企業ICT導入事例

-株式会社日本エイジェント-
社内システムの内製にこだわり、スピード経営と業務拡大を実現

愛媛県トップの不動産管理戸数を誇る日本エイジェント。
10年以上前からすべての社内システムを内製化し、ビジネスチャンスを創出しています。

【導入の狙い】データの共有、反映がスムーズに実施できる体制の構築
【導入の効果】自社システムを活用し、新たなビジネスチャンスを獲得

10年以上前から内製によるICT化を推進

▲経営企画推進室 部長 スタッフレスチーフディレクター・ 樋口 孝幸氏

 「弊社は賃貸仲介からスタートし、その後、管理業務に進出しました。現在の管理戸数は県下トップの1万3,000戸ほどで、仲介件数も年間4,800~5,000件ほどとなります」(樋口氏)

 同社の成長を支えたのが、約18年前に始まった取り組みでした。

 「弊社では、社内の基幹システムから賃貸物件管理に関わるシステムまですべてを内製し、業務活用しています」(樋口氏)

▲経営企画推進室 システム開発課 アシスタントマネージャー・ 戸田 昭仁氏

 不動産業界向けパッケージソフトは数多く発売され、導入実績も豊富なのに、なぜ内製によるICT化を進めたのでしょうか?

 「『不動産管理』『不動産仲介』の中にはさまざまな業務が含まれ、互いにリンクしています。パッケージソフトは、そうしたリンクや連携が不得手なのです」(樋口氏)

 「そこで弊社では、あらゆるデータを共有し、業務に活用できるように、業務システムと基幹システムをすべて内製化することにしたのです」(戸田氏)

業務効率化を実現したシステムの内製化

 こうした内製化は、当初の目的どおり同社の業務を効率化し、スピード経営とコストダウンに直結しました。

 「外部に開発を委託すると、どうしても開発に時間がかかり、また機能追加にもコストがかかります。しかし内製なら開発期間も短く、新機能の追加にもコストを気にせずチャレンジできます」(樋口氏)

業務システムを活用し、ビジネスチャンスを創出

▲稼働率抜群の無人店舗「スタッフレスショップ」。

 社内システムを内製した同社は、新たなビジネスチャンスも獲得しました。

 「弊社の管理物件には同業他社からの電話でのお問い合わせも多く、大きな負担となっていました。そこで自社の業務システムと連携した情報提供サイトを立ち上げ、同業他社に公開したのです。このサイトでは、リアルタイムの物件情報のほか、内見(ないけん)に必要なカギの手配にも対応します。 サイトがスタートした2010年以降、電話での問い合わせ本数は6分の1になりましたが、他社経由の成約は約2.5倍に伸びました」(樋口氏)

 さらに、同システムを活用した新発想の無人店舗「スタッフレスショップ」も成功を収めました。

 「閑散期には来店がほとんどない有人店舗と異なり、スタッフレスショップは『遊び感覚』でお客さまがひっきりなしに訪れていたのです。現在では全国73カ所(2015年6月現在)でスタッフレスショップが稼働しています」(樋口氏)

不動産の世界を「夢があり、楽しい業界」に

 内製システムを軸として業務効率化と事業拡大を進める同社は、未来にどのような展望を持っているのでしょうか。

 「不動産の世界を『夢があり、楽しい業界』にしていきたいと思っています。お部屋選びからはじまる新生活を、より豊かで楽しいものにするお手伝いをしたいですね」(樋口氏)

会社名 株式会社日本エイジェント
創業 1981年(昭和56年)1月
所在地 愛媛県松山市湊町1-1-16
代表取締役社長 乃万 恭一
従業員数 120名
事業内容 不動産収益物件の企画立案と斡旋管理、売買斡旋、建物の保守メンテナンスと維持管理業務全般など
URL http://www.nihon-agent.co.jp/

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