電話応対でCS向上事例

-丸文通商株式会社-
「カスタマーファースト」の電話応対を追求するために社員一人ひとりの応対品質をレベルアップし全社的な底上げを目指す

記事ID:C20064

北陸・金沢を中心に、医用機器などの販売や関連機器の保守業務を行っている丸文通商株式会社。同社の電話応対に対する考え方や取り組み、長年にわたって「電話応対コンクール」に出場し続ける背景などをうかがいました。

事業概要と電話応対の体制をお聞かせください。

取締役管理本部長
越野 智明氏

越野氏:当社は、1961年の設立以来、医用機器や分析科学機器、産業機械の販売から、システム開発、保守・メンテナンスまでを手がける商社として事業を展開しています。主要顧客は、国立・私立大学、各県の工業技術センターや各種試験場、国公立・私立の主要医療機関(病院)となります。石川県金沢市に本社を構え、北陸三県(石川、富山、福井)ならびに長野、新潟、山梨、東京に拠点を設けています。本社での電話応対は、受付の2、3名と営業アシスタントの10名ほどで受ける体制となっており、外線電話は、製品の納入先であるお客さまと製品の仕入先企業が中心です。とはいえ、近年は社員が持つ会社貸与のスマートフォン宛に連絡が入ることが多く、外線は一日当たり数十件と減少傾向にあります。

若手社員の固定電話に対する恐怖心をいかに軽減させるかがポイント

電話応対に対する考え方や取り組みについてお聞かせください。

越野氏:当社は、全社的な方針として「カスタマーファースト」を掲げていて、電話応対についても、お客さま第一という考えに沿って実施しています。全社的な電話応対の教育指導は、総務課の山室が担当しています。

総務課 山室 真奈美氏

山室氏:新入社員をはじめとする若手社員は固定電話になじみがなく、面識がない方からの電話に対して、恐怖心を持っている者が多いです。そのため電話がかかってきても、「鳴った、出よう!」ではなく、「鳴った、どうしよう!?」とワンクッション遅れる傾向にあります。その抵抗感を払拭するために、日頃から「誰もが失敗しているから大丈夫」と、自分の電話応対の失敗談などを挙げて、外線に出るハードルを下げるような話をしています。新入社員に対しては、実務を覚えてきた入社後半年くらいのタイミングで、あらためて電話応対の研修を実施しています。そこでは、できるだけ安心して電話を取ってもらえるような指導を行っています。

マスク越しの電話応対は「笑顔と滑舌を意識する」ように指導

電話応対について、コロナ禍の影響はありましたか。

電話応対の様子

山室氏:コロナ禍に、電話をかけてきたお客さまから、声が聞き取りにくいという指摘を受けたことがありました。固定電話になじみのない社員は、暗いトーンで堅苦しく話す傾向にありますので、日頃から笑顔を意識して明るいトーンで話すことをお願いしています。しかし、マスクを装着していると、笑顔をつくるのが難しくなり、笑顔で話しているつもりでも、声にうまく反映されなくなってしまいます。そこで鏡を前に置き、笑顔を意識して話した時の声と、意識しないで話した時の声を録音し、その違いを聞いてもらいました。さらに、マスクを着けていると声がこもりますので、滑舌を意識するよう指導しました。その上で、聞き取りやすい声が出せるよう、滑舌をよくする練習や舌を鍛えるトレーニングにも取り組んでもらいました。このような練習方法は、「電話応対コンクール」(以下、コンクール)の研修で学んだものです。

コンクールでは、話し方に加えて聴き方の重要性を再認識

「電話応対コンクール」に対する取り組みと成果を教えてください。

電話応対の研修

山室氏:コンクールには、十数年前から毎年数名が参加しています。私も10年以上前に参加したのですが、コンクールを通じて、電話応対に積極的に真正面から取り組む姿勢を学びました。ルーティンワークの中の一作業ではなく、重要な業務の一つという位置づけです。声の出し方とともに、敬語の使い方や表現の仕方一つで、相手に伝わる印象が大きく変わってくることに気づきました。また、コンクールの研修では、聴き方を学びました。これまでの応対では、お客さまの言葉の裏にある真意を引き出せていなかったと気づき、それを学ぶ必要を実感しました。コンクールに参加するごとに気づきや反省点を社内に展開することで、コンクールが会社として取り組む価値のあるものと認識されるようになり、業務時間中のトレーニングが認められるなど、電話応対教育に対する体制が整備されました。
 また、電話応対技能検定(もしもし検定)については、3級取得者が社内に数名いるほか、私も1級を取らせていただいているという状況です。社内からは「合格するのがなかなか難しくて、モチベーションを維持するのが大変」といった声も聞かれますが、スキルが可視化しにくい電話応対業務において、もしもし検定は明確な目標になります。そうしたことからも、今後も社員を鼓舞しながら挑戦し続けていきたいと考えています。

管理本部副本部長 小坂 智正氏

小坂氏:社を挙げてコンクールに取り組むようになり、県大会や地方大会で何人もの社員が練習の成果を発表する姿を見て大変誇らしく思いました。一方で、他社の常に上位にランクされるような方の応対を目にして、そのプロフェッショナルな振る舞いに驚かされました。当社も、そのような企業と肩を並べるようになりたいと強く思いました。

越野氏:コンクールは、参加者一人ひとりにとって気づきの場であり、育ちの場であるといえます。自社で練習を重ねた成果を発表し、他社の上級者と比較することで、自分のベンチマークを知ることができるでしょう。そこで得た気づきなどが、今後の練習に反映され、スキルアップにつながっていくと思います。

電話応対は会社のイメージを決める重要な顧客接点、今後も品質向上を図っていく

最後に、今後の取り組みについてお聞かせください。

オフィスの様子

山室氏:再度、コンクールの話になってしまいますが、弊社の業態は、顧客や仕入れ先が特定されるBtoBですので、実際の業務においては、コンクールの課題にあるような電話応対はごく稀です。そのため、正直BtoCの顧客対応をイメージしづらい面はあります。しかしながら、コンクールでの他社の応対から、想定外の表現があることを知ることができたり、自分たちが悩んでいた課題ががクリアになったりと、非常に参考になります。BtoBの電話応対は、どうしても決まった形式になりがちですので、言葉の広がりが求められるBtoCの電話応対から学ぶところは大きいと感じています。
 電話応対は、私たち間接部門がお客さまに提供できるサービスであるということを社内に共有しながら、一人ひとりの応対レベルが一定して高い水準になるよう、これからも働きかけていきます。

小坂氏:電話に出た人間の応対によって、当社のイメージが決まってしまいます。それは営業面にも影響する非常に重要な評価につながるものですので、引き続き応対技術のスキルアップに取り組んでいこうと考えています。

越野氏:今後もCS 向上を図るために、電話応対の品質向上に取り組んでいきたいです。コンクールやもしもし検定に社員を参加させて、各々がレベルアップを図り、会社全体の応対品質の向上を目指します。

会社名 丸文通商株式会社
設 立 1961年(昭和36年)3月
本社所在地 石川県金沢市松島1-40
代表取締役社長 宮本 治郎
事業内容 医用機器・分析科学機器・産業機械販売、機器保守サービス
URL https://www.marubun-tsusyo.co.jp/
〔ユーザ協会会員〕  

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