電話応対でCS向上コラム
-株式会社ハッピーマナークリエイト-第61回 ビジネスマナー研修が誰かの人生を変える ?!
記事ID:C10099
マナー研修にワクワクした新人時
現在、私は、ビジネス研修登壇や電話応対コンクールに関わる業務に携わり、関係者の方に支えていただきながら20年近く仕事をしてきました。私事の昔話で恐縮ですが、三十数年前、私が新入社員としてビジネスマナー研修を受けた時、新しい発見ばかりで「へ~」「そうなのか」と感動したものです。特に電話応対のマナーには驚きで、「3コール鳴らすは会社の恥」「名指し人不在時の言い回し」「電話を切る時は指でフックを押す」など、すべてお客さまのことを思いやっての応対に、社会人はここまでするのかと、驚きを超えてワクワク感に満たされました。素直に、マナーってすごい!面白いと思いました。
他人はあなたの応対を見ている
数年後転職して、まだやる仕事も多くなかった私は、職場の電話を積極的に取っていました。そうすると、職場の方々から「君の電話応対は感じが良いね」などと褒めてもらうようになりました。また、それがきっかけで、グループ会社の部長から引きがあり、責任ある立場として、その会社で働くことになりました。当時の私は気づいていませんでしたが、「他人はあなたの応対を見ている」ということだと思います。そして、その好機につながったのは、ビジネスマナー研修であり、指導してくださった講師の方でした。
お客さまだけでなく、自分にも良いことが起こる!?
さらに数年後、私は、当時の支社長の要請で、岩下 宣子先生をお招きすることになり、「マナーは愛」の魅力にはまっていきました。振り返ると、新人研修で学んだ電話応対のマナーが、私を研修講師の世界に誘ってくれたと思えます。確かに、電話応対のマナーは「お客さまのために」学ぶものです。しかし、お客さまに良い応対は、職場の方が聞いていても同じく気持ちが良いのです。「こういう応対ができる人なら、この仕事を任せたい」「ぜひチームリーダーになって、スタッフの教育をしてもらいたい」などと、自然にそう思わせてくれるのでしょう。
電話の向こうのお客さまを大切に思ってやっていることが、職場の方や自分自身にも良い効果をもたらすというのは、まさしく「情けは人のためならず、巡り巡って己が身のため」なのかもしれません。だからこそ、新人研修でいかにマナーを伝え、その人の心に種を蒔き、芽吹かせられるかは、研修講師を生業とする者の役目だと感じます。今の時代、電話に不慣れな新人たちが、電話応対に興味関心を持って成長してもらえるよう、日々精進したいと思います。
吉村 景美氏
株式会社ハッピーマナークリエイト代表取締役。日本電信電話ユーザ協会本部講師。各種ビジネス研修登壇、電話応対コンクールに関わる業務に従事。