電話応対でCS向上事例

-セゾン自動車火災保険株式会社-
オンリーワンの保険会社を目指しコミュニケーターが改善提案の第一線になる組織にした

金融業,保険業

公開日:2022/04/25

保有契約件数が115万件を突破した主力商品『おとなの自動車保険』において、1歳刻みの保険料体系、ALSOK隊員による事故現場へのかけつけサポート、コミュニケーションアプリ「LINE」を活用したサービスを提供するなど、お客さま一人ひとりに寄り添う「オンリーワンの保険会社」を目指すセゾン自動車火災保険株式会社。今回は佐賀サポートセンターに、お客さま応対で大切にしていることをお聞きしました。

事業概要についてお聞かせください。

お客さまサービス部
九州統括室
室長 田中 純也 氏

田中氏:当社の創業は1982年(昭和57年)で、1998年(平成10年)に社名を現在の『セゾン自動車火災保険株式会社』に変更しました。2011年(平成23年)からダイレクト通販に参入し、事故率の低いおとな世代が割安になる『おとなの自動車保険』などを販売しています。サポートセンターは東京と佐賀にあり、その中でも、佐賀サポートセンターで主に、『おとなの自動車保険』に関する問い合わせ対応や、補償内容のご提案、各種契約手続きなどの業務を担っております。佐賀サポートセンターは140名ほどが在籍し、そのうち管理者は20名弱、メールや有人チャットを担当するノンボイス業務の担当者が10名ほどおります。今は、電話でのお問い合わせが中心ですが、有人チャットやLINE などを使ったコミュニケーションをいち早く取り入れるなど、お客さまにとって使い勝手がよく、信頼されるサポートサービスを目指しています。

日々のVOG(ボイス・オブ・現場)が業務改善につながっている

お客さま応対で大切にしていることを教えてください。

お客さまサービス部 九州統括室
佐賀サポートセンター長
星野 光男 氏

星野氏:佐賀サポートセンターでは、すべてのお客さまにご満足いただくために、三つの“ツナガル”を大切にしています(下記標語参照)。このモットーはお客さま対応の根幹であり、これを軸に各施策を考えています。施策の一つにVOG(ボイス・オブ・現場)という取り組みがあります。私たちのようなダイレクト損害保険会社にとって、サポートセンターはお客さまとの数少ない接点です。サポートセンターのコミュニケーターがお客さまに一番近いところにいるので、日々の応対の中で改善すべきと感じたことを『VOG』と呼んで、改善につなげています。VOGであがった声は、まずサポートセンター内で協議し、改善につながると判断されたものは、社内の関連部門に連携します。実際に、ウェブサイトの導線変更から商品開発につながるものまで、前年度は現場から200件以上の声が挙げられました。また、三つの“ツナガル”は、2019年にセゾン自動車火災保険と、そんぽ24損害保険が合併した際に、各サポートセンターのメンバーから代表を出して作成したものです。作成には管理者はほとんどタッチせずに、現場のコミュニケーターが自ら考え、作成したものなので、サポートセンター内で深く浸透しているのだと思います。

電話応対教育には、どのような特徴がありますか。

お客さまサービス部
佐賀サポートセンター
石丸 恵理 氏

石丸氏:本社の教育グループと現場のサポートセンターで教育の役割を分けています。本社では、商品知識やコミュニケーションスキルなどを身につける研修を行っています。研修を受けたからといって翌日からそのスキルをフル活用できるわけではないので、現場で成長させるのはサポートセンターの役割です。毎月テーマを決めてフォローアップする「ミルフィーユトレーニング」を実施したり、1on1ミーティング(通称:ツナガルタイム)を通して各自の課題を明確にし、次のステップにつながるようにしたりしています。ミルフィーユトレーニングというのは、15分程度の研修を毎月ミルフィーユのように積み重ねることで、応対力をアップしようという取り組みです。テーマは毎月異なり、敬語の訓練や、クッション言葉、共感の相づち方法など、応対の幅を広げるような研修をコミュニケーターが考え、実施しています。

電話応対コンクールの課題
「お客さまに喜んでいただく提案」を現場で実践する

電話応対コンクールはどのように活用していますか。

研修風景

田中氏:2021年度は、佐賀サポートセンターから9名が出場し、うち2名が県大会入賞を果たしました。参加したメンバーからは「自身の応対を振り返る良い機会になった」「来年度も参加して入賞したい」などの声が挙がっています。賞を取ることが目的ではないのですが、コンクールに参加するための勉強やスキル構築は自信につながりますし、外部から客観的に評価してもらうことで、全体の応対力が上がっていると思います。

石丸氏:新入社員が中心ですが、希望者は手を挙げて参加しています。メンバーには「次はもっと成長したい」と、毎年参加する人もいます。参加者は成長を感じているので、それを聞いてほかのメンバーもチャレンジする気になるという、相乗効果が出ていますね。過去の電話応対コンクール課題に『お客さまに喜んでいただく提案』があったのですが、その後のお客さまアンケートの評価が上がるなど、実践に役立っていると感じます。

メールやチャットなどのノンボイス対応にも改良を重ねる

電話以外のお問い合わせにはどのように応対されていますか。

田中氏:お客さまのニーズが変化してきたため、メールやチャットボット、有人チャットなどの「ノンボイス」のお問い合わせも増えてきています。チャットの応対は、電話応対のように業務が確立していないため、日々手探りで改善をしています。例えば、電話では、お客さまの想いに寄り添い、共感することで関係性を築くことが有効ですが、チャットはやり取りが画面上にテキストとして表示されるので、求められている答えを早く出すこと、できるだけシンプルに応対することを意識してきました。ただ、お客さまアンケートのお言葉を見ると、それだけでは不十分であることがわかってきています。加えて、チャットボットで応対した後に有人チャットにつながる場合と、最初から有人チャットのみのやり取りとでは、求められる応対が異なります。そのため、それぞれの方法で考え方を変えるべきではないかという議論があり、今後はそのあたりも進化させていきたいと思っています。

デジタル分析では挙がらない声をコミュニケーターが察知できるようにしたい

最後に、今後の目標についてお聞かせください。

電話応対の様子

田中氏:これからの損害保険会社は、保険商品を販売するだけでなく、お客さまに必要な商品・サービスをソリューションとして提供していかなければなりません。その点で、お客さまを取り巻くリスクを可視化するなど、データの活用は不可欠です。ただ、コミュニケーターが察知する情報には、デジタル分析では見つからないようなものもあります。例えば、不満や苦情ではなくても、お客さまがすぐに解決できていれば、問い合わせる必要がなかったようなケースなどです。今後求められるのは、声にならない声を拾って解決するコミュニケーターの意識だと思います。VOG の取り組みもそうですが、もう一歩踏み込んでお客さまの利便性を高めるために、コミュニケーターが改善提案の第一線になるという組織にしたいですね。

会社名 セゾン自動車火災保険株式会社
設 立 1982年(昭和57年)
本社所在地 東京都豊島区東池袋3丁目1番1号 サンシャイン60 40階
資本金 322億6,000万円
代表取締役社長 佐藤 史朗
事業内容 自動車保険、火災保険、医療保険等の販売ほか
URL https://www.ins-saison.co.jp/
〔ユーザ協会会員〕

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