企業ICT導入事例

-リコージャパン株式会社-
ムダやロスを無くす、オフィスのフリーアドレス化とシンクライアント化を体験できる「LiveOffice」を公開

【オフィス公開の狙い】自社で実践したワークスタイル変革を見てもらう
【オフィス公開の効果】お客さまに合ったワークスタイル変革をあわせて提案

▲MA事業本部 プロセス革新部 営業革新グループリーダー・高橋 達哉氏

 企業のオフィス環境構築を通じ、業務効率化を支援するリコージャパンは、今年7月に関連会社と合併し、組織を一新。新オフィスをLiveOffice「ViCreA(ヴィクレア)たまち」として公開しています。

 「ワークスタイル変革を含めたオフィスの課題解決に向け、私たち自らが実践した成果をお客さまに見ていただくために、こちらをご用意させていただきました」(MA事業本部 プロセス革新部 営業革新グループリーダー・高橋 達哉氏)

課題解決のために、ワークスタイルを変革

▲MA事業本部 プロセス革新部 営業革新グループ チーフ・高橋 理恵氏

 大手企業や官公庁を担当する「MA事業本部」では、分散するお客さまの拠点を訪問する必要があり、その際のスタッフの移動時間が課題となっていました。

 「弊社は2010年頃までPCの持ち出しを原則禁止していたため、PCを使って業務を進めるには、いったんオフィスに戻る必要があったのです」(高橋 達哉氏)

 課題解決のために同社が行った選択は、オフィスのフリーアドレス化とシンクライアントPCの本格導入でした。

 「これらの施策そのものは、2011年以降、『直行直帰型ワークスタイル』の実現を目指し、段階的に実施しておりました。新オフィス開設を機に、スタッフはオフィスでは自由に席を選び、社外で使うシンクライアントPCをそのままオフィス用PCとして使うスタイルとしました。これにより、直行直帰も含めた柔軟な勤務が可能となったのです」(MA事業本部 プロセス革新部 営業革新グループ チーフ・高橋 理恵氏)

試行錯誤の末に実現した変革

▲ICカード認証により、出力ミスを防ぐ同社のプリンタ

 しかしこうしたワークスタイルの導入には、単に「モノを配る・席を作る」という、カタチだけでは済まない苦労があったといいます。

 「機動性を損なわないよう、シンクライアントPCは持ち出し禁止の例外としました。またフリーアドレスの座席数についても、当初は平均値を分析して設置数を決定しましたが、利用者の動向を見て修正し、不都合のないよう、現在は当初よりもやや座席数を増やしています」(高橋 理恵氏)

 さらに複合機やプリンターなど、OA機器が目立たないのも、このオフィスの特徴です。

 「OA機器を減らすことができれば、コストを削減することができます。しかし単に数を減らしただけでは、業務の停滞につながります。そこで弊社では社内文書のペーパーレス化を進め、電子データを原本とすることにしました。紙のニーズを減らした上で、必要な機能や座席からの距離も考慮し、最終的に39台まで減らすことができたのです」( 高橋理恵氏)

 こうしたOA機器まわりの取り組みは、同社の「MDS (マネージド・ドキュメント・サービス:ドキュメント入出力環境を最適化し、包括的に管理・運用するサービス)」というソリューションとしてお客さまにも提供。コスト低減、生産性向上など、業務効率改善に大きな効果を上げているとのことです。

業務効率の向上を目的にブースを新設

▲フォーメーションエリアにある電子ホワイトボード

 同社の社内には「フォーメーションエリア」と呼ばれるブースが設けられています。

 「弊社では複数のメンバーでお客さまにご提案する『チームセリング』を行っています。しかし以前は会議室が満室などで、チームの情報共有や業務遂行に支障が出ていました。そこでチームが占有できるスペースを設けたのです」(高橋 理恵氏)

 さらに、海外との電話会議が多い部門の事情を考慮し、電話会議優先の会議室と一人用の専用ブースを設けることで、場所の確保の効率化と、コミュニケーションに集中できる環境作りを行いました。

 こうしたオフィス実現の背後には、トライ&エラー、アンケートでの意見収集など、さまざまな努力があったことは、言うまでもありません。それだけに、同社の「ワークスタイル変革」は、説得力のあるものとなっています。

 今回、このレポートでお送りした内容は、LiveOffice「ViCreA たまち」のごく一部です。ご興味を持たれた方は、ぜひ会社単位で見学し、その真価に触れてみてはいかがでしょうか。

▲同社の社内

会社名 リコージャパン株式会社
設立 1959年(昭和34年)5月2日
代表取締役 社長
執行役員
佐藤 邦彦
拠点数 366拠点(平成26年7月1日現在)
従業員数 19,984名(平成26年7月1日現在)
売上高 6,272億6,400万円(平成26年3月期)
URL http://www.ricoh.co.jp

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