電話応対でCS向上事例

-イオンクレジットサービス株式会社-
デジタル化が進む中、人だからこそできる「ハートフルな応対」を追求する

記事ID:C20059

イオングループの総合金融事業の中核を担い、さまざまな決済サービスを提供するイオンクレジットサービス株式会社。1999年のコールセンター設立から現在に至るまで、時代に沿った業務改革を進めてきました。今回は、問い合わせのデジタル化が加速する今、電話応対の目指すべき姿について話をうかがいました。

事業概要と電話応対の体制をお聞かせください。

コールセンター運営部 部長
亀井 優氏

亀井氏:当社は、小売業発の総合的な金融会社として、イオングループをはじめ全国でサービスを提供しています。クレジットカード会員さまからの問い合わせについては全国6ヵ所のコールセンターで対応しています。また、そのほかにもカードの盗難紛失や、加盟店さまからの問い合わせを24時間受け付けるセンターがあります。

「お客さま満足度 No.1企業実現」のため、温かみのある応対を

電話応対で大切にしている考え方をお聞かせください。

カード東京コールセンター センター長
福島 隆志氏

福島氏:当社ではお客さま満足度No.1企業実現のため、安心と信頼を提供し、迅速でハートフルなコールセンターを目指しています。お客さまの中には、「悪用サイトにカード番号を入力してしまった」と不安に駆られてお電話をくださる方がいます。そのような場合、不安を解消するため、すぐにカードを停止し、カード番号を変更の上、再発行しています。できるだけ迅速に、さらに最後まで寄り添った対応をすることで、お客さまから感謝の言葉をいただくこともあります。昨今はデジタル化が加速し機械でできることが増えましたが、温かみのある応対は人だからこそできると自覚しセンター運営に取り組んでいます。

応対教育の専門人員を配置して、日々の業務の中で改善を実施

コールセンター運営ではさまざまな課題があると思います。どのように克服されてきたのでしょうか。

カード東京コールセンター
山口 博之氏

山口氏:カード東京コールセンターは1999年に設立されました。設立当初から勤務しているオペレーターも多く、会社にはなくてはならない存在です。その一方で、設立当初は応対スキルの体系的な研修がなかったため、口ぐせや語尾上げ、語尾伸びなど気になる話し方も見受けられ、その点が課題となっていました。そこで、「応対品質担当者」という教育専門人員を配置し、一緒に録音した音声を聞いて、自身の話しぐせに気づき改善する、という取り組みを定期的に行ってきました。各自で正しい音声表現を練習し、部門として伝わりやすい説明の順番を研究することで、応対品質のばらつきがなくなってきたと感じています。

コールセンター運営グループ
尾崎 加世子氏

尾崎氏:応対品質向上を目指して、数年前から外部の評価機関である「HDI格付けベンチマーク」で「問合せ窓口格付け」の三つ星を取得することに取り組んでいます。取得に向け、HDIの評価指標を基に、「応対品質担当者」が、各オペレーターにモニタリング・フィードバックしており、共通指標ができたことで、フィードバック面談の中で課題や改善策を明確に落とし込めるようになりました。また「応対品質担当者」に対しても、本部と定期的に応対評価のすり合わせを実施し、評価基準の統一や目指すべき方向性の確認をしています。そうすることで、次のビジョンに向けて「応対品質担当者」自身がすべきことを考えやすくなり、主体的に取り組めるようになりました。

社内でも電話応対コンクールを実施しているとうかがいました。どのような取り組みをされているのでしょうか。

社内でも電話応対コンクールを実施

尾崎氏:当社では2017年より毎年、全オペレーターを対象に社内の電話応対コンクールを開催しています。エントリーした従業員の中から、一次審査、二次審査を経て、各センターの優秀者を決定します。上位入賞者については、表彰する機会を設け、取引先企業さまをご来賓としてお迎えし、当社代表取締役社長をはじめとした役員とともに、功績を称えています。

電話応対コンクールを活用したさらなる応対品質向上

電話応対コンクールに取り組まれた経緯、成果を教えてください。

カード東京コールセンター
佐藤 厚子氏

佐藤氏:これまで社内で取り組んできたことが、ほかの会社と比較しても評価されるものなのかを確認しようと、カード東京コールセンターでは、2019年から、日本電信電話ユーザ協会さんが主催する電話応対コンクールに出場しています。選手は外部講師から直接指導を受けられることに加え、他社の電話応対も学べる貴重な機会となるため、毎年楽しみにしています。「自分の話し方はどうか」「この口ぐせが抜けないが、コツはあるか」など、オペレーター自ら「応対品質担当者」に相談に来ることも増えました。

応対品質向上のための研修

 指導者側も選手の情熱に応えようと、自然と指導に熱が入ります。その成果もあって2022年は9名が地区予選を突破しました。出場選手が決まると皆で応援しようとする雰囲気もあり、年々関心が高まってきていると感じます。

いつでもお客さまに安心いただけるハートフルな電話応対を

最後に、今後の目標についてお聞かせください。

亀井氏:今後はデジタルシフトをさらに加速させ、お客さまに疑問や不安を解消いただけるようなデジタルツールを用意いたします。そのうえで、コールセンターへご連絡をいただいたお客さまには、いつでも安心いただけるよう、丁寧かつ速やかな対応を行い、ハートフルなコールセンターを目指してまいります。

カード東京コールセンター

※ HDI格付けベンチマーク
HDIが運営する、コンタクトセンター(コールセンター)の応対品質を総合的に評価する制度。
会社名 イオンクレジットサービス株式会社
設立 2012年(平成24年)11月 (※イオンフィナンシャルサービス株式会社より事業継承)
本社所在地 東京都千代田区神田錦町3丁目22番地 テラススクエア
代表取締役社長 クレジットカード事業、決済サービス・プロセッシング事業
URL https://www.aeoncredit.co.jp/
〔ユーザ協会会員〕

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