ICTコラム

注意しておきたい、ソフトや機器の使用期限《第12回》

記事ID:D40029

掃除機や洗濯機のような家電では、故障するまで、もしくは性能が十分に発揮されなくなるまで使用し続ける人が多いのではないでしょうか?しかし、Wi-FiルーターのようなICT機器、パソコンやスマホ、タブレットは、一見、正常に何不自由なく使えていても、新しいソフトやアプリ、または機器を更新しないといけないことがあります。今回は、そのうちの代表的な事例を取り上げてみたいと思います。

OSの使用期限

 パソコン、スマホ、タブレットでは、頻繁にOSの更新プログラムが配信されています。例えば、Windowsパソコンでは、セキュリティ面の改善を目的に配信されていますが、数年に一度、大型の更新があります。Windows10からWindows11への更新などです。
 このようなケースでは、ニュースなどでWindows11のことを目にする機会が増えるため、新しいOSへの意識が高まります。しかし、大切なのは、Windows10のほうです。Windows10は、数年は並行して使えるようになっていますが、いずれサポートが終了します。それがいつなのかを知っておくことはとても大切です(Windows10は2025年10月14日まで、Windows8.1は2023年1月10日までサポートが継続されます。Windows7はすでにサポートが終了しています)。このサポート終了までに、新しいOSへ更新する必要があります。
 Windowsと同様に、macOS、AndroidやiOS・iPadOSのサポート状況も、各社ウェブサイトなどで確認し、併せて「自分の使っている機器のバージョンは何か?」「そのバージョンはいつまでサポートが受けられるのか?」を把握しておくことが大切です。

ソフトやアプリの使用期限

 OSと同様に、パソコンのソフト、スマホやタブレットのアプリも、セキュリティ上の問題を改善するために、頻繁に更新されています。ソフト開発会社やアプリストアから、新しいバージョンのものをダウンロードし、更新するようにしましょう。
 これまで、ウェブサイトにアクセスする際に必要となるブラウザで圧倒的なシェアだったInternetExplorer(IE)は、2022年6月16日(日本時間)にサポートが終了します。マイクロソフト社は、Microsoft Edge というブラウザを提供しており、MicrosoftEdgeへの移行を促していますが、企業内利用のウェブサイトでは、まだまだIE用に作られているものが多くあるようです。企業内利用のウェブサイトやウェブシステムは、早期にIE以外のブラウザにも対応するよう改修する必要があります。
 また、スマホでは新しいバージョンのアプリが配信されることに併せて、古いOSには対応しなくなることがあります。例えば、旧バージョンのアプリでは「iOS15~iOS12」で対応していたものが、新バージョンのアプリがリリースされると同時に「iOS12」の対応を終了し、「iOS15~iOS13」と対応範囲が変わることがあります。使用しているiOSが“12”のままだと、正しく動作しません。OSとアプリのバージョンの組み合わせを十分に確認することをおすすめします。

通信機器の使用期限

 自宅でWi-Fiを使っている人も多いことでしょう。「通信速度が遅いなあ…」と感じて光回線のメニューを変更したとしても、Wi-Fiルーターが古いと速度が上がりません。Wi-Fiには通信規格が複数あり、通信速度は、11Mbps/54Mbps/600Mbps/6.8Gbps/6.9Gbps/9.6Gbpsと分かれています。低速にしか対応していない古い機種では、速度が上がりません。
 ほかにも、Wi-Fiの無線通信区間で盗み見られないように暗号化する技術は、年々進化しています。古い機種では、暗号化されていても技術が古く、解読されやすいものもあります。より新しい方式に対応した機器に取り換えましょう。

Windows、Windows7、Windows8.1、Windows10、Windows11、InternetExplorer(IE)、Microsoft EdgeはMicrosoft Corporationの、商標または登録商標です。
AndroidはGoogle LLCの商標または登録商標です。
macOS、iOS・iPadOSは米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
Wi-FiはWi-Fi Allianceの登録商標です。

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