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電話応対でCS向上コラム

第14回 時間感覚とお客さまの心理

電話でよく「少々お待ちください」と言って待たされることがあります。1分待たされると、待った人の感覚ではその3倍、3分ぐらい待たされた気がします。ところが待たせた方は、ほんの20~30秒ぐらいにしか感じていないのです。その差は、3倍にも4倍にもなります。「お待たせいたしました」のひと言も、そのことをよく承知した上で言いませんと、お客さまの気分を損ねることになります。

時間を示すのにあいまいな日本語

交通機関のダイヤの正確さにみられるように、本来日本人は時間には神経質だと言われます。ところが、日本語にはきわめてあいまいに時間を伝える言葉が多いのです。「しばらくお待ちください」、「のちほどお電話差し上げます」、「まもなく着くと思います」。

ビジネスの電話でも、こう言われると「あ、そうですか」とそれ以上は訊き返しません。では言った方は、何分ぐらいのつもりで言ったのか。そして言われた方は何分ぐらいと思ったのか。そこには大きな差があります。

以前、電話のコミュニケ―タの方を対象に、あいまい言葉の調査をしたことがあります。「『のちほど』は何分後ぐらいのときに使いますか?」。すると、2~3分、10分から15分、2~3時間、その日のうち、最大1週間以内と答えた人もいました。「出かけないで待っていたのにどうしてくれる!」と苦情になることもあります。

時間のメドは多めに伝えておこう

時間のメドが立たないときに、やむなく「のちほど」などの便利な言葉を使うのでしょうが、できれば「何分後とはっきりお約束ができないのです。申し訳ございません」と、きちんと理由を述べて了解を得るようにしましょう。またメドが立つ場合でも、10分後と思ったら「20分後ぐらいにはお返事差し上げます」。30分後と思ったら「1時間以内には・・・」と言うように、多め多めの時間を伝えてください。

人間の心理として、「30分後」と言われても、20分後ぐらいから待ち始めるものです。30分後にきちんと返事がきても、あまり満足感はないのです。「1時間以内には」と伝えておいて、30分後に返事がくれば「早速調べてくれたな」と思って満足してくれるでしょう。

岡部 達昭氏

日本電信電話ユーザ協会電話応対技能検定 専門委員会委員長。
NHKアナウンサー、(財)NHK放送研修センター理事、日本語センター長を経て現在は企業、自治体の研修講演などを担当する。「心をつかむコミュニケーション」を基本に、言葉と非言語表現力の研究を行っている。

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