企業ICT導入事例

-株式会社ietty-
ITを駆使し業界慣習の打破、顧客の利便性向上を実現

他業界に比べIT化が遅れていた不動産業界に、変革の波が押し寄せようとしています。国土交通省が、不動産のインターネット取引解禁に向け社会実験をスタート。リアルな店舗に行かずとも、インターネットで取引が完結できる可能性が出てきました。そんな中、インターネットのインタラクティブ性を不動産仲介に活かし急成長を続けている株式会社ietty(イエッティ)は、規制緩和をチャンスと捉え、より顧客利便性を高めた「ネット不動産」の取り組みを進めています。

【導入の狙い】ITを駆使することで不動産業界の商慣習を改革
【導入の効果】物件選びの煩雑さを排除し、顧客の利便性向上を実現

賃貸物件専門サイトを支えるインターネットのインタラクティブ性

株式会社iettyが提供しているのは、同社が賃貸不動産レコメンデーションプラットフォーム※と呼んでいる賃貸物件専門サイト「ietty」。サイトに希望条件を登録すると、平均10分以内に理想の物件がインターネットを通じて送られてくるというサービスです。多くの不動産情報サイトは、インターネット上で物件は探せるものの、未公開物件の検索はリアルな店舗に足を運ぶ必要がありますが、「ietty」は未公開物件も含めて迅速に紹介する仕組みを提供しています。このようにお客さまの条件に合う物件の検索、迅速な対応を可能にしているのがインターネットの最大の特徴でもあるインタラクティブ性の活用です。

迅速な情報交換に威力を発揮し、顧客満足度も高める「チャット」

▲代表取締役社長 CEO・小川 泰平氏

お客さまが「ietty」に登録した細かい条件は、「ietty」のデータベース上にある約400万件の物件情報とマッチングさせ、すぐさまチャットでお客さまに提供します。お客さまが条件に満足できない場合などは、チャットを通じて「もっと駅から近い物件」などさらなる要望をその場で営業担当者に伝えることができるのが大きな特徴です。

「当社のビジネスモデルは、接客部分のIT化に特徴があります。不動産仲介業では、対面で土・日を中心にお客さまとやりとりしていますが、弊社はそこをウェブチャットで行っています。まさに、接客部分のIT化を推し進めているのです」(小川氏)

不動産業界の激変は、「ietty」にとって“追い風”

国土交通省が2015年8月からスタートさせた社会実験は、現在、宅地建物取引主任者が契約者と対面で行うよう義務づけている取引時の重要事項説明を、ウェブカメラやテレビ電話で行う試みです。本格的な運用になれば物件紹介から相談、やり取り、契約までをインターネット上で完結できる可能性があります。チャットによるお客さま対応で実績を積んできた同社にとっては、まさに追い風。

「不動産の今後は、よりユーザーファーストになっていくと思われます。手数料は安くなり、ユーザーの方を向いていない仕事をしている会社は、淘汰されるでしょう」(小川氏)

IT、AI(人工知能)を武器に新しい市場開拓に挑む

▲リアル店舗「住まいの窓口by ietty」も運営しており、チャットだけでなく対面でも相談できます

「最近ではユーザーのデータと当社のデータベースの突き合わせにAIを実装し、お客さまの望む条件に適したお勧め物件を速やかにご紹介しています」(小川氏)

小川氏は先端技術の組み込みにも余念がありません。大きな変革を目前に控えた不動産業界。高度な「ネット不動産」の実現を目指す同社は、「ITとAI」を武器に新たな市場開拓に挑戦しているのです。

※レコメンデーションプラットフォーム:顧客の好みに応じた商品やサービスの情報を提供するサイト。

会社名 株式会社ietty
設立 2012年(平成24年)2月
所在地 東京都渋谷区恵比寿1-11-2 アサヒビル6F
代表取締役社長 CEO 小川 泰平
資本金 4億2,640万5,000円
事業内容 賃貸不動産レコメンデーションプラットフォーム「お部屋探されサイト」iettyの運営・開発
URL http://ietty.co.jp/

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