電話応対でCS向上事例

-株式会社プレステージ・インターナショナル-
電話応対コンクールへの参加で実力を評価され、社内のモチベーションも応対力もアップ

山形BPOガーデンなど、女性の働きやすさを重視したコンタクトセンターを運営するプレステージ・インターナショナルでは、2011年から電話応対コンクールに参加しています。その目的と効果についてうかがいました。

御社は「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」を、事業の主軸に掲げていらっしゃいます。

  • ▲取締役副社長執行役員
    国内事業本部長
    八久保 勝也氏

     「弊社の特徴は、自分たちの手でエンドユーザー向けアシスタンスネットワークを構築し、そのネットワークとコンタクトセンターをあわせてクライアント企業さまにご提供するところにあります。現在は損害保険会社向けの緊急対応サービスである『ロードアシスト事業』、海外でのケガ、病気をサポートする『インシュアランスBPO事業』ほか、幅広い分野でサービスを展開しています」(八久保氏)

設計段階から女性の働きやすさを重視

こちらの「山形BPOガーデン」は、建物自体が専用のコンタクトセンターとして建築されたそうですが。

 「弊社も設立当初は、経験者の募集が容易な東京都内のビルにコンタクトセンターを置いていました。しかしクライアント企業さまから『仕事がドライでマニュアル的だ』という声が寄せられるようになったことが、都市型コンタクトセンター見直しのきっかけとなりました。また都市部のビルは、基本的に手狭で、業容の拡大に応じたオフィススペース確保も難しく、ESを考える上でも望ましい形ではありませんでした。これらを総合判断した結果、地方にゆとりあるコンタクトセンター専用の建物を用意する方針に切り替えたのです」(八久保氏)

さきほどコンタクトセンター内をご案内いただきましたが、明るく、開放感がありますね。

  • ▲ガラスの壁面で明るく開放的な山形BPOガーデンのコンタクトセンター。

     「コンタクトセンターの主力である女性の働きやすさを重視しました。基本設計は女性の建築士を中心とした若手チームにお願いし、ディテールやカラーリングは社内の女性の意見を取り入れました。広い窓、散策コース、カフェは、自席を離れた休憩時間にできるだけリラックスしてもらうためです。また託児所も用意し、お母さんも安心して働けるよう配慮しています」(八久保氏)

  • ▲カフェでは焼きたてのパンなどを販売。また大型ビジョンを設置し、電話応対コンクールを観戦。

  • ▲働くお母さんのために土日祝日も開園する託児所も完備。

電話応対コンクールへの継続参加を決定

2014年の「第53回電話応対コンクール全国大会」に、富樫 千晴さんが山形代表として出場されました。やはり“働きやすさ”が、応対の質につながったのでしょうか?

  • ▲コミュニケーター
    富樫 千晴氏

    「私は入社してまだ1年、ほかのコンタクトセンターの経験はないので、比べることはできません。しかし緊張が連続するお客さま応対の合間に気持ちを切り替える場所が用意されている環境は、ありがたいと思っています」(富樫氏)

経験半年での電話応対コンクール全国大会参加は珍しいと思います。富樫さんを代表として送り出した理由は、どこにあるのでしょう。

  • ▲2014年の「第53回電話応対コンクール」山形県大会では初出場の富樫氏が優勝。

    「まずは彼女の実力ですが、ほかにも要因があります。弊社では、こうしたコンクールは『スクリプト審査』的な部分が大きく、その場その場での判断が必要な弊社の業務領域に馴染まないと考えていました。しかし秋田のセンターから『外部の評価を聞きたい』という声が上がったため、『賞狙いではなく、実力を評価してもらうため』という条件で、電話応対コンクールへの参加を許可したのです。その大会では5名中4名が地区大会に入賞し、電話応対コンクールが単なるスクリプト審査ではなく、相手の立場に立って応対することを評価いただける大会だと分かりました。また参加により社内のモチベーションも上がったことで、継続参加を決めたのです。ただ『実力を評価してもらう』という考えに変わりはなく、メンバーを固定して上位を狙うつもりはありません。経験の浅い彼女を選んだのは、そうした理由もあってのことなのです」(八久保氏)

お客さまの立場に立つ大切さを改めて理解

電話応対コンクールで全国大会まで進んだことで、大きな経験を積まれたことと思います。

 「スクリプトづくりには、最初とまどいもありました。しかしより良いものを目指す努力は日頃のお客さまへの心づかいと同じで、同じスクリプトでもどう心を込めるかで伝わり方が違うということが分かるようになりました。大会では、ほかの出場者の方々のスクリプトや話法に驚くばかりでしたが、『快く送り出してくれたチームのためにも、これを身に付けて帰ろう』という気概につながりました。全国大会出場の経験で、改めて『お客さまの立場に立つ』ということの大切さを、スキル、心づもりの双方から理解できたと思います。また、業務で接点のない社内の他のチームと合同で練習することで、取り扱う商材による応対の違いなど、新たな発見もありました」(富樫氏)

御社の今後の事業の展望についてお聞かせください。

 「今年は富山にもセンターが完成し、秋田、山形をあわせ、BCP(事業継続計画)の観点からも強固な基盤になったと思います。また、こちらのセンターはクライアント企業さまから人材面も含め高い評価をいただいていることから、急ピッチで増席もしています。今後とも多くのクライアント企業さまのご期待に添えるよう、尽力していきたいですね」(八久保氏)

会社名 株式会社プレステージ・インターナショナル
創業 1986年(昭和61年)10月
所在地 東京都千代田区麹町1-4 半蔵門ファーストビル
代表取締役兼社長
執行役員
玉上 進一
従業員数 2,251名(2014年9月30日現在)
事業内容 ロードアシスト事業、プロパティアシスト事業、インシュアランスBPO事業、ワランティ事業、ITソリューション事業、カスタマーサポート事業、派遣・その他事業
URL http://www.prestigein.com/

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