ICTコラム

ICT を学ぼう《最終回》

記事ID:D40035

2021年5月号から連載してきた“ICTの「へぇ~そうなんだ!?」”は、今回が最終回です。これまでさまざまな情報をお届けしてきましたが、その間にも技術は進歩し、次々と新しいサービスが生まれています。そのスピードに追いついていくためには、しっかり基礎知識を身につけて、学び続ける姿勢が大切です。そこでおすすめなのが、「資格・検定」です。ICT関連の資格・検定はたくさんあり、知りたいと思う分野が含まれている資格・検定を探すだけでも学びがあります。

資格・検定試験のススメ

 ICTに関わらず、初めての分野に触れる時には、まずは本やインターネットで情報収集するところから始める人も多いでしょう。しかし、それだけではどうしても情報が断片的になってしまい、部分的に理解ができても、全体的なつながりがとらえきれなくなりがちです。そこで、資格・検定の勉強、そして試験に挑戦することをおすすめします。
 資格・検定試験に向けて学習することで、一つひとつの知識が関連づけられ、体系立てて習得することができます。また、資格・検定は難易度や分野ごとに級が分かれているため、無理なく習得できるようにプログラムされています。“4級”“基礎”など、入門編のグレードばかりを選んで、さまざまな種類の試験に挑戦するのも効果的です。

基礎から応用まで幅広く学べる公的資格

 代表的なのは、経済産業省が実施する情報処理技術者試験です。この試験には、たくさんの種類がありますが、その中でも網羅的に基本から学べるのが「ITパスポート試験」です。一見、難しく専門的な試験のようですが、日常的にパソコンを使って業務をしている人々が共通して備えておくべき基礎知識を中心として出題されるため、いろいろな人が挑戦しやすい試験です。IT技術ばかりでなく、経営や管理に関する出題もあり、ITが経営や業務の中でどのように活かされているかを考えるきっかけにもなります。

専門性を高める民間資格

 また、マイクロソフト社、オラクル社、シスコ社、NTTコミュニケーションズ社など、ICTを支えるソフトウェアやハードウェア、ネットワークサービスを提供している企業が、製品別に技術者や利用者を対象とした資格制度を設けています。特定の製品について知識を身につけたい場合には、各社が実施している資格を取得するとよいでしょう。このように、企業が資格・検定を実施しているのは、ICT分野ならではの特徴といえます。

モバイルに特化して学べる検定

 まだまだ進化が激しいモバイル通信分野にも、基礎知識が得られる検定試験があります。その一つが、「MCPCモバイル技術基礎検定試験」です。ほかにも、「MCPCスマートフォン・モバイル実務検定試験」「MCPCモバイルシステム技術検定試験」など、モバイルシステムに関するさまざまな分野にあわせて検定試験が実施されています。
 モバイル製品は今や生活の一部となり、なくてはならないものになっています。自らが一生活者として、安心安全に、そして賢く使うために学ぶのと同時に、周りの人にアドバイスやサポートができる人になれるよう学ぶのもよいかもしれません。とりわけ、高齢者のスマートフォン利用のサポートは急務です。「スマートシニア地域モバイルサポーター検定試験」では、スマートフォンの電源のON/OFFから始まって、少しずつレベルアップしていき、最上位級ではスマートフォンの使い方をシニアに向けて指導できる指導者として認定されます。今、政府は、デジタル化・デジタル社会の実現を成長戦略の一つとして掲げています。それに向かって、誰もがデジタル化のメリットを享受できるよう、皆で学んでいきましょう。

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