電話応対でCS向上事例

-株式会社エミネット-
AI時代が来ても、お客さまに寄り添う応対で、笑顔になっていただける企業でありたい

記事ID:C20076

「自然と人を、笑顔でつなぐ。」という企業理念のもと、鳥取県から全国に美と健康に役立つ商品を提供している株式会社エミネット。通信販売の会社だからこそ、日頃の電話応対で大切にしていることについてお聞きしました。

貴社の概要と電話応対の体制についてお聞かせください。

常務取締役兼企画部部長
内田 泰介氏

内田氏:株式会社エミネットは、鳥取県米子市に本社を構える通信販売の会社です。「自然と人を、笑顔でつなぐ。」という企業理念のもと、自然の力を活かして美と健康に役立つ商品をお客さまにお届けしています。高純度コラーゲンの「天使のララ」をはじめとした商品やサービスを通じて、お客さまに笑顔になっていただくことが、私たちの原動力です。

営業部 営業課課長
小櫻 ゆみこ氏

小櫻氏:私たち営業部はコールセンター業務を担っています。現在10名が在籍しており、商品のお届け日の変更や追加注文、商品の飲み方や効果に関するご質問にお答えしています。当社のお客さまは美と健康に関心の高い方が多く、10代~90代と幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。最近では男性のお客さまも増えてきました。長期に継続利用してくださる方も多いので、お客さまそれぞれの状況に寄り添った応対を心がけています。

AIにはできない「傾聴力」を高め、これからも心を込めた応対を大切にしたい

電話応対で大切にしていることを教えてください。

コールセンター業務を一手に担う営業部

小櫻氏:通信販売で商品をお届けしているので、顔が見えないお客さまとのコミュニケーションをとても大切にしています。具体的には「お客さまからのお電話は大切な人からの電話だと思って、心を込めて応対すること」を心がけています。もちろん、正しい言葉づかいを習得することも大切ですが、そこに心が込められていないと表面だけの応対になり、それがお客さまにも伝わってしまいます。心を込めるというのは、教えられて身につくものではありません。お客さまに対して常に思いやりの心を持ち、その思いが自然に溢れ出た形が「心の込もった応対」だと思います。
 私たちは、創業時からこの精神を大切にしてきましたので、全社員が同じ認識でお客さまと接することができているのだと思います。

電話応対教育の点では、どのようなことを大切にしていますか。

小櫻氏:2023年は、「傾聴力を高めること」を目標に取り組んできました。最近は、「AIで電話応対ができる時代が来る」と言われていますが、AIにできないのが傾聴であり、心のこもった応対だと思います。反対に、傾聴力が身についていないと、お客さまが求めていることを理解することも、お気持ちを察することもできません。AIの時代が来ても、私たちがお客さまに寄り添い、心を込めて対話することで、安心と笑顔をお届けできる企業でありたいと思っています。

新規のお客さまと、従来のお客さまとのコミュニケーションで何か違いはありますか。

さまざまな質問や問い合わせに対してしっかりお応えしていくために、研修は欠かせない取り組みの一つ

小櫻氏:新規のお客さまはwebからの注文が多い反面、定期コースのお申込みは電話が多いです。電話でお話しする際は「お使いになってみてどうでしたか?」とか「効果を感じましたか?」などとお伺いして、しっかりとコミュニケーションを取るようにしています。そうすることで、お客さまがご自身のお悩みを話してくださったり、質問をしていただけるようになります。お客さまとの関係性が強まると、定期購入をしていただく方が増えるように感じています。

内田氏:世代に合わせた対応ができるように、デジタルとアナログ両方を備えております。コミュニケーションツールを幅広く用意し、お客さまが使いやすいものを選択していただくようにしています。しかし、SNSでの応対力はまだ高いとは言えない状況です。今後は電話と同じようにSNSでもしっかりとコミュニケーションが取れるようにしていきたいですね。

コンクールの課題を通して、お客さまの視点や気持ちを深く理解することができた

「電話応対コンクール」に取り組んだ経緯や、効果を教えてください。

小櫻氏:会社が「電話応対コンクール」(以下、コンクール)に参加を始めた2010年度、入社1年目だった私は、何も研修を受けずに臨みました。お客さまの気持ちになって話すことを心がけたところ、優秀賞をいただくことができました。それ以降、毎年数名ずつでコンクールに取り組んでいます。開催時期が夏から秋のため、春に入社した新入社員が少しずつ電話応対に慣れてくる頃と重なります。大会への参加は自分の応対力の弱点に気づいたり、強みを高めるきっかけにもなるので、今では、新入社員の登竜門として毎年出場するようになりました。

営業部 営業課
青木 沙弥氏

青木氏:他社の方がどのように話すのかを知る機会はとても貴重です。2019年度に初めて出場した際に、自分とは全く異なる視点で応対する姿を目にして、感動しました。以来、「コンクールに参加すれば、何か学べるのではないか」と思って取り組んでいます。大会で最も印象に残っているのは、社内電話の取り次ぎが課題だった年に、第一声で「○○くん、お疲れさまです!」と、フランクに声をかけた人がいたことです。私は社内電話の定型文しか頭になかったため、自分の知らないコミュニケーション方法があることがとても新鮮でした。2023年度の大会は、食事の宅配サービスに関する課題でしたが、お客さまがどのようなことでお悩みなのか、食事制限のある方は何を期待して注文されるのかなどを考えました。また、社内の管理栄養士にも、食材選びや具体的な調理方法について相談しました。以前は、正しい言葉づかいで3分以内に終話することばかり考えていましたが、今回の参加で、新たにお客さまの状況を深く考えることの大切さを学び、結果として鳥取県大会優勝という評価をいただきました。今では日常の電話応対にも応用して、お客さまがなぜ「天使のララ」を購入しようと思われたのか、飲むことでどんな効果を期待されているのかを考えて応対できるようになりました。

お客さまに「電話をして良かった」と満足してもらえるよう、応対力を高めていきたい

最後に、今後の取り組みや抱負をお聞かせください。

お客さま一人ひとりに心のこもった応対を行

内田氏:人材不足が加速することでAIに頼らざるを得ないことがあると思います。しかし、お客さまの状況を理解し、寄り添う応対は人間にしかできないため、今後ますます、傾聴力やコミュニケーション力を磨いていくことが重要だと感じています。お客さまに「電話をかけて良かった」と満足していただくことが我々の使命です。

小櫻氏:当社のお客さまは、10年、20年と長く継続利用してくださっている方もたくさんいらっしゃいますので、これからは高齢の方とコミュニケーションを取る機会が増えると思います。その際、記憶違いや会話の行き違いなどでお客さまのお気持ちを害することがないよう、研修などを通じてスキルアップしていきたいですね。ほかにも、ハラスメントやクレームの電話にもしっかりと対応できるよう、営業部全体で応対力を高める取り組みをしていく予定です。

会社名 株式会社エミネット
設 立 2000年(平成12年)3月
本社所在地 鳥取県米子市上福原5丁目14番21号
代表取締役社長 内田 幸男
事業内容 美容・健康関連商品の製造・販売
URL https://www.emi-net.co.jp/
〔ユーザ協会会員〕  

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