企業ICT導入事例

-株式会社一心亭-
クラウド活用と来店客向けサービスで業務効率化と顧客誘引を実現

株式会社一心亭は、マイナンバー活用の本格化を前に、社内会計システムをクラウド化。さらに店舗へのWi-Fi導入で、スタッフの情報アクセスと来店客へのサービス向上を達成しました。

【導入の狙い】情報保護のため堅牢なセキュリティを確保したい
【導入の効果】使い勝手もよく、ストレスのないICT環境を実現

課題は設備更新とセキュリティの強化

▲代表取締役社長・小野 敦司氏

青森県内外で10店舗を展開する株式会社一心亭は、昨年、NTT東日本の「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」を導入、さらに「フレッツ・VPNプライオ」で本部と各店舗のネットワークを構築しました。

「弊社はここ五所川原市で創業し、昨年30周年を迎えました。店舗はいずれもロードサイド店で、お客さまの中心層はランチタイム・ディナータイムにご来店いただくファミリーです」(小野 敦司氏)

同社は販売情報管理システム(POS)の導入やインターネット経由での本部と店舗間のネットワーク整備など、早期から積極的なICT投資を行ってきました。

「店舗同士の移動には時間がかかるため、店舗の状況を理解した素早い経営判断にはそうしたICT投資が不可欠です。また会計システムの本部への集約で、業務の効率化につながりました」(小野 敦司氏)

しかし同社は、マイナンバー制度に向けた従業員情報のセキュリティ確保に向け、さらなる対策を迫られていました。

「これまでもお客さまの個人情報の扱いには気を配ってきましたが、マイナンバーではさらに高いセキュリティが求められます。ちょうど同じタイミングで社内サーバーの設備更新と会計ソフトのアップデートが必要だったこともあり、セキュリティ強化の有効な手だてをNTT東日本に相談することにしたのです」(小野 靖氏)

“二段構え”でのシステム更新を実施

▲店内は全店Wi-Fi完備。POSレジやハンディターミナルなどのオンラインの取り組みも早くから実施

この依頼を受け、NTT東日本は同社本部のシステム環境のみならず、各店舗のICT環境を調査しました。第一段階として「フレッツ・あずけ~るPROプラン」でクラウドの使い勝手を試し、次にクラウド会計ソフトのプラットフォームとなる「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」を導入する“二段構え”のプランを用意しました。

「『フレッツ・あずけ~るPROプラン』では、データが遠隔地のクラウドにあるということを意識することなく、スムーズに社内のファイル共有や情報交換できました。これで『Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング』での会計ソフトの利用が面倒なのではという不安も軽減されました。またNTT東日本がオンプレミス※、クラウド双方の詳しいコスト比較表も用意してくれたため、社内の合意形成も容易でした」(小野 靖氏)

こうした流れにより、同社のシステム更新作業は終了し、2015年11月からクラウドでの会計業務がスタートしました。

「会計ソフトまでクラウド上で動くという仕組みについて、若干の不安はありました。しかし使ってみると、『これが本当にクラウドで動いているのか』と驚きました。入力に対する反応の遅れや表示のもたつきもなく、これまでのオンプレミスと同等、もしくはそれ以上の速さだったからです。また内勤のスタッフのトレーニングも、ソフトがバージョンアップした部分に限られ、クラウド固有の内容はありませんでした」(小野 靖氏)

「弊社には専用のサーバールームはなく、これまでは気温の高い夏の安定稼働や、物理的な情報流出への心配がありました。今回の更新で、社内にデータを持たない仕組みになり、また店舗とのネットワークも『フレッツ・VPNプライオ』になったことで、安全性、信頼性は格段に高まったと思っています」(小野 敦司氏)

Wi-Fi導入で業務効率化とサービス向上を

▲五所川原本店には本部機能を併設。事務員がクラウドにアクセスし、全店の売上情報などを分析

そして同社は各店舗に「ギガらくWi-Fi」も導入しました。

「『ギガらくWi-Fi』導入で、まず各店舗をまわる役員や担当社員がどこからでも安全に社内情報にアクセスできるようになり、持ち歩く資料のコピーやプリントアウトの手間もなくなりました。またお客さまには、これら社内のネットワークと隔離されたゲスト用のアカウントを使い、お席がご用意できるまでの待ち時間や食後のひとときをインターネット利用でお楽しみいただけるようになりました。以前も、一部店舗で市販の無線ルーターを使ったお客さま向けWi-Fiを構築していましたが、管理の手間と、セキュリティへの不安がありました。『ギガらくWi-Fi』ではセキュリティが強化され、また各店舗共通のシステムにより管理の手間も軽減しました」(小野 靖氏)

同社では今後、各店舗にお客さま向けWi-Fiタブレットを配置するなど、さらなるサービス向上の検討を進めているとのことです。

▲常務取締役・小野 靖氏

こうした一連のシステム更新について、小野社長は、以下のように振り返ります。

「今回の会計システムのクラウド化、店舗へのWi-Fi設置にかかるコストは決して小さくはありませんが、将来への投資と考え、決断しました。これらをNTT東日本にワンストップでお願いできたことに、大きなメリットと安心を感じました。これまで料金の安さにひかれ個別的、断片的にICTを導入した結果、トラブルの際の対処法が分かりにくく、業務に支障が出たこともありました。しかし今後は、万一の際もNTT東日本がスムーズに解決してくれるはずです」(小野 敦司氏)

今回のICT投資も、これまでと同じく、同社の業務効率化と業績拡大に大きく寄与することになるに違いありません。

※オンプレミス:自社で用意した設備でソフトウェアなどを導入・利用すること。自社運用。

会社名 株式会社一心亭
設立 1985年(昭和60年)10月24日
所在地 青森県五所川原市字一ツ谷507-16
代表取締役社長 小野 敦司
資本金 8,100万円
事業内容 飲食店(焼肉レストラン)
URL http://www.isshintei.co.jp/

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