電話応対でCS向上コラム

第10回 「満足」を超える「感動」を目指して-テルウェル東日本株式会社-

お客さまから学ぶCS向上

公開日:2019/02/15

 8年ほど前、私の名刺には「カスタマ・ディライト担当」という肩書がありました。この肩書には“お客さま満足からお客さま感動へ導く、CSを超えた社員を育てませんか?”という願いが込められています。しかし、名刺交換の際には“カスタマ・ディライト”という耳慣れない言葉に「何をする係なの?」「社員育成はやめたの?」という反応が多く、話題性には事欠かなかったもののなかなか覚えてもらえず、「時期尚早だったかなぁ」と考えてしまうこともありました。

 先日、ビルの総合管理をしている企業さまから「対面応対クレーム研修」の講師依頼がありました。そのお客さまの会社案内パンフレットの表紙をめくると、経営理念に「CustomerDelight(お客様感動)」と書いてありました。ビル管理会社にはさまざまな職種があります。監視、警備、防災、清掃、受付(対面・電話)、舞台管理など、どんな業務にあっても常に時代を先取りし、お客さまに感動してもらえる技術と真心を心がけるようにと、その理念は唱えているのです。お客さまも「カスタマ・ディライト」という言葉を使っていることに感激し、「私もディライト(感動)です」と言いたくなるほど、我が意を得た思いでした。

お客さまを感動に導くための研修

 対面応対クレーム研修は社長、本部長、人事部長の管理者から一般社員まで、さまざまな方に受講していただきました。全員、始まりと終わりの挨拶がしっかりしていて、席を立つと机の下に椅子を入れ、整然としたお辞儀をします。「挨拶はコミュニケーションの開始と締めのポイント。社員の皆さんの気遣いが感じられますね」と私が話すと、本部長はこう述べます。「礼儀正しいことはカスタマ・ディライトの基本です。お客さまから挨拶を褒めていただけるまで、何年もかかりました。まだ全員ができているとはいえませんので、全員ができることが大切です」。今回で5回目というカスタマ・ディライト(CD)研修も、社長から社員までが一緒に考え、管理者は、現場でどんな事に困っているかを知り、社員がどう解決していくのか様子を見ることでお客さまへの応対が磨かれていくのです。

お客さまの声を受け止め「満足」から「感動」へ

 ビル管理業務ではクレームの内容も多岐にわたり、公共施設の管理・運営も多く、行政的なルールなどで対応が難しいものもあります。研修では、これらクレームを皆がそれぞれ自分の仕事として考え、お互いの意見を聴き、お客さまの立場で解決の方向を探していきます。グループワークではお互いに意見交換し、状況に応じたロールプレイングによって発表し、未解決グループには、受講生と講師の私がアドバイスを行います。グループワーク中も傍観者はおらず、それぞれが自分自身の問題として取り組み、特にお客さまのクレームをしっかりと「聴く」ことを徹底していました。こうして社員の心にCDの意識が根づき、クレームをお客さまの声として受け止めることができることを知るのです。

 これからもお客さまの「満足」を超える「感動」を意識した研修を展開していきます。

次回の講師は、第57回電話応対コンクール全国大会の審査委員も務め、第四期の指導者部会委員長である日本ハム株式会社の山下 みどりさんです。笑顔の素敵な企業内指導者です

植野 のり子氏

NTT東日本株式会社企画担当を経て、2008年よりテルウェル東日本株式会社 コンタクトサービス カスタマ・ディライト担当。現在、同社秋田支店に所属し、「身につく研修」をモットーに、コミュニケーション力向上のため、クライアントのニーズに合った内容を目指し、ビジネスゲームなどを取り入れた、楽しみながら「気づき」を求める研修に取り組んでいる(研修受講対象年齢:15歳~85歳)。

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