2021年 もしもし検定実施機関表彰

日本電信電話ユーザ協会では、毎年、電話応対技能検定の発展に貢献していただいた検定実施機関を表彰しています。2021年(表彰対象期間は2020年11月~2021年10月)は下記の二つの選考項目について、6機関に表彰状を贈呈いたしました。そこで、表彰された各実施機関の代表者に検定に対する取り組みや今後の抱負についてうかがいました。

■1級~3級合計の受検者数
第1位:株式会社NTTネクシア 関東信越支店 新潟オフィス
第2位:オフィスKEI株式会社
第3位:有限会社早蕨
■4級の受検者数
第1位:株式会社NTTマーケティングアクト
第2位:日本ハム株式会社
第3位:損保ジャパンパートナーズ株式会社

株式会社NTTネクシア 関東信越支店 新潟オフィス

  • 高橋 奈緒美氏

    ▲新潟オフィス
    営業担当
    チーフマネージャー
    高橋 奈緒美氏

資格取得プラスアルファのカリキュラムが好評

 関東信越支店 新潟オフィスでは、企業向けのビジネスマナーや電話応対などの研修業務を行っています。「ビジネスマナー」「電話応対」「コミュニケーション力強化」などの研修は「もしもし検定」の講座内容に網羅されており、資格取得プラスアルファというパッケージでのカリキュラムを、これまでも企業の皆さまに提案してきました。この内容が好評をいただき、対象者別に目標の取得級を設定して受講・受検したいという要望が多数の企業から寄せられています。こうしたことが、「1~3級合計の受検者数」114名という結果につながったのではないかと考えています。
 対面・集合の研修が難しいコロナ禍において、リモートによる少人数、マンツーマンのカリキュラムを増やし、動作を伴う実践についてさまざまな方法を試みて研修効果を上げることができました。これからも、柔軟な思考と着眼点で新しい研修メニューやトレーニング方法を開拓してまいります。

オフィスKEI株式会社

  • 田渕 惠子氏

    ▲代表取締役
    田渕 惠子氏

実際の業務に活かせる研修や指導法が私たちの強み

 「もしもし検定」の研修をスタートした2009年以来、2021年10月までに1,500人を超える方々に受講していただきました。弊社では、検定のコンセプトである「心、言葉、愛」を伝え、相手に寄り添った応対ができるような指導を心がけています。集合、オンラインともに、研修ではグループ討議や実践的なロールプレイングを多く取り入れることで理解を深め、意識向上や学びの定着につながるような工夫をしております。1級の論述対策では複数回の添削により、受講生はチームリーダーに求められる能力などについても考え、論じられるよう指導しています。このような特徴的な指導法や研修内容が実際の業務に活かせると考え、受講生の方々が参加してくださっているのではないかと捉えています。
 今後も人を思いやり、自分の考えを持って行動し、さまざまな場面で臨機応変に応対ができる、ビジネスシーンで役立つコミュニケーション能力の向上をサポートしてまいります。

有限会社早蕨

  • 原田 さとみ氏

    ▲代表取締役
    原田 さとみ氏

自主的に取り組めるような「場づくり」を心がける

 当社は1965年の創業以来イノベーションを重ね、2015年に中小企業の社員教育をお手伝いする企業として生まれ変わりました。職場の活性化を進める中で経営者・経営幹部を対象とした教育の重要性を感じ、社会人基礎力の基本を網羅した「もしもし検定」を活用した講習を始めたところ、「社員にも研修してほしい」との声を多くいただき、対象層のすそ野を広げた講義を行っています。
 指導上、心がけていることの一つに「場づくり」があります。「参加して楽しかった。明日から習ったことをやってみよう」というように、自主的に取り組んでもらうことを意識しています。もう一つは、「実技」の過去問題を使って、言葉を生み出す意識を持ってもらうことです。今回、「1~3級合計の受検者数」で多くの受検者数を達成することができたのも、熱心に講義へ取り組んでくださった受講生の皆さまのおかげだと感じています。

株式会社NTT マーケティングアクト

  • 恩田 隆司氏

    ▲事業推進部 担当部長
    恩田 隆司氏

4級受検者増加で自らチャレンジするマインドを醸成

 弊社では電話応対スキル強化を目的として、2014年から社員に向けた「もしもし検定」資格取得の推奨を開始し、2018年5月に実施機関になると、社内スタッフが指導者となり検定を活用した電話応対教育を行ってきました。電話応対に加えビジネスマナーなど社会人としての基本を学ぶことができる点が、この検定を取り入れた理由の一つです。
 今回、300名を超える4級受検者という実績につながったのは、電話応対を行わない社員も受講対象とするなど、広い層に向けて受講募集を行ったことだと考えていますが、4級受検者の増加とともに資格保持者も増え、その結果として社員が自らチャレンジするマインドが醸成されたことが何よりの成果と捉えています。
 そして2021年7月、コロナ禍で多様化するお客さまニーズや就労者のニーズに応える ため、「株式会社NTTマーケティングアクトProCX」を設立しました。2022年4月よりコンタクトセンタ全業務を譲渡し、“スマートCXソリューション企業”への飛躍を目指し、新たな体制で再スタートを切る所存です。

日本ハム株式会社

  • 楡 眞一氏

    ▲お客様志向推進部
    楡 眞一氏

受検により提案を分かりやすく伝える力も身につく

 2013年に弊社のスタッフが、もしもし検定指導者級資格を取得したことをきっかけに、お客さま満足向上を図るため、検定の社内導入を進めました。そして2014年12月に実施機関となり、グループ従業員を対象に社内検定を開始しました。
 発想力・判断力・表現力が培えるもしもし検定は、弊社グループの企業活動において欠かせないコミュニケーション力の向上が図れるツールであり、幅広く活用させていただいています。社内研修では4級で知識を習得し、3級はその実践と位置づけていますが、4級合格者からは「マナーも個人情報管理も学べる3級も受検したい」という声が上がるなど、受検をきっかけにしたモチベーションの向上という効果が生まれています。対面でのコミュニケーションが困難なコロナ禍では、非対面型コミュニケーションの機会が増えていますが、もしもし検定は提案を分かりやすく伝える力を身につけさせることができるものと実感しています。

損保ジャパンパートナーズ株式会社

  • 渡邊 貞弘氏

    ▲代表取締役社長
    渡邊 貞弘氏

オンライン研修が「非対面」での応対品質向上に

 当社が「もしもし検定」に関わるようになったのは、社員の応対品質向上の育成指導を行う「電話インストラクター」を創設するためでした。その後、応対品質向上を推進する全社的な施策として「Good Call」を開始し、全社員の4級取得を推奨しています。こうした取り組みが2021年の4級受検者数174名の実績につながったと考えています。
 「もしもし検定」は、資格取得というベンチマークがあり、一定の品質レベルを数値で見ることができます。また、受検した社員からは「伝わりやすい説明を意識した行動ができるようになった」といった感想が寄せられ、社員一人ひとりがお客さまへ真剣に向き合うようになるなど、検定受検による良い効果が出てきています。引き続き、4級取得推進とオンラインによる3級研修を積極的に実施し、「非対面」のさらなる応対品質の向上を目指していきます。

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