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電話応対でCS向上コラム

第12回 あいまい言葉はトラブルのもと

「そのうちに」「まあまあです」「多少遅れます」「多分大丈夫でしょう」「結構です」「のちほどお電話差し上げます」「~と思います」「考えておきましょう」「7日まで休んでおります」・・・・。
これらの言葉はいずれも、二つ以上の異なった意味にとれる「あいまい言葉」と言われるものです。今回はこの「あいまい言葉」について考えます。

ビジネスの場ではあいまい言葉は大敵

日本語はあいまいな言い回しが大変多い言葉です。上記の言葉は何れも日常よく耳にする表現ですが、ビジネスの場面では大変危険な言葉です。私たちは、どうにでも解釈できるあいまいな表現に出会うと、必ず自分に有利なように受け取るからです。そこから、「言った」「言わない」のトラブルに発展することも少なくはありません。以下具体例で見てみましょう。

「そのうち食事でもしましょう」と誘われます。ところが私たち日本人の習慣では、こう言ったからといって、ほとんど実現しません。以前、ためしに2回ほど欧米人にこの言葉を言ったところ、二人ともすぐに「いつにしますか? 」と手帳を開きました。

「コーヒーのお代わりはいかがですか? 」と訊かれて「結構です」といえば、まず断りと受け止めるでしょう。ところが少し明るい声の表情で「結構ですねえ」と言えば、お代わりはきっと届くでしょう。意図的に「結構です」と言わせて、商品を送りつける悪質商法が以前に話題になったことがありました。難しい頼みごとをして、相手から「考えておきましょう」と言われたら、それは婉曲な断りだと承知しておきませんと、とんだ恥をかくことになります。

「○○は7日まで休んでおります」と言われて、7日は来るのか来ないのか、その解釈は二つに分かれます。「のちほどお電話を差し上げます」と言った人に、「のちほどとは何分後ですか?」と訊きましたら、「1、2分」から「2、3日」まで、実に幅広い答えが返ってきました。「電話すると言ったのにかけてこないじゃないか」という苦情なども、この「のちほど」の解釈の違いから起こります。誤解の起きやすい電話では、「○○分後にもう一度お電話差し上げます」と具体的に伝えましょう。

明快な考え方が明快な言葉につながる

あいまい表現と言っても、そのあいまいさには2種類あります。一つは言葉自体が持つあいまい性、二つはその言葉を使う伝え手の考え方のあいまいさです。人は皆、自分の解釈で言葉を聞きとりますから、特にビジネスの場では、どちらにもとれるあいまい言葉は極力避けることです。その上で、しっかりとした考えを持って話すときに、言葉は説得力を持って明快に伝わるでしょう。

岡部 達昭氏

日本電信電話ユーザ協会電話応対技能検定 専門委員会委員長。
NHKアナウンサー、(財)NHK放送研修センター理事、日本語センター長を経て現在は企業、自治体の研修講演などを担当する。「心をつかむコミュニケーション」を基本に、言葉と非言語表現力の研究を行っている。

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