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電話応対でCS向上コラム

第24回 心を聴き取り、心を届ける音声表現-テルウェル西日本株式会社-

お客さまから学ぶCS向上

公開日:2020/06/23

心を聴き取り、心を届ける音声表現

「お前ではダメだ! 上の者を出せ!!」

 これは、私の新入社員1週間目の出来事です。当時の私は「新人の時は、取引先の方や仕事を覚えるために積極的に電話に出よう」と思い、電話が鳴ると誰よりも早く電話に出ていました。

 電話にも少し慣れてきたある時、一本のクレーム電話を受けました。その電話は「来店時の応対者の対応が悪かった」という内容で、今まで取次の電話しか応対していなかった私にとって初めてのクレーム応対です。お客さまが、来店した際の応対者の対応に気分を害されている、ということは分かりましたので、私はその気分を収める言葉を探しました。しかし、当時の私はお詫びの語彙も少なく音声表現も不十分だったため、ひたすら「申し訳ございません」と言うことしかできません。互いの会話が平行線を辿る中、こともあろうか私は「ですから、何度も申しますように」と、思わず口をついてしまったのです。その途端にお客さまは声を震わせ、「お前ではダメだ!上の者を出せ!!」と、お怒りになりました。すぐに上司に対応していただき、何とかその場を収めることはできましたが、なぜ、このような結果になってしまったのか……当時の私はよく理解できませんでした。

思いを聴き、受け止めてほしかった

 あれから私は、お客さまと同じような経験をしたり、クレーム電話研修を受講する中で気づいたことがあります。それは、当時の私は「心を聴き取り、心を届ける音声表現」ができていなかったということです。あの時の私は「嫌だな、早く終わらせたいな」と、そのクレームから逃げ腰であったため、自分本位で応対を進めていました。しかし、お客さまがわざわざ電話をかけてまで伝えたかったことは、その時の「自分の思いを聴き、受け止めてほしかった」のです。

人間だからできる「温かい応対」

 今後、AI(人工知能)が急速に進化していくと思われます。2013年にオックスフォード大学の研究者が書いた『雇用の未来―コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文では、10~20年以内にコンピューターやロボットに仕事を「奪われそう」な職種のランキングが載っています。その第1位が「電話による営業の仕事」で、99%の確率でAIに代わると予測されています。しかし「心を聴き取り、心を届ける音声表現」は、AIに侵されることのない人間だけの電話応対能力だと思います。

 今、世界中が新型コロナウイルスの影響により、生活スタイルや働き方に大きな変化が生じています。しかし、必ず光は見えると信じて、今後も人間だからできる「温かい応対」を目指し、お客さまとの信頼関係を築いていきたいと思います。

次回の講師は、オフィスRIN の奥田 郁子さんです。仕事で培った現場力や電話応対コンクール全国大会出場の経験を活かし、『温かな心』が伝わる誠実な指導をされます。謙虚ですが、勤勉家で実直な方です

髙木 和美氏

NTT 西日本グループ テルウェル西日本株式会社 四国支店 香川営業支店所属。電話応対技能検定指導者級資格保持者。現在、電話応対技能検定・電話応対コンクールの指導を行う。中学校教員の経験を活かし、教育機関・官公庁・企業などにおいて、コミュニケーション力を高める人事育成研修に携わる。

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