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電話応対でCS向上コラム

第9回 挑戦者たちから学ぶ、電話応対コンクールの普遍的価値-株式会社オフィスキュー-

さまざまな思いを抱く挑戦者たち

 日本電信電話ユーザ協会が、1962年(昭和37年)以来毎年実施しているのが「電話応対コンクール」です。このコンクールは、予選を勝ち抜いた各都道府県の代表者たちが、毎年設定される競技問題に取り組み、「三分間」の持ち時間の中で電話応対サービスの技能を競い合います。私はこの電話応対コンクールを通して、これまで数多くの挑戦者たちを指導してきました。全国大会で上位入賞を目指す人、ビジネスの電話応対に全く縁のなかった専門学校生や新入社員など、さまざまな人がさまざまな思いを抱いて、電話応対の技能習得に悪戦苦闘してきました。

言葉を使った表現が苦手だった若者たちからのメッセージ

 電話応対は人間力が決め手であり、相手の気持ちを理解して心の声を聴くことが大切です。言うまでもなくコミュニケーションの基本は「心づかい」。相手に対するあたたかい思いやりの心と、その気持ちを表現する口語表現力は車の両輪だと考えます。しかし、いくら心を込めて話しても、囁くような小さな声や不明瞭な発音だと、思いは相手に正確に伝わりません。講師として学生たちと悪戦苦闘して約30年になりますが、いつも痛感させられるのは、人前で言葉を使って表現することが苦手な若者が実に多いということです。「声を出して!口を正しく開けて!もっと心を込めて!」という指導にさえ、敵意を示す学生も少なくありません。しかし、コンクール出場を目指す指導を繰り返す中で、少しずつではありますが「相手を意識した伝え方」を理解し、話し言葉に興味を持つようになります。最初はふてくされて口を開け、嫌々声を出していた学生たちから、卒業後に「電話応対を勉強して良かった」「就職して一番役に立っている」などというメッセージをもらった時は、「指導して本当に良かった」と実感できる嬉しい瞬間でもあります。

奮闘の中で得られたもの

 これまで、年齢も性別も異なる多くの受講生たちから「CS向上」の出発点の重要性や論理的な裏づけの難しさを教えられました。「お客さまに喜ばれる電話応対」の答えは一つではありません。相手を傷つける言葉や間違った情報でなければ、答えはいくつもあるのです。学生や新入社員の拙い話し方でも誠実さが伝わることもあれば、ベテラン社員の流暢な話し方でも整合性や説得力に欠けることもあるのです。

 電話応対コンクールの予選や本大会に出場した人の多くが「とても楽しかった!」と、目を輝かせて話してくれます。参加者の克己心が周囲の人たちへも普遍的な感動を与え、それが結果として、ビジネスの場での総合判断力やCSの向上に結びついていることは間違いありません。目標を定めて挑戦することで得られる普遍的価値は、スポーツでも電話応対でも同じだと思います。そこから得られるプラスの効果は、挑戦する当人はもちろん、その周辺にも確実に波及していくのです。

次回の講師は、テルウェル東日本株式会社の植野 のり子さんです。さりげない言葉にも優しさが伝わり、なんでも話したくなるような話し上手で聴き上手の方です。『本音で話ができる先生』として、受講生からも慕われています

堀川 ふぢこ氏

株式会社オフィスキュー代表取締役。ADR 愛媛和解支援センター代表。電話応対技能検定指導者級資格保持者。独立行政法人雇用・能力開発機構認定キャリアコンサルタント。株式会社南海放送アナウンサーを退職後フリーアナウンサーとして活動。1990年(平成2年)に、仲間の女性たちとオフィスキューを設立。現在、接遇、電話応対、ヴォイストレーニングの講師。

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