありがとうございます、帝国ホテルでございます」という第一声で明るく朗らかにあいさつできるよう、オペレーター席の前に小さな鏡を置いて、笑顔で応対することを心掛けていると言います。

電話応対コンクールへの参加で全社を挙げて接客向上を目指す

  • 帝国ホテルの接客ノウハウが詰まった『好感をもたれる接客の基礎 日本語・言葉遣いガイドブック』。基礎編に続いて、応用編も発行された。

     帝国ホテルにおいて、電話応対スキルの向上に様々な施策を展開する中で、大きな役割を果たしているのが、「電話応対コンクール」の活用です。新人オペレーターのスキル習得を目的に、応対スキルを競う場を部署内で設けている他、フロントや宴会担当など、様々な部署のスタッフが参加して社内コンクールを実施、勝ち残った上位数名が日本電信電話ユーザ協会の電話応対コンクールに出場します。

 「弊社社長の小林も日頃から電話応対の大切さを説くとともに、様々な部署の責任者が社内コンクールの審査に当たるなど、全社を挙げてスキル向上に励んでいます。そうした様々な部署や世代からの意見を通じて、オペレーターの私たちでは見つけられない個性が引き出されることもあります。コンクールを通じて参加者のスキルも確実に向上しており、懸命に努力する姿は周囲にも良い影響を与えています」(蛭田氏)

  • “プロ”のオペレーターだからこそ、全員が大切にしている「基本プレイに忠実に! !」。

     こうして全社を挙げて電話応対スキルの向上を目指す帝国ホテルでは、その長い歴史を通じて積み重ねてきた接客ノウハウを共有するべく、電話応対マニュアルとは別に、『好感をもたれる接客の基礎 日本語・言葉遣いガイドブック』を編さん、全ての従業員が手元に置いて、電話応対をはじめ、日々の接客に役立てていると言います。

 「例えば一般的な敬語でも、お客様には冷たく聞こえてしまう場合もあります。そうした敬語を紹介するなど、日頃の接客を通じて積み重ねてきたノウハウに基づくガイドブックであり、まさに日々進化している“接客のバイブル”です」(蛭田氏)
 帝国ホテルは、今後も電話応対のスキルを磨きつつ、その品位ある接客を通じて、名実共に日本を代表するホテルとして、更なる高みを目指しています。

お話をお聞きして

先日も「IMF・世界銀行年次総会2012」開催会場となるなど、世界にその名が知られた帝国ホテル。その地位に安住することなく、電話応対スキルの更なる向上に全社を挙げて取り組む姿にとても感銘を受けました。

高度な専門知識と応対スキル ★ ★ ★
充実した研修制度      ★ ★ ★
顧客接点の活用度      ★ ★ ★

お話をうかがったのは…

宿泊部 フロント課オペレーター 支配人
蛭田 ひとみ(ひるた ひとみ)氏

日頃からオペレーターの育成に取り組む中で、コンクールに参加して良かった、とても役に立ったという声を聞くのは、とてもうれしいですね。

会社名 株式会社 帝国ホテル
所在地 東京都千代田区内幸町1-1-1
創業 1887年12月
開業 1890年11月
事業内容 ホテル事業(宿泊、レストラン、宴会)、不動産事業、外販事業など
従業員数 2,011名(2012年10月末現在)
企業URL http://www.imperialhotel.co.jp

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