電話応対でCS向上事例
-株式会社アイワホーム-電話応対コンクールを通じて、応対スキルを後輩に受け継ぐ文化を醸成
記事ID:C20034
石川県で注文住宅の設計、施工、アフターメンテナンスを一貫して行っている株式会社アイワホーム。入社1〜2年目の若手社員が電話応対コンクール出場を目指して応対スキルを高め、それを後輩に受け継いでいくという好循環を生み出している同社に、応対教育の考え方についてお聞きしました。
事業概要についてお聞かせください。
取締役 副社長 林 壮一氏
林氏: アイワホームは、石川県で注文住宅の設計、施工、アフターメンテナンスを行う会社です。創業から33年、建築実績は3,300棟を超えています。ご契約からお引渡し、さらにアフターサービスまで一貫したサポート体制で、お客さまのご要望をかなえる『オンリーワンの家づくり』を実現しています。オンリーワンの家づくりをするには、お客さまのご要望をしっかりと理解しなければなりません。仕事内容やご家族の状況、趣味や休日の過ごし方など、普段の生活スタイルをしっかりとお聞きすると同時に、言葉にならないご要望やニュアンスなどをくみ取って、家づくりに活かすようにしています。
顔の見えない相手にも感情が伝わるよう、声に表情をつけることが大事
電話応対で気をつけていること、電話応対教育についてお聞かせください。
林氏: 家づくりには、お客さまや大工さん、工事業者などさまざまな人が関わるので、コミュニケーションをとても大切にしています。中でも電話は、言葉と声でしか情報が伝わらないため、「笑声」で話すように指導しています。また、最近は対面でもマスクをつけて接客するため、相手の方に想いが伝わりにくいと感じることがあります。電話だけでなく、対面の接客においても声に表情をつけることを意識しています。
東営業所 営業庶務 水上 舞氏
水上氏: お客さまからの電話には、修理依頼など困っている方からのものもあります。そういう場合は、明るく話すのではなく、親身になって「大丈夫ですか、大変でしたね」と声のトーンを落とすようにしています。また、緊急時こそ、こちら側が落ち着いて対応することが大切です。私も、入社直後は電話応対に緊張して、緊急の電話にしどろもどろになってしまったことがありました。その後、経験を積んだことで、今では一呼吸おいて落ち着いた対応ができるようになりました。新入社員にもできるだけ多くのことを経験してもらえるよう、電話応対コンクールなどの実践的な教育を取り入れています。
先輩から後輩へ、接客の姿勢やスキルを受け継ぐ企業文化が醸成された
電話応対コンクールへの取り組みや成果についてお聞かせください。
社内での打ち合わせの様子
林氏: 取り組みのきっかけは、ビジネスマナーの講師からスキルアップに良いと勧められたことで、当時の一般事務職の社員が自分たちで出場を決めました。トップダウンで指示されたのではなく、自ら率先して行動したので、その文化が後輩にも受け継がれていると感じます。毎年同じ人が出場して、優勝を目指すのではなく、入社1〜2年目の若手社員が電話応対コンクールを通じてレベルアップし、次年度の新入社員をサポートする、という良い循環を生んでいます。新入社員に参加してもらう理由は、電話応対に自信を持ってもらいたいからです。新入社員といえども、お客さまから見れば一人の社員なので、マナーができていなければお叱りを受けることもあります。それによって、彼らが自信を失くさないように、早い段階で電話応対コンクールやもしもし検定に参加して、応対力と度胸をつけてもらっています。
水上氏: 電話応対コンクールに参加して、応対のレパートリーを増やすことが自信につながるのだと思います。新入社員が電話応対を怖いと感じるのは、電話応対が未知の世界だからです。電話応対コンクールなどに参加して、応対の仕方やお客さまの気持ちの察し方を身に着けることで、心に余裕がでて、対応がスムーズになってくるのだと思います。
東営業所 営業庶務 中 穂乃香氏
中氏: 入社した当初は、電話応対の大会があること自体を知らなかったので、驚きました。電話応対コンクール出場を目指すのは大変そうだとも思いましたが、先輩方が普段の電話応対をスマートにされている姿を見て、私もあのような応対ができるようになりたいと思うようになりました。先輩方の指導を受けているうちに、「私は自然な相づちを打つのが苦手なのだ」と気づき、日常の電話応対でも目の前にお客さまがいると思って、その人に向けて話すようにしました。その結果、少しずつ自然に間をとれるようになったと思います。また、私たちは住宅展示場で受付業務をすることも多いのですが、その際にも教えていただいたことが役立っています。展示場は会社の第一印象につながる場所です。初めてご来場いただくお客さまは身構えている方が多いので、こちらから声をかけたり、小さいお子さまにはできるだけ柔らかい雰囲気で、目線を下げて接するようにしています。営業担当者からは、「お客さまを和ませてくれて、その後も話がしやすかったよ」などと声をかけてもらえるので、これからも接客のスキルをさらに高めていきたいなと思います。
コミュニケーション手段が変わっても、「お客様との一生のおつきあい」を追求したい
最後に、今後の目標についてお聞かせください。
お客さまのご要望をくみ取り、ご提案に活かします
林氏: アイワホームの基本コンセプトは、『私たちはお客様との一生のおつきあいを大切にしています』というものですが、その考え方が変わることはありません。ただ、お客さまとの接点は、展示場や電話といった手段だけでなく、オンラインミーティングやSNS での問い合わせなど、バリエーションが広がってきたと感じています。また、コロナ禍を経て生活様式も変わってきましたので、お客さまのニーズも今後変化すると思います。そういう変化の時でも、どうしたらお客さまのご要望をくみ取ることができるか、こちら側の想いやご提案を表情豊かに伝えられるかをしっかりと考えて、お客さまに「アイワホームにして良かった」と思っていただけるようにしたいですね。さらに、建築現場で働く大工さんや協力業者さんの接客応対にも力を入れていきたいですね。建築現場では、近隣に住む方々への配慮が大切なので、現場で働く方々があいさつをきちんとするなど基本的なコミュニケーションを取れるようにしたいと思っています。また、整理整頓されていると仕事がしやすいという意識を、現場に伝え実行しているところです。理想は、社員が自ら進んで整理整頓をすることで、現場のスタッフだけでなく、地域の方々にも「アイワホームの建築現場はきれいだ」と言ってもらえるようになることですね。
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電話応対の様子
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電話応対の様子
会社名 | 株式会社アイワホーム |
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設 立 | 1988年(昭和63年) |
本店所在地 | 石川県野々市市押野3丁目61番地 |
資本金 | 1億円 |
代表取締役社長 | 林 一二 |
事業内容 | 木造在来軸組構法による、木造注文住宅の設計・施工・アフター メンテナンス |
URL | https://www.aiwahome.co.jp/ |
〔ユーザ協会会員〕 |
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