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電話応対でCS向上事例

-佐川急便株式会社 北関東支店-
コロナ禍だからこそ電話ならではの「声の安心感」を届けたい 記事ID:C20039

佐川急便株式会社は、「電話応対コンクール」で多くの入賞者を輩出するなど、電話応対力が高く評価されています。今回はCSインストラクターとして、栃木、群馬、埼玉の3県を管轄する北関東支店のカスタマーサービス課員を指導し、活躍されている小山営業所の小野寺氏と、その指導を受け全国大会に参加された矢板営業所の臼井氏に、電話応対で心がけていることをうかがいました。

事業概要と電話応対の体制についてお聞かせください。

小山営業所 カスタマーサービス課
課長 小野寺 久美子氏

小野寺氏:佐川急便は、皆さまにご利用いただいている宅配便をはじめ、輸送に関わる事業を展開しています。北関東支店は、栃木、群馬、埼玉の3県を管轄しており、30の営業所があります。お客さまからの電話応対や店頭での接客は主にカスタマーサービス課が担当しています。お問い合わせ内容は多岐にわたりますが、私たちが目指しているのは「お客さまに喜ばれる電話応対」です。例えば、配達時間の問い合わせであっても、さまざまな事情が背景にあり、今すぐにでも荷物を受け取りたいので配達時間を知りたいという場合もあれば、今は届けてほしくないという場合もあります。「何時頃に届きますか」という質問に、ただ時間を回答するだけではなく、なぜお客さまが知りたいのかを推測し、お客さまの真のニーズを汲み取ることを心がけています。

「聴く」と「訊く」、二つの“きく”で、お客さまの真のニーズを汲み取る

お客さまの真のニーズを汲み取るために、どのような応対教育をしていますか。

小野寺氏:「聴く」と「訊く」、二つの“きく”を重視しています。まずは、お客さまの話をしっかり「聴く」ことが基本です。例えば「不在票がありました」という内容に対して、「再配達ですよね」と決めつけるのではなく、お客さまの話をしっかり聴くように教育しています。ただ、お客さまの真意は聴いただけでは分からないことも多いので、「訊く」、つまりこちらから尋ねて明確にしていくことも大切です。その際に、やみくもに訊くのではなく、お客さまの考えていることや事情を推測する力も必要だと考えています。日ごろの応対教育の中では、過去のシチュエーションを例にして、状況を推測して話し合う場を設けています。例えば、「荷物の配達時間が知りたい」という問い合わせであれば、「急いでいるから」「出かける用事があるから」など、発言の裏にある状況をディスカッションし、ロールプレイングを通じて真意を引き出すトレーニングをしています。

矢板営業所 カスタマーサービス課
係長 臼井 和夫氏

臼井氏:佐川急便の特徴として、全国18支店に「CS インストラクター」と呼ばれる指導者が数名ずつ配置されています。インストラクターは、通常業務を行いながら、会社全体の応対力の底上げを図る役割を担っています。基本的な電話応対は入社後の研修で修得しますが、実践的な力は現場で経験を積んで初めて身につくと思っています。ただマニュアル通りの応対をするだけでは、お客さまに喜ばれる応対になりません。CS インストラクターを中心とした先輩たちの応対を見たり、指導を受けることによって、自然と佐川急便らしい応対力がつくのではないかと思います。私も20年近く勤務しているので、「こういう訊き方をしよう」とか「こういう風に推測したらどうか」などと、日々の業務の中で常に考え、意識するようにしています。

電話応対コンクールに繰り返し挑戦することで、成長を実感している

電話応対コンクールは、どのように活用していますか。

電話応対では、お客さまの真のニーズを汲み取るよう心がけている

臼井氏:電話応対コンクールは、希望者が参加を決心したものの「どのようにして電話応対コンクールに臨めば良いのか分からない」といったような事態にならないよう、研修を行っています。研修内容は、発声練習などの基本的なことから、どのような応対をすれば、電話の向こうの相手が納得されるのか、満足していただけるのかをCS インストラクターと考えながらロールプレイングをするなど幅広く行っています。その中で電話応対コンクールの出場経験者からは、言い回しなど表現力のアドバイスもいただけます。自分の苦手な部分を客観的に指導してもらえるのはこの場しかないので、貴重な機会だと思っています。私自身、電話応対コンクールに挑戦する度に成長を感じていますし、その成果として7回目の出場で初めて全国大会に進出しました。これまで取り組んできたことがやっと報われた気がして、自信にもなりました。地方のメディアにも取り上げられ、周りからの反響も大きく、後輩たちにも少しは影響を与えることができたのかなと思っています。

もしもし検定(電話応対技能検定)に取り組んだ経緯についてお聞かせください。

配達業務

小野寺氏:もしもし検定は、自己研鑽を目的として希望者を対象に講義をしたことがきっかけです。これまでの実績として多くの従業員が受検していますが、強制ではなく学びたい人が自発的に参加しています。私自身、初めて「もしもし検定」という言葉を聞いた時は、電話応対の話し方や正しい敬語の使い方などを学ぶものだと思っていました。実際にはそれだけではなく、ビジネスマナーやコミュニケーションスキル、さらには「しっかりと自分の意見を伝える」といったことまで体系的に学べる点が魅力だと思います。以前は、流ちょうに話すことがよい応対なのだと思っていましたが、もしもし検定に向けた講義では「心、言葉、愛」を目指すのだと教えていただき、気づきがありました。基礎的な応対力はもちろん必要ですが、きれいな言葉で話すことだけでなく、一生懸命さや相手を思いやる気持ちが伝わることが大切だと感じています。もしもし検定を通じて、コミュニケーション全体に対して、自分の中で「こうしてみよう」「こうしたほうがよいのではないか」という考えを持つようになりました。もちろん、必ずしも全員が検定を受けただけで考え方が変わるわけではありませんが、もしもし検定に良い影響を受けている従業員が多いなと感じています。

人が応対する電話ならではの「声の安心感」を届けたい

最後に、今後の目標についてお聞かせください。

配達の様子

小野寺氏:昨年、全国の営業所の電話がナビダイヤルに変わり、集荷受付や不在受付は自動応答でできるようになりました。AI やチャットによりお客さまへの電話応対もデジタル化されていますが、だからこそ人が応対する電話応対はこれまで以上に重要です。自動応答では対応できない複雑な内容や、AI では汲み取れない真意など「人でなければできない応対とは何か」を常に考え、「やっぱり佐川急便に電話をしてよかったな」と思っていただけるよう、時代の変化に合わせて応対力を高めていきたいです。また、あわせて「声の安心感」も届けたいと思っています。コロナ禍で人と触れ合うことは難しくなりましたが、不安な時や困っている時に人の声が聞こえると、安心につながると思います。応対の内容とともに声の温かさも届けていきたいですね。

会社名 佐川急便株式会社
設 立 1965年(昭和40年)
本社所在地 京都府京都市南区上鳥羽角田町68番地
資本金 112億7,500万円
代表取締役社長 本村 正秀
事業内容 宅配便など各種輸送にかかわる事業
URL https://www.sagawa-exp.co.jp/
〔ユーザ協会会員〕  

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