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電話応対でCS向上事例

CS向上事例 -アルプス中央信用金庫-

金融業,保険業

公開日:2020/10/28

信用金庫の理念を浸透させることで、
お客さまの気持ちに向き合う心を育む

 「地域社会の全企業、全生活者の繁栄のために心から奉仕する」という基本方針のもと、長野県伊那市、駒ヶ根市、上伊那郡で金融サービスを提供しているアルプス中央信用金庫。電話応対を始め、CS(顧客満足)向上に向けて、信用金庫の理念教育を大切にしています。

地域のお客さまの困りごとを聞いて、
金融的な解決策を提供することが役割

事業概要について教えてください。

  • 人事部長
    竹入 功氏

     「当金庫は平成15年に、旧赤穂信用金庫と旧伊那信用金庫が合併してできた信用金庫です。長野県の伊那市に本店を構え、駒ヶ根市、上伊那郡を中心に22の支店があり、『地域社会の全企業、全生活者の繁栄のために心から奉仕する』という基本方針のもと、金融サービスを提供しています。職員は約300人おり、多くの職員が伊那市、駒ヶ根市といった地元出身者です。私たちが生まれ育った故郷を活性化し、元気にしたいという気持ちで日々お客さまに接しています。平成28年4月からは『課題解決支援プロジェクト』という名で、主に法人のお客さまの課題をお聞きして、金融的な解決策を提供するという取り組みにも力を入れています」(竹入氏)

「課題解決支援プロジェクト」では、具体的にどのような成果がありましたか。

 「一例として、長野県で30年運送事業を手がけてきたお客さまから、兄弟で経営している会社を継承する人がいないという相談がありました。親族や有望な従業員など、いろいろと事業継承者の育成を試みたのですが、うまく進まなかったとのことでした。それを聞いて、当金庫の営業担当者は、ウェブ上でM&A※のマッチング先を見つけるサービスを利用し、事業を売却することを提案しました。半年ほどで譲渡先が決まり、従業員を解雇することなく会社を存続することができたと喜ばれました」(滝澤氏)

電話応対教育について、これまでに取り組んできたことをお聞かせください。

人事部
人事課長兼研修課長
滝澤 弘行氏

 「以前は、新入職員研修の一環で、新入職員同士がトークスクリプトを見ながら電話の応対を練習するという形式をとっていたのですが、今は、内線を使ってより実戦に近い形に切り替えました。具体的には、人事部職員がお客さま役を担当し、実際の問い合わせに模した内容で内線電話をかけ、何コール目で電話を取るか、どのように挨拶をするのか、筆記用具の準備をしたか、など基本的なことをロールプレイング形式で教えています。従来の方法では、決まりきったやり取りになってしまい、実践力が身につかなかったのだと思います。現場からは、新人職員に電話応対の基礎をもっと身に着けさせてほしいという声があがっていましたが、実践型の研修に切り替えた後は、配属先でも即戦力になってくれています。最近の社員は、社会に出るまではスマートフォンで知人・友人にしか電話を掛けたことがない人が多いので、その点でもロールプレイング形式の研修が合っているのだと思います」(滝澤氏)

電話応対コンクールや企業電話応対コンテストを
活用し、全社的な電話応対スキルを向上させたい

「電話応対コンクール」に出場したきっかけや目的を教えてください。

 「7~8年前に、新人教育に役立つのではないかと参加し始めました。当時は入庫2~3年の職員を3名ほど選抜し、店舗の営業終了後に毎日時間を作って練習をしました。参加した当初は『電話応対コンクール』がどういうものなのかを知らなかったので、手探り状態で準備を進めました。電話応対のデモ機を使って、自分たちで作成したトークスクリプトを読み上げ、応対の練習を重ねました。『この言い方では硬い』、『この言葉は金融特有で、お客さまに伝わりづらい』などと指摘し合うことで、回を重ねるたびに電話応対スキルが上達していきました。出場する選手たちも『もっとうまくなりたい』という気持ちが強くなり、練習にも熱が入りましたね。元々、賞を取ることを目的として参加したわけではなかったのですが、数年後の大会で『特別賞』をいただくことができたことは、励みになりました。周囲の職員からも『出場者が大きく成長した』という声があがり、取り組みの成果を感じました」(竹入氏)

昨年は「企業電話応対コンテスト」に 参加されていますね。

 「『企業電話応対コンテスト』はいつ電話がかかってくるか、誰が電話を取るか分からない状態で審査されるので、現状の電話応対スキルを把握できるのではないかと考え、参加しました。残念ながら、昨年の結果は満足できるものではありませんでしたが、電話を取った職員本人が悪かったのではなく、当金庫全体の電話応対レベルを反映した結果だと思っています。基本応対スキル、コミュニケーションスキルや情報・サービスの提供は平均的な数値でしたが、『お客さまの心をつかむ』点数が低かったので、事務的な電話応対になっていたのだと感じさせられました。お客さまの満足度を高めるためには、会話の技術というよりも、お客さまの気持ちに真摯に向き合う心を育てなくてはいけないので、難しい課題ではありますが、解決できるよう取り組んでいきたいと思います」(滝澤氏)

来年も「企業電話応対コンテスト」に参加する意欲はありますか。

 「参加したいと思っています。今年も参加するつもりでしたが、コロナ禍で中止となってしまい、残念でした。前回の録音音声と審査結果は、対象となった店舗の店長や役席者に配布し、この結果が当金庫の現状を表す平均的なデータではないかと、改善の助けにしてもらいました。電話応対に限らずCS教育には力をいれているので、店長は『ここまでだったか』とショックを受けていました。とはいえ、職員が話した内容や電話の切り方までは把握できていなかったことを認識するいい機会になったと思います。審査結果のフィードバックがあることで、今後、電話応対でどのようなことを注意すればいいのかを伝えやすいので、今後も参加したいですね」(滝澤氏)

信用金庫の理念を浸透させることが、
お客さまと真摯に向き合う心を育てる

「お客さまの気持ちに向き合う心」を育てるには何をすべきだと思いますか。

 「電話応対だけでなくCS全体に言えることですが、初めに現状を認識することが大事だと考えます。CSにはゴールがないので、現状を把握していなかったり、現状に満足してしまうと、お客さまの気持ちから離れてしまう恐れがあります。CSを向上させるには、常に現状を客観的に把握し、継続的に改善に取り組むことが重要ではないでしょうか。これまでの取り組みの成果として、以前までは『女性職員や内勤職員が電話を取ることが普通』という意識がありましたが、『お客さまを待たせないことがCSの基本』という意識が浸透したことによって、今では男性でも、役席であっても、全職員が電話を取ることが普通になりました。我々のような地域の信用金庫は病院に例えると『町医者』のような存在です。『総合病院』のような大手銀行では敷居が高くて相談しづらいようなことでも、お客さまの声に耳を傾け、課題解決に向けて提案していくことが自分たちの役割だと思っています。『地域のために金融を通じて貢献する』という信用金庫の理念を追求することが、CS向上につながると思います。お客さまの気持ちに真摯に向き合う心を育むためには、理念教育を繰り返すことが重要ではないでしょうか」(竹入氏)

※M&A(エムアンドエー):Mergers and Acquisitionsの略で、直訳すると合併および買収。企業や事業の経営権を外部から取得、または外部に譲渡すること。

組織名 アルプス中央信用金庫
創業 1951年(昭和26年)6月8日
本店所在地 長野県伊那市荒井3438番地1
理事長 吉澤 祥文
出資金 10億4,300万円
事業内容 信用金庫法に基づく金融業務全般
URL http://www.alupuschuo-shinkin.jp/

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