電話応対でCS向上

飯田信用金庫いつでも・どこでも・誰でも「りんご宣言」を実践する信用金庫としてCS(顧客満足)日本一を目指す

「CS日本一」という高い目標を掲げ、「りんご宣言」(明るいおもてなし・まあるいお付き合い・密度の高い金融サービスの提供)を実践している飯田信用金庫。お客さまの何気ない一言を「りんごのたね」と称してメモに記し、全職員で共有することで日々の改善活動につなげています。電話応対コンクールや企業電話応対コンテストなどを通じて接客応対スキルの向上を図り、地域全体に「おもてなし」の心が広がることを目指しています。

始めに、御金庫の事業概要について教えてください。

「長野県飯田市と下伊那郡に23店舗を展開している信用金庫です。信用金庫は、地域の方に出資していただく協同組織ですので、経営ビジョンに『地域に寄り添い、お客さまと強い絆で結ばれた南信州※の価値向上に貢献する金融機関』と掲げているとおり、地域の経済、生活と一体になることを経営の根幹として地域の企業支援・人材育成や文化・交流支援などにも取り組んでいます。また、弊金庫で働く人は地元出身者が多いので、生活者の視点を持って地域のお客さまに接することができることも大きな特徴だと思います」(小池氏)

▲理事長
小池 貞志

御金庫と電話応対の関係性についてお聞かせください。

「弊金庫にはカスタマーセンターのような電話応対専門の部署がありませんので、支店長を含め店舗・本部の全職員が日々の業務で電話応対をしています。以前は、電話応対をするのは女性職員で、中でも新入職員が行うという役割意識がありましたが、顧客満足度向上の取り組みの中で『お客さまをお待たせしない』ことを重視し、今ではすべての職員が電話に出るという意識を持つようになりました」(平澤氏)

CS 日本一を目指し、お客さまの声を「りんごのたね」として改善活動につなげる

顧客満足度向上への取り組みで、目指していることをお聞かせください。

「前理事長が就任した際に、『CS日本一になる』という高い目標を掲げました。そこで、全職員に対し、『CS日本一とはどのようなことか』や『どのような取り組みをすればよいか』というアンケートを取ることから始めました。最初は『何をもってCS日本一とするか』などの疑問の声もありましたが、2013年からずっとこの高い目標を掲げているので、全職員が心を一つにしてチャレンジし続けられていると思います」(小池氏)

「弊金庫では、永年にわたる地域の皆さまのご支援に対して『りんご宣言』(明るいおもてなし・まあるいお付き合い・密度の高い金融サービスの提供)を宣誓しているので、CS日本一が目指すべき姿として、『いつでも・どこでも・誰でも、りんご宣言を実践できる信用金庫』を掲げてきました。その取り組みの一つに『りんごのたね』という活動があります。これは、お客さまが電話や窓口での応対の中でふとつぶやいたことを、できるだけ言葉のままにメモ用紙に書き留め、本部のCS推進課経由で一般職員から理事長まで全社で共有するという取り組みです。お客さまからお褒めの言葉をいただいた時には励みになりますし、改善につながるようなお言葉は担当部門で内容をしっかりと検討を行い、順次改善につなげています」(平澤氏)

▲営業統括部 CS推進課
サブリーダー
平澤 里織

平成元年から30年以上、電話応対コンクールを新入職員研修に活用

CS向上に力を入れておられますが、電話応対の取り組みについてお聞かせください。

「弊金庫では、平成元年から電話応対コンクールに出場しており、30年以上の歴史があります。新入職員は、4月から人事部が行う研修を受け、6月に電話応対コンクールの事前研修が始まり、8月に地区大会に出場する、という流れが毎年の恒例になっています。これによって接遇応対を体系的に学べているので、ほかの企業が、新入職員研修に電話応対コンクールを利用しないのはもったいない、と常々思っています」(小池氏)

「電話応対コンクールの前には、人事部が講師となって複数回の研修を行い、応対技術や台本に対するアドバイスを行っています。新入職員はコンクールの入賞を目指して日々練習に励むと同時に、研修で学んだことをすぐに配属先での接遇応対に活用できるメリットもあります」(林氏)

▲人事部 人事課
林 亜紀枝

企業電話応対コンテストにも参加されていますね。何かきっかけがあったのでしょうか。

「CS日本一を目指す取り組みの中で、自分たちの応対がお客さまにどのような印象を与えているのかが気になり、企業電話応対コンテストに参加しました。約3年前に、本部と数店舗で初めて参加したのですが、その際に応対スキルに個人差があることが分かりました。特定の個人だけがスキルが高ければよいのではなく、『いつでも・どこでも・誰でも』均一な電話応対ができるようになるために、全職員向けの研修を行いました。応対マナーを確認したり、ロールプレイの録音を聞いてみる、という基本的な研修でしたが、それが職員の気づきにつながりました。金庫全体の応対スキル向上のために、翌年からは全店舗・本部全部署で企業電話応対コンテストに参加するようになりました」(平澤氏)

コンクールやコンテストに参加して、どのような成果がありましたか。

「電話応対時には姿勢を整えてから出るなど、職員の電話応対に対する意識の高まりを実感しています。また、お客さまをお待たせしないこと、歓迎感のある名乗りや丁寧なクロージングなどが徹底されてきたと思います」(林氏)

「コンクールやコンテストの時期は特に意識が高まり、電話応対だけでなく、職員全体の応対スキルの向上にも貢献していると感じます。電話応対では、お客さまからの信頼感や親しみやすさを大切にしていますが、親しみやすさを大事にするあまり、馴れ馴れしくならないことを意識しています。また、お客さまが本当に聞きたいことに耳を傾け、プラスアルファの情報をお伝えできるようになることが、今後の課題です」(平澤氏)

2027 年のリニア中央新幹線開通に向け、地域のCS 向上にも貢献したい

最後に、今後の目標をお聞かせください。

「CSや電話応対の向上は、ゴールがないものだと思っています。どのような成果があった、収益がどれだけ上がった、というように数字には結びつきにくいものですが、続けていくことに価値があると思っています。弊金庫は、地域の皆さまから信頼していただくことで事業が成り立っており、継続して信頼していただくためにもCSや電話応対のスキルアップが重要だと考えております。2027年開通予定のリニア中央新幹線は、飯田市に長野県駅が設置され、品川まで45分で行けるようになります。今後、人々の関心が集まるようになり、飯田市の環境は大きく変わっていくでしょう。弊金庫では内部の職員研修だけでなく、地域社会貢献活動の一環として取引先企業に出向いてお客さまとの接し方や基本的な電話応対などの『ビジネス・マナー講座』も行っています。もし叶うのであれば、弊金庫のCS活動から地域全体の『おもてなし』の心が広がり、お客さまが南信州に来られたら『ほっとするな』と思っていただけるような地域になれば嬉しいですね」(小池氏)

※南信州:長野県飯田市と下伊那郡地域を指す。

企業概要
企業名
飯田信用金庫
創立
1925年(大正14年)9月
本店所在地
長野県飯田市本町1丁目2番地
理事長
小池 貞志
出資金
10億7,500万円
事業内容
信用金庫法に基づく金融業務全般
URL
http://www.iidashinkin.co.jp/