電話応対でCS向上事例

-中西電機工業株式会社-
「お役に立つ」を社是に掲げ、お客さまの困りごとに真摯に向き合う応対を追求

愛知、岐阜、三重、静岡の中京4県下13拠点で、機械の自動制御に関する部品の卸売、加工業を展開する中西電機工業株式会社。「お役に立つ」というシンプルで力強い社是に加え、「中西電機七精神」を筆頭に「お客さまを大切にする精神」を掲げ、謙虚な姿勢で真摯にお客さまと向き合うことを大切にしています。

御社の事業概要について教えてください。

  • ▲代表取締役会長
    中西 政男氏

     弊社は、工場など製造現場の省力化や省人化に向けた機械の自動制御に関する部品を取り扱っています。売上の約7割が制御部品、電子部品の「卸売業」で、約3割が制御盤や各種装置の製作、組立といった「加工業」です。電子部品は、商品を販売して終わりというものではないため、制御機器の設計から携わることもあれば、時には使い方を指導させていただくこともあります。愛知、岐阜、三重、静岡の4県下に合計13ヵ所の営業所を構えていて、約3,870社の取引先に対して、およそ20万点の商品アイテムを提供しています。

「お役に立つ」という社是のとおり、お客さまの「お役に立つ」電話応対を

御社と電話応対の関わりについてお聞かせください。

 弊社では、各営業拠点にショールームを設置して商品を販売しています。男性社員はお得意さまへの訪問が中心で、お客さまからの問い合わせ電話の応対は、主にショールームの女性社員が担当しています。各拠点では3~8名の女性社員が、200~300社のお客さまのご相談にお応えしています。弊社の社是は「お役に立つ」というシンプルで分かりやすい言葉ですが、電話応対においてもお客さまの「お役に立つ」ことを強く意識しています。実際に、お客さまからは「他社に聞いても分からないことを、御社の社員に相談したら熱心に応対してくれた」という声や、「電話で相談した翌日に、実際に解決したかを確認してくれるアフターフォローがとてもありがたい」という感謝のお言葉をいただいています。

そのような良い循環を生み出すために、どのようなことを重視されていますか。

 社員の人間教育がとても重要だと考えています。例えば、初めて会社に訪問した時に、玄関に入った時の雰囲気や、社員の応対からその会社の良し悪しが分かるのではないでしょうか。その点、弊社は応対の良い社員に恵まれて「和づくり」がよくできていると自負しています。会社のためになるようにと、出社時間よりも早く会社に来て掃除をしたり、空調を入れてくれる社員もいて、私からもう少し遅く出社してほしいと頼むようなこともありました。そんな人間力の高い社員のおかげで、会社の「和づくり」はできているので、今後はそれが連鎖するような「輪づくり」をしていきたいですね。

系統立った資格制度を活用して、接客応対のスキルをさらに磨いてほしい

御社の電話応対向上の取り組みについてお聞かせください。

 以前は、社員の電話応対教育を自社で企画して実施していましたが、ある人はこう言うけれど、人が変わると別のことを言うなど、系統立っていないという課題がありました。ある時、本誌『テレコム・フォーラム』で、一貫した電話応対の資格制度があることを知り、女性社員の一人をリーダーにして取り入れることにしました。お客さまに不愉快な思いをさせない受け答えができるよう、メモの取り方までも教育してもらえるので非常に役立っています。私は、実務は現場で学ぶことが大事だと考えており、実際にOJT形式でトレーニングもしていますが、それですべてをカバーできるわけではありません。現場での指導を補うために、研修や資格制度を積極的に活用するようにしています。現在、その一つとして、電話応対技能検定(もしもし検定)も取り入れています。もしもし検定は、各ショールームから女性社員1~2名ずつが受検している段階で、今は一部の社員が3級を取得しているのに留まっていますが、今後は、電話応対をしている女性社員全員が資格を取得できるように、スキルを磨いてほしいと思っています。

技術者の人間教育にも研修や資格制度が役立っている

実際に、研修を受講したり、資格制度に取り組んでどのような効果を感じていますか。

オフィスの様子

 女性社員からは、長年仕事をするうちに自己流になってしまっていた接客応対やマナーが、本来はどうあるべきかを学び、基本に立ち返ることができたという声を聞きます。また、もしもし検定を受検することで、日々の業務に目標ができたり、検定に合格することで本人の自信につながったりしているのではないでしょうか。このように、女性社員に対しては対人の人間教育が中心ですが、男性社員に対しては8割が技術教育で、毎日2~3時間ほどかけて商品の特徴や長所・短所などを教え込んでいます。彼らがお客さまと接する中では、時にクレームを受けることもありますが、その際は技術者として課題を解決するだけでなく、相手の感情にも配慮しなければなりません。技術者の人間教育にも研修が役立っていると思います。

最後に、今後の目標をお聞かせください。

 社是である「お役に立つ」という考え方が基本であることに変わりはありません。また、弊社には、私が大事だと思うことから順に書き記した『中西電機七精神』があり、毎朝朝礼で唱和していますが、その最初が「お客さまを大切にする精神」です。その内容は、「私たちはお客さまに喜んでもらって初めて商いができます。そしてその利益で仕事をさせてもらうことができます」というものですが、電話応対においても、お客さまを大切にし、喜んでもらうことを意識しなければなりません。電話応対は、それ自体が「ものを生む」ものではありませんが、丁寧な応対があるからこそ、お客さまに安心して取引をしていただけて、それが売上につながっているのだと思います。社員にはお客さまへの感謝を忘れず、謙虚にお客さまの「お役に立つ」ことを意識し続けてほしいですね。

会社名 中西電機工業株式会社
設立 1961年(昭和36年)6 月15日
本社所在地 愛知県名古屋市中区富士見町9-1
代表取締役会長 中西 政男
取締役社長 倉屋 郁樹
資本金 9,980万円
事業内容 オートメーション部品・電子部品・重電機器の販売/自動制御 装置・電子機器・ハーネスの設計製作
URL http://www.ne-nakanet.co.jp/

電話応対技能検定実施機関

株式会社グランツハート

https://www.grantsheart.com/

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