電話応対でCS向上事例

-株式会社テレコメディア-
徳島 “ホスピタリティ” センターとして、世界に通用するおもてなしを追求したい

記事ID:C20033

徳島県では初の誘致企業としてコールセンターを発足し、高い応対品質を目指す株式会社テレコメディア 徳島ホスピタリティセンター。“ホスピタリティ”を冠するとおり、おもてなしを追求する電話応対と、その品質向上の取り組みについて、江田氏、橘本氏に話をうかがいました。

事業概要と電話応対の体制についてお聞かせください。

執行役員 本部長
徳島ホスピタリティセンター
江田 和弘氏

江田氏: テレコメディアは東京で電話秘書サービスをスタートし、40年の歴史あるコールセンターです。東京に加え、17年前より徳島県にもコールセンターを構えました。現在は、徳島県内に6拠点約800席規模まで広がり、官公庁や大手メーカー、地元企業よりコールセンター業務を任されております。私たちは、徳島県の雇用を創出するだけでなく、働く人がテレコメディアを通じて仕事のやりがいや成長を実感できる企業でありたいと思っています。また、社外活動も積極的に行っており、地元FMラジオ局を通した情報発信、植樹や子ども向けイベントを行うなど、地域の活性化にも努めています。

貴社が、電話応対で大切にしていることをお聞かせください。

江田氏:テレコメディアでは「お客さまにもっと喜んでいただけるためにはどうすればいいのか」を念頭に置いて業務にあたっています。クライアント企業は当社よりも規模が大きい会社が多いため、非常にありがたく感じる一方で、大手のブランドを背負うという責任も感じています。敬語が使え、話すスピードが適切というレベルのことは標準装備で、クライアント企業にとって付加価値の高いサービスとは何かを徹底的に考え、実現することが私たちの役割です。付加価値の高い応対をすることで、その先にいるお客さまにご満足いただき、クライアント企業の評価が高まるような「カスタマーエクスペリエンス」を重視したコールセンターにしていきたいと思っています。

「観る聴くセンター」で一人ひとりをモニタリングし、おもてなし品質を支えている

電話応対の特長や、応対品質向上の取り組みについてお聞かせください。

江田氏:品質維持・向上の取り組みの一つに、東京本社内「観る聴くセンター」のモニタリングがあります。当センターでは毎日全国のオペレーターをモニタリングし、適切な応対サービスを提供できているかお客さまとの対話とオペレーターの表情をチェックしています。改善点などの気づきがあった場合は、該当セクションの管理者に連絡があり、管理者からオペレーターに指導しております。観る聴くセンターは元日本航空の客室乗務員で構成された組織で、おもてなしのプロがオペレーター一人ひとりの応対品質を丁寧に確認していることが特長です。この取り組みを通じ、日本航空のおもてなし品質に少しでも近づけられればと思っています。

徳島従業員本部
橘本 世里香氏

橘本氏:当社ではオペレーターの応対品質をランク付けし評価しています。受電するオペレーターは全員、電話応対の基礎ランクを取得する必要があります。最高ランクは、相手に合わせた「One to One(ワントゥワン)サービス」ができる人財を指し、声色や年齢、地域などの登録情報を見て、相手の状況に寄り添った応対が求められます。また、朝の忙しい時間は少し早めにトークを進め、反対にお昼の後で時間にゆとりがある時は、お話を楽しんでいただくなど、時間や場に応じた適切なサービスができることも重要です。マニュアル通りの対応ではなく、いかにお客さまに喜ばれ、感動していただけるかを考え、体現できる人が最高ランクに認定されます。

テキストのコミュニケーションに関する取り組みをお聞かせください。

観る聴くセンター

江田氏:今はチャットや、チャットボットの利用が進んでいるため、電話応対だけでなくテキストでの応対においても品質の差別化が必要だと考えます。文章でお客さまに喜んでいただくことは簡単ではないのですが、定型文をただ書くのではなく、季節にあわせてご挨拶の内容を変え、最後にサプライズを用意するなどして、工夫しています。サプライズの一例として、特別なクーポンコードを割り当てたり、購入された商品に何かプレゼントをつけたり、誕生日には「お誕生日おめでとうございます」という文言を添えたりしています。取り組みはいろいろありますが、目の前にお客さまがいらっしゃらないので、実際に喜んでいただけたかどうかがわかりません。そのため、チャット終了時にポップアップで「このオペレーターの評価はいかがでしたでしょうか」と表示し、星5つで評価が受けられるようにしています。評価には自由回答枠も用意して、しっかりとフィードバックいただけるような取り組みをしています。

電話応対コンクールは、社員の成長が実感できる全社挙げての一大イベント

電話応対コンクールへの取り組みや成果についてお聞かせください。

江田氏:電話応対コンクールは、全社挙げての一大イベントです。毎年、幹部全員で候補者の音声ログを聞いて、議論を重ねて出場者を決めています。2021年は率先垂範の年として、幹部社員が出場しました。会社としても初の取り組みでしたが、おかげさまで2020年、2021年と徳島県大会で優勝。今年の全国大会では優秀賞を受賞することができました。コンクール自体は個人戦ですが、私たちはチーム戦だと思っています。お互いが練習相手となり、意見を出し合いながら日々切磋琢磨することで、成長できることが大きな成果です。また、結成時はお互いをよく知らなかったメンバーたちが出場の時には、手を添えて円陣を組み「エイエイオー!」と掛け声とともに出陣する姿をみると、胸が熱くなります。

橘本氏:電話応対コンクール出場者は応対スキルも高い人ですが、実際に舞台に立って緊張の中でやり遂げたことにより、一皮も二皮も剥けて帰ってきます。人事部としては、社員の成長を感じることが一番の喜びです。今後も、応対スキルだけでなく、人間力の高いオペレーターを育てていきたいですね。

徳島 “ホスピタリティ” センターとして、おもてなしの心をサービスにつなげたい

最後に、今後の目標についてお聞かせください。

徳島ホスピタリティセンター

江田氏:以前は「徳島センター」という名称でしたが、「ホスピタリティ」を入れ「徳島ホスピタリティセンター」と名乗ることにしました。名前のとおり、ホスピタリティ、おもてなしの心、利他の心を、より深くサービスへつなげていく取り組みをしております。徳島県には県内で創業し、世界ブランドになった企業が何社もあります。企業を下支えする私たちのコールセンターサービスを、世界に認められるものにしていきます。

Short Interview 電話応対コンクールに参加して得られたもの

第60回電話応対コンクール全国大会
優秀賞
坂東 香湖氏

電話応対コンクールに参加し、電話応対の基礎スキルが鍛えられました。話し方の癖を自覚し、語尾伸びなどの基礎力を身につけることができ、その基礎から音声表現などの応用力を養うことができたと思います。

第59回電話応対コンクール徳島県大会
優勝
時山 敬彦氏

電話応対コンクールに参加して、お客さまのニーズを訊き出すことや、お客さまの心情を理解した上で、ご提案することの難しさを感じました。基本の応対技術はもちろん、聴く力・提案する力が養われ、よりスムーズな応対ができるようになったと思います。

会社名 株式会社テレコメディア
設 立 1981年(昭和56年)
本社所在地 東京都豊島区高田3-37-10
代表取締役社長 橋本 力哉
事業内容 テレマーケティング・アウトソーシング、モバイル移動体通信機器販売、電話秘書サービス
URL https://www.telecomedia.co.jp/
〔ユーザ協会会員〕

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