電話応対でCS向上事例
-株式会社プレステージ・コアソリューション-お困りごとを解決するコンタクトセンターとして、お客さま一人ひとりに向き合って応対したい
記事ID:C20065
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)※を事業とするプレステージ・インターナショナルグループの中で、主に「お困りごと」に応対するコンタクトセンター業務を担っている株式会社プレステージ・コアソリューション。今回は、お客さまの困難を解消するセンターだからこそ、大切にしている価値観や、応対品質向上の取り組みについてお聞きしました。
事業概要と電話応対の体制をお聞かせください。
CRM事業部 マネージャー
安藤 文人氏
安藤氏:プレステージ・コアソリューションは、プレステージ・インターナショナルグループの国内BPO 事業を担っており、コンタクトセンター部門を中心に、お客さまのさまざまな「お困りごと」を解消する業務が私たちの仕事です。山形BPO パークは、国内に複数あるコンタクトセンター機能をもつ拠点の一つとして山形県酒田市にあります。こちらではオートモーティブ、プロパティ、グローバル、カスタマーなどの幅広い事業領域を取り扱っており、それぞれの特性に応じた内容のお問い合わせに応対しています。従業員数は700名程で、その大半が地元出身のスタッフです。
困っているお客さまの状況をイメージし、気持ちに寄り添った応対ができるように
担当業務が分かれていますが、電話応対教育はどのようにされていますか。
安藤氏:新しく配属される人は、グループ会社で2日間の業務研修を受けた後に、各事業部に配属されます。私たちCRM 事業部は、賃貸物件にお住まいのお客さまからの「水漏れ」や「家財破損」などのトラブルの受付を行っています。配属直後は、応対品質にばらつきが出ないよう、敬語や言葉の選び方などのトレーニングから行います。お客さまは、住まいのトラブルで切羽詰まった状況の方が多いのですが、オペレーターは1日30件も応対しているので、流れ作業になってしまう恐れがあります。そうならないように、寄り添いの言葉や、気づかいの言葉をしっかりと伝えるなど、マインドの部分を定着させるようにしています。また、お客さまがどのようなトラブルに直面しているかを頭の中でイメージできていないと、言葉に気持ちが乗らず、上滑りしてしまいます。そのため、チーム内で状況をシミュレーションし、自分の気持ちをしっかりと伝えられるよう繰り返しトレーニングをしています。
山形業務部 山形コミュニティコネクト
マネージャー 小野寺 和良氏
小野寺氏:私たち山形業務部 山形コミュニティコネクトでは、主に自治体関連の業務を担っています。今は、新型コロナウイルスワクチンの接種予約に関するお問い合わせの対応が中心です。お電話による代行予約業務がメインのため、予約の場所や日時などご要望と相違がないか復唱確認を徹底しています。地域住民の方からのお問い合わせが大半ですので、方言で聞かれた場合には方言を交えて話すなど、地域特性を活かした応対を心がけています。新型コロナウイルスワクチン接種開始当初は、数多くのご相談をいただく中でご要望に沿えない状況があり、苦言のお電話をいただくこともございましたが、一人ひとりに対して真摯に向き合うことで不安を解消するように心がけております。
山形モビリティ業務部
マネージャー 鈴木 智美氏
鈴木氏:山形モビリティ業務部では自動車保険に付帯しているロードサービスの受付と、現地に出動するスタッフの手配などを行っています。私たちは日々、「事故に遭ってしまった」「車のエンジンがかからない」「車が故障してしまった」などというお問い合わせを受けていますが、電話の向こうのお客さまは、一生に一度あるかないかの状況下であることを、しっかりと心にとめなければなりません。まずは、私たちの言葉で安心していただき、その後にスムーズにトラブルを解消し、ご満足いただけるサービスを提供できるよう心がけて対応しています。チームでは、毎年スローガンを掲げており、2023年は「十人十色」に決まりました。これは、お客さまが置かれた状況は一人ひとり違うことをしっかりと意識し、電話の一本一本に心を込めて応対しよう、と皆で話し合って決めたものです。
コロナ禍で取り組み始めた「もしもし検定」で、拠点全体での応対品質の底上げができた
「電話応対技能検定(もしもし検定)」に取り組んだ経緯や、成果を教えてください。
電話応対の様子
安藤氏:コロナ禍以前は電話応対コンクールに参加していましたが、コロナ禍で外部に出ることが難しくなってしまいました。その中でも、応対品質向上に取り組めるように、もしもし検定を取り入れました。2020年から始め、今では社内で年に2~3回程度検定を実施しています。合格者は、各チームのQC担当者や、スキルを高めたいという意識が強い人が多いですね。検定合格者は、ロールプレイング形式で研修をする際にも、指導者側にまわることが多く、言葉の選び方や間の取り方などをアドバイスしています。この取り組みを繰り返すことで、拠点全体での応対品質の底上げ、品質向上につながってきたと感じています。また、今年度は、コロナ禍も落ち着いてきたので、電話応対コンクールにも再度挑戦したいですね。真剣に取り組むからには、山形県代表として札幌の全国大会に出場することを目指したいです。
社内でも電話応対コンクールを実施しているそうですが、取り組みの経緯をお聞かせください。
お客さまのさまざまな「お困りごと」に対して丁寧に応対する
安藤氏:コロナ禍で、社外のコンクールに参加することが難しくなったこともあり、昨年初めて社内で電話応対コンクールを実施しました。以前、日本電信電話ユーザ協会の電話応対コンクールに出場した際に「物産館に忘れ物をした」というテーマがあったのですが、このような実生活にありそうなテーマだと、臨機応変に応対するスキルが身につくのではないかと考えました。そこで「道に迷った人から電話があった」や「親御さんから緊急連絡が入った」など、普段の業務とは直接関係がないテーマで実施しました。社内のコンクールで高品質の応対ができるようになれば、社外でも評価される応対力が身についたといえるはずです。このように、コンクールのために特別な準備をするのではなく、日常的に取り組んでいることがコンクールでも発揮できるようになればよいと思っています。
ところで、女子バレーボールチーム「プレステージ・インターナショナル アランマーレ」が今春、V2リーグで優勝されたそうですが、同チームの活躍は貴社の事業にどのような効果がありますか。
安藤氏:クライアントから多くの花や祝電をいただくなど、影響力の大きさを感じています。会社の名前やブランドを地域に広めていくことはもちろん、それ以上に、地域活性化や女子スポーツの振興につながることを期待しています。それにより、今後も若者や女性がいきいきと働ける雇用環境を創出し、スポーツを通じて地域の人々と共に、楽しみ、喜び、感動を分かち合える職場であり続けたいです。私たちの会社と地域をつないでくれる存在として、V1リーグでの活躍を楽しみにしています。
「十人十色」のスローガンの通り、お客さま一人ひとりに向き合っていきたい
最後に、今後の取り組みについてお聞かせください。
山形BPOパーク
安藤氏:研修担当者としては、検定の合格者数を増やしていきたいです。現在、他社の検定も含めた合格者は、山形BPOパークの従業員全体の20%台前半くらいですが、これを30%以上にして、社内・社外にアピールしていきたいと考えています。検定合格者が講習会の講師になるなど、社内で協力して、盛り上げていきたいですね。
鈴木氏:コロナ禍が収束するにつれ、外出される方、遠方に出かけられる方が増えてきて、お車の事故やトラブルも増えてくると思います。お困りのお客さまと接するコンタクトセンターとして、ご連絡をいただく件数が増えても、お客さまの状況をしっかりと理解し、気持ちに寄り添う姿勢を大切にしたいですね。「十人十色」のスローガンの通り、置かれている状況やお気持ちが一人ひとり違うことをしっかりと意識して、向き合っていきたいと思っています。
- ※ BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
- 企業の業務プロセスの一部について、業務の企画・設計から実施までを一括して専門業者に外部委託すること。
会社名 | 株式会社プレステージ・コアソリューション |
---|---|
設 立 | 2019年(平成31年)4月 |
本社所在地 | 東京都千代田区麹町2-4-1 麹町大通りビル14階 |
代表取締役 | 玉上 進一 |
事業内容 | BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業 |
URL | https://www.prestigein.com/pcs/ |
〔ユーザ協会会員〕 |
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