電話応対でCS向上事例
-株式会社兵庫分析センター-社員全員が電話応対技能検定(もしもし検定)4級を取得、技術者が直接お客さまと話せる体制を構築
水や空気、土壌などに含まれるさまざまな物質を分析し、環境汚染の防止、労働環境の適正化などに貢献する株式会社兵庫分析センターは、営業と技術の垣根をなくし、高いお客さま満足を追求。全社的な電話応対技能検定(もしもし検定)導入が、その実現をサポートしています。
事業概要について教えてください。
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▲改革推進室 CS推進部門 プロジェクトマネージャー 巽 里美氏
弊社はさまざまな物質の分析と測定を行い、数値化して「計量証明書」という形でご報告し、お客さまの課題解決をお手伝いする環境計量証明事業所です。分析や測定の対象は、水、空気、土壌、騒音・振動、臭気、細菌、作業環境など目に見えないものの分析など、環境に関わる分析を多岐にわたり行います。その目的は公害や環境汚染に関わるもののほか、事業者さまが他社から仕入れる素材が仕様どおりになっているかどうか調べる場合もあります。そして弊社はこうした調査分析能力を高めるため、社員が各種の技術資格取得に努力しています。環境計量士、作業環境測定士、公害防止管理者、臭気判定士など数多くの国家資格の有資格者が在籍。特に環境計量士の在籍数は国内でもトップクラスです。(巽氏)
応対スキルの個人差と、技術系社員の電話への「苦手意識」が課題に
御社と電話応対との関わりについて教えてください。
弊社は全国のお客さまを相手に事業を進めています。そのため電話はお客さまと弊社との間で最も活用されているパイプラインであり、お客さま満足を考える上で電話応対品質の向上は必須となります。(巽氏)
お客さまとの電話で特に気をつけていることはありますか。
電話でやりとりする内容には機密事項も多く、時には弊社の分析結果が、お客さまの業務に影響するものもあります。そのため日付や小数点、化学記号などの言い間違い、聞き間違いには特に注意を払っています。(巽氏)
これまで電話応対にどのような課題がありましたか。
電話応対の重要性を意識してはいるものの、自分の応対がお客さまにどう受け止められているか、不安を持ち続けている社員もおりました。また、応対スキルの均質化ができておらず、社員により応対の巧拙がバラバラでした。(山本氏)
弊社社員の8割を占める技術系社員の中には電話に苦手意識を持つ者が少なくありませんでした。(木村氏)
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▲総務部
総務経理グループ
グループリーダー
山本 裕紀氏 -
▲改革推進室
プロジェクトリーダー
環境計量士
博士(工学)
木村 和幸氏
応対品質向上の手応えを受け、大胆な組織改革にチャレンジ
そうした課題をどのように克服してきたのでしょうか。
まず始めに、お客さまからいただく電話のほとんどに初期応対する総務部が応対品質向上を目指し、もしもし検定3級合格と電話応対コンクールの地区予選通過を目標に掲げました。同時に応対マニュアルも作成し、応対の均質化を図りました。もしもし検定に向けた学習で知識を得たこと、また電話応対コンクール参加のためにスクリプトを作成し、練習を続けることで、自身の応対を振り返り、お客さまに伝わる応対になっているかどうかを見直す良い機会になったと思います。(山本氏)
こうした取り組みにより、お客さまから「応対が良い」というお褒めの言葉をいただくことが多くなりました。この成果を受け、昨年からはさらに組織改革にも踏み切りました。(巽氏)
その「組織改革」の中身について教えてください。
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▲環境技術部 分析グループ リーダー 環境計量士 八木 昭則氏
昨年までは営業部の社員が、お客さまと技術者との間に入り、情報伝達を行っていました。しかし、さらなる生産性の向上と効率化、さらにはお客さまと技術者が直接対話することで、お客さま満足の向上を図ることを目的に営業部をなくし、技術者が営業の一部も担う「技術営業の体制」へシフトしました。それに伴い、社員全員のもしもし検定4級取得を必須といたしました。(木村氏)
正直、最初はこの組織改革に戸惑いもありました。しかし、もしもし検定4級に向け学習を積み、合格したことで、自信を持ってお客さまとコミュニケーションできるようになりました。また技術的な会話で「ちょっと難しいとお考えかな」と気づいた時は、説明をより分かりやすく噛み砕いたり、補足するなど、お客さまの目線で考える余裕も生まれました。(八木氏)
将来は社員全員のもしもし検定3級合格を目指す
今後の目標があれば教えてください。
受検者からは「今まで知らなかったこと、間違えて覚えていたことなどの“気づき”があり、大変勉強になった」という声も寄せられ、もしもし検定の効果を実感しています。「社員全員の4級取得」という目標はクリアしたので、次は3級を目標にしたいと思っています。(巽氏)
「どの部署も応対が良い」とおっしゃるお客さまが増え、大変満足しています。これからはそうしたお客さまに、弊社がもしもし検定を導入していることを広くお知らせしたいと考えています。また、弊社では現在、全国すべての都道府県からのお客さま獲得を営業の目標にしています。もしもし検定で得た応対品質が、その一助になると確信しております。(木村氏)
技術者というと“カタい人間”と思われがちですが、コミュニケーション能力をさらに磨くことでその殻を破り、「おたくの技術者は技術者っぽくないですよね」と言われるまでになりたいと思います。(八木氏)
弊社の場合、電話応対専門の社員がいるわけではありません。しかし、その環境で電話応対コンクールの地区大会優勝者が出てきたことは素晴らしいと思っています。近い将来、県大会を勝ち抜き、全国大会に出場できるよう頑張っていきたいですね。(山本氏)
会社名 | 株式会社兵庫分析センター |
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設立 | 1975年(昭和50年)8月15日 |
所在地 | 兵庫県姫路市広畑区正門通4丁目10番地の8 |
代表取締役 | 石井 哲人 |
事業内容 | 大気、土壌、騒音、振動、作業環境、空気環境、飲料水、アセスメント、石綿などの分析・調査、環境機器メンテナンス、受託実験ほか、環境に関わる業務全般 |
URL | http://www.hyobun.co.jp/ |
電話応対技能検定実施機関
株式会社兵庫分析センター
http://www.hyobun.co.jp/- 電話応対でCS向上コラム(303)
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