企業ICT導入事例

-シャープ株式会社-
シャープ独自のナレッジシステムで素早く的確な電話応対を支援

お客さまとエージェント双方のため、電話応対ノウハウを結集したナレッジシステムの自社開発に乗り出したシャープ。相談内容を1回の訪問で解決できる体制を構築しました。

【導入の狙い】お客さまからの問い合わせにスピーディに対応
【導入の効果】電話応対に加えて修理業務の迅速化も実現

使い勝手を追求して自社開発を決断

▲お客様相談センター 所長・大久保 正樹氏

 シャープ株式会社は、顧客満足の向上を目指す一環として、コールセンターにおける電話応対の充実を図ってきました。その強力な味方となるのが同社が独自に開発したナレッジシステム(知識共有システム)です。


 「当初は既製のパッケージソフトを使用していましたが、エージェント(電話応対のオペレーター)にとってより使いやすいものを求めて、自社開発に乗り出しました」(大久保氏)

お客さまのご不便を一刻も早く解決することが使命

 目指したのは、エージェントがあたかもすべてのことを知っているかのように、素早く的確な回答を支援するナレッジシステムです。コールセンター業務で培ったノウハウを結集してシステムの構築を進めていきました。

 「特に力を注いだのは応対フローの構築。より的確に応対できるように各事業部に確認を取りながら開発を進めました」(大久保氏)

 エージェントがお客さまからの相談内容をシステムに入力すると、該当するナレッジのリストが表示され、その中から選ぶとツリー構造のQ&Aが順々に表示されます。これを見ながら応対を進める中で、故障の可能性が高いと判明した場合、修理にかかる費用も表示される仕組みです。

 「お客様相談センターでは、お客さまのご不便を一刻も早く解決することに主眼を置いています。また、修理が本当に必要かどうかをできるだけ高い精度で判断することも重要です。それをサポートする上で、ナレッジシステムは重要な役割を果たしています」(大久保氏)

相談応対から修理まで一貫対応できる体制を構築

 ナレッジシステムを核としたコールセンターの応対は、顧客満足の向上に大きく貢献しています。同システムは製品の修理を担当するグループ会社のシステムと連携していて、修理が発生した場合、お客さま情報に加えて、故障症状の伝達が正確にできるようになっています。また、想定される故障箇所が事前に明らかになっており、必要な部品が用意できるため、1回の訪問で修理を完了させることにつながっているとのこと。

 「お客さまからのご相談にお答えし、必要に応じて修理スタッフを派遣する。これらをシステム上で一貫して対応できる点が当社の強みです。また、可能な限り短時間で、しかも1回限りのお問い合わせでお困りの点をすべて解決することが私たちの使命だと考えています」(大久保氏)

日本発のCSのマインドをグローバルで展開

 近年、同社はナレッジシステムが培ってきた膨大な情報を基盤に、ウェブサイトの充実を推し進めています。また、海外におけるCSサービスの活動にも力を注いでいます。日本発のCSのマインドを世界に広める上で、同システムが果たす役割は限りなく大きいといえるでしょう。

会社名 シャープ株式会社
創 業 1912年(大正元年)
所在地 大阪府大阪市阿倍野区長池町22-22
代表取締役社長 髙橋 興三
売上高 2兆9,271億8,600万円(連結)(平成26年3月期)
社員数 シャープ連結:50,213名(平成26年12月末現在)
業務内容 プロダクトビジネス(デジタル情報家電、健康・環境、エネルギーソリューション、ビジネスソリューション)およびデバイスビジネス(液晶、電子デバイス)の製造・販売等
URL http://www.sharp.co.jp

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