電話応対でCS向上事例

-むさし証券株式会社-
電話応対技能検定(もしもし検定)で得た知識とスキルで心をつかむ電話応対を

埼玉県に本社を持つむさし証券株式会社は、支店ごとの電話応対スキル均質化と長期的な視野からのお客さま満足度向上のため、もしもし検定の取得に全社を挙げ取り組んでいます。

事業内容や沿革について教えてください。

  • ▲人事部長
    鈴木 敬一氏

     「弊社は昭和22年に設立した千代田証券と、大正8年に創業した山文証券を母体とする、埼玉県に地盤を持つ証券会社です。平成13年、この両社が合併し、あさひリテール証券となり、さらに商号変更やいくつかの証券会社の合併を経て、現在に至っています。本社はさいたま市で、埼玉県、東京都などに22の支店を持ち、社員数は約400人です。弊社でも近年の証券業界の動向にならい、インターネットによる取引も取り扱っていますが、収益の中心は、お客さまと直接お会いし日々のご注文などはお電話でいただく対面営業となっています」(鈴木氏)

未熟な電話応対スキルがもたらす、お客さま流出の可能性

証券会社における電話応対の重要性について教えてください。

  • ▲人事部 副部長
    国本 優氏

     「対面営業での電話取引では、社員がお客さまにお目にかかることなく取引が続くことも珍しくありません。それだけに電話での高いコミュニケーション能力が求められます。もし行き違いなどでご不興をいただけば、大きな取引を失う可能性もあります」(国本氏)

     「弊社はインターネット取引の注文画面の操作など、質問をよく電話でうけたまわっています。ここで質問にきちんと回答し、ご満足いただかなければ、ほかの証券会社さまへの流出を招いてしまいます」(鈴木氏)

これまで、そうした電話応対についてどんな課題がありましたか。

 「弊社は複数の証券会社が合併したという歴史的な経緯から、統一的な電話応対マニュアルや品質基準がなく、指導は各支店まかせになっていました。そうした課題を解決するためには、客観的な基準に基づく電話応対品質の向上への取り組みが急務でした」(鈴木氏)

 「株式という商品の性質上、お客さまからお叱りの電話を頂戴することもあります。しかし、そのお叱りを誠心誠意受け止めご理解いただくことが、結果として長いお付き合いにつながる例も少なくありません。そのためには“聞く力”“伝える力”の双方を伸ばす応対技術の取得が必須でした」(国本氏)

全社員のもしもし検定4級取得を義務づけ

もしもし検定を導入されたきっかけについて教えてください。

 「導入のきっかけは、弊社の上層部が同業他社との情報交換でもしもし検定の存在を知り、これが先に述べた弊社の課題解決に役立つのではないかと考えたことでした」(国本氏)

 「導入にあたっては全社員の受検、合格を目標としました。第一段階として営業職の若手社員、お客さま対応を行う部署の社員には研修を合わせての受検を、そのほかの社員には受検のみを義務づけました。現時点の受検者数は約120名で、今後も段階的に受検者数を増やしていく予定です」(鈴木氏)

もしもし検定受検について、社員の方の反応はいかがだったでしょう。

 「弊社では各種の研修後に社員アンケートを行いますが、もしもし検定とそれにともなう研修については『言葉遣い、ビジネスマナーも含め、これまで知らなかったことが体系立てて学べた』『“今さら聞けない”と自分の中で思っていたことが、はっきりした』など、ほとんどが好意的でした」(国本氏)

新規のお客さまの獲得をスムーズに、お得意さまとの取引を末永く

もしもし検定受検後、仕事ぶりや電話応対に変化は見られましたか。

  • ▲インターネット証券サービス「トレジャーネット」を扱うインターネット事業部

     「今回の研修と受検は、ベテランにはあらためて基本的な知識が、若手には長い経験で身に付ける“あるべき言葉遣いとマナー”が学べる良い機会になりました。もちろんこれがすぐに業績に結びつくわけではありませんが、お客さまとの長いお付き合いを考える上で、まずは電話で好印象を持っていただき、最終的に商談につながるという一連の流れの入り口が、この“学び”でスムーズになるのではと思っています。またインターネット取引のお客さまがお歳を重ね、電話取引に移行する時も、『むさし証券は応対が良かったから』と思い起こしていただければ、引き続きご利用いただけるでしょう」(鈴木氏)

     「社内での電話営業向けロールプレイでは『どう説明するか』が中心で、『お客さまの気持ちをどう察するか』を含めることは困難でした。もしもし検定ではそのあたりもカバーされているので、今後のお客さま満足度の向上に期待します」(国本氏)

将来的には社内に指導者を育て、さらなる応対技術の向上も

今後の目標及び日本電信電話ユーザ協会へのご意見があれば、お聞かせください。

  •  「もしもし検定の導入で社員が応対スキルに自信を持ち、率先して電話をとるような風土が生まれれば良いと思います」(鈴木氏)

     「社員全員が4級を受検することは決定事項ですが、個人的には優れた人材を1級、指導者級資格まで育て、全社の電話応対技術の引き上げにつなげていきたいと思います。ユーザ協会にはこれまで研修やもしもし検定でお世話になっていますが、今後もそうしたロードマップの実現に、いろいろとお力添えをいただければ幸いです」(国本氏)

会社名 むさし証券株式会社
創業 1919年(大正8年)3月
本店所在地 埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-333-13
取締役社長 小髙 富士夫
資本金 50億円
事業内容 有価証券の売買等及び売買等の委託の媒介、引き受け及び売り出し など
URL http://www.musashi-sec.co.jp/

電話応対技能検定実施機関

公益財団法人 日本電信電話ユーザ協会 埼玉支部

http://www.pi.jtua.or.jp/saitama/

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