企業ICT導入事例

-株式会社関西スーパーマーケット-
店内監視にウェブカメラを導入し、運用負担を軽減

兵庫県、大阪府、奈良県に65の店舗網を展開する食品スーパー、株式会社関西スーパーマーケット。「地域一番店」を目指す同社の近年取り組んできたテーマが、店舗内のセキュリティを確保するための、監視カメラの設置です。

【導入の背景】アナログ方式の監視カメラの性能に不満
【導入の効果】運用負担は軽減し、トラブルを未然に防ぐ効果も

小売業における監視カメラの必要性

▲常務取締役 経営企画本部長 北野 裕昭氏

 「監視カメラというと、多くのお客さまは万引き防止など、『防犯』につながるイメージをお持ちだと思います。しかし、実際の監視カメラの役割は、防犯だけにとどまりません。お客さまが店舗内で転倒してケガをされたとき、その原因が何かを探る手がかりとしたり、店員とお客さまとのトラブルでの実際の状況を確認したりといった用途があります」(常務取締役 経営企画本部長・北野 裕昭氏)

アナログ方式のカメラの問題点

▲リモートで確認できる店舗の様子

 同社が当初導入していた監視カメラシステムは、アナログ方式のカメラによるもの。しかし、コスト、解像度、運用方法など、さまざまな課題を抱えていました。こうした課題を解決するため、同社はデジタル方式のウェブカメラの導入を決断します。

 「ウェブカメラは急速に低価格化、高画質化が進んでいたことから、切り替えの有力な候補としてずっと考えていたのです。ただ、通信の途絶などによるデータ欠落の可能性も指摘されていました。しかしNTT-MEさんから具体的なご提案をいただき、信頼性についても問題ないと判断できたことから、導入を決めました」(北野氏)

 同社はすでに、本社とサーバが専用線で結ばれ、さらにそのサーバから各店舗へのVPN※も設置済みでした。そのネットワークを使い、ウェブカメラのデータを転送。導入各店舗の監視カメラ映像を店舗のデジタルレコーダーに記録するとともに、本社でリアルタイム確認できる仕組みを構築したのです。

※VPN(Virtual Private Network):通信事業者の回線を経由して構築された仮想的な組織内ネットワーク。

運用負担は軽減し、トラブルを未然に防ぐ効果も

▲店内の様子

 「効果は絶大でした。画像は鮮明になり、店内の様子が手に取るようにわかるようになりました。レジに設置したカメラでは、やりとりするお札の種類も確認できるようになり、お客さまとの会計トラブルを防ぐ有力な手立てとなりました」(北野氏)

 また各店舗を結ぶカメラのネットワークが、副次的な効果も生むことになります。

 「設置台数が増え、売り場のほぼ全体がカバーされたため、本社にいる店舗担当者が売り場をリアルタイムで確認し、仕入れや陳列方法に問題はないか、判断できるようになりました」(北野氏)

スマホやタブレットでの活用を検討中

 同社は、ここからさらに進んだ利用形態も視野に入れています。

 「ウェブカメラが記録したデータのクラウド化、そしてモバイル端末との連携です。ウェブカメラのデータの記録先がクラウドとなり、さまざまなデバイスから利用できるようになれば、店舗担当者がスマホやタブレット端末で出先から店舗の状況を確認でき、より効果的な店舗管理、指導ができれば…と思っているのです」(北野氏)

 北野氏の口ぶりからは、その未来像がそう遠くないことが伝わってきました。

会社名 株式会社関西スーパーマーケット
設立 1959年(昭和34年)7月
所在地 兵庫県伊丹市中央5-3-38
代表取締役社長 井上 保
営業収益 1,183億円(平成26年3月期/単体)
従業員数 <社員>1,161名 <パート他>3,054名
店舗 65店
URL http://www.kansaisuper.co.jp

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