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ICTコラム

変わるスマホのある風景 《第1回》

テレコム・フォーラム 2021年5月号より、さまざまなICTツールとその便利な使い方、トレンド情報などを織り交ぜてお届けします。

スマホが日本で発売されてから10年以上経ちました。今では、一人複数台のスマホを使うのも珍しくなく、老若男女にとって、なくてはならないツールとなりました。同時に、スマホは社会の光景を急激に、そして、大きく変えてきました。その事例を挙げると枚挙にいとまがないのですが、今回は身近な事例を二つ取り上げてみたいと思います。

変わる電車の中の光景

 電車に乗って移動する時、電車内では何をしますか?
 電車内を見渡した時、乗客のほぼ全員がスマホを操作している、という光景はすっかり日常の光景となりました。それを見た人によっては、“少し異様な光景”といったように表現されますが、本当にそうでしょうか。
 かつて、電車の中では、寝る人を除けば、新聞を読む人、本を読む人、イヤホンを使ってラジオを聴く人、参考書を読んで勉強する人、音楽を聴く人、ゲームをする人、話をする人……それぞれに見た目でやっていることが分かりました。しかし今は、新聞・ニュースも、本も、ラジオも、参考書や問題集も、音楽も、そして友達との会話も、すべてスマホに入っているアプリを使って、スマホを通じて行われているのです。傍から見ると、「スマホを操作している」かもしれませんが、やっていることは皆違うのです。このことへの理解が進んでないために“少し異様な光景”となるのかもしれません。
 このうち、「話をする人」は、携帯電話が普及した時、電車内での通話が迷惑行為として社会問題化し、「電車内での携帯電話の通話はお控えください」とアナウンスされるようになりました。その後、“着メロ”も、迷惑と感じる人が増え、マナーモードの普及によって使われることも少なくなりました。そして、メールやチャットが普及し、今では、電車内で通話したり、音を発したりする人もほとんどいなくなりました。人々の意識が変わり、さらに、機能やアプリといった技術力で代替手段が整い、電車内でのスマホの音に関するマナーは一気に向上しました。“人の意識”と“技術”の両方で、社会課題が解決できたうちの一つかもしれません。

変わる学びの光景

 小中高校生がスマホやタブレットを見ていたとしたら、「遊んでばっかりいないで勉強すればいいのに」と感じる人は少なくないのではないでしょうか。確かに、スマホのゲームも、友人とのLINEでの会話もSNSへの投稿も楽しいし、そればかりになってしまいがちです。しかし、その一方で今、学びの現場では、スマホの利用がどんどん加速しています。
 2020年、新型コロナウイルスの影響で学校が休校となり、オンライン授業が広まりました。さらに、文部科学省が進めているGIGAスクール構想(小中学校の児童・生徒のために一人一台のコンピューターと高速ネットワーク環境を整備して、教育ICTを進めるプロジェクト)が前倒しとなり、2021年度春から本格的に学校教育現場でインターネットが活用されるようになっています。
 これまでは、子どもたちに「インターネットは危険だ」「スマホはできるだけ使わないほうがいい」と規制・制限を多くかけていました。そして、授業では先生主導で使うことはあっても、児童・生徒は部分的にしか使えず、子どもたちからインターネットをできるだけ遠ざけようとしていました。ところが今、学校でしっかり情報リテラシー、情報モラルを身につけた上で、子どもたちが自ら学ぶ時に積極的に、かつ自由に「スマホやタブレットが使えるようになろう!」に変わろうとしています。
 机に向かいながらスマホを操作している子どもを見ても、頭ごなしに「遊んでいないで、勉強しなさい!」なんて言わないように、一緒になって新しい学びのスタイルを身につけてみてはいかがでしょうか。

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