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ICTコラム

第11回 ウェブマーケティングのブランディング戦略3回 ~ペルソナ設計~

前回のおさらいより

前回の『ウェブマーケティングのブランディング戦略』では、「事業ドメイン」の策定により、自社の強みと独自性を、ユーザーに付加価値として伝える大切さに触れました。その強みと独自性を訴求するターゲットは、絞り込んだユーザー「ペルソナ」となります。今回は、そんな「ペルソナ」の設定方法を説明します。

ペルソナ設計メソッドその1 ~新規ウェブサイト制作の場合~

新規ウェブサイト制作の場合、「何のためのウェブサイトなのか?」という目的を明確にすることが大切です。「ブランド認知のコーポレートサイト」であるのか、「プロモーション集客サイト」であるのか、「ECサイト」であるのか?目的を明確にすることにより、ターゲットとなるユーザーが視えてくるのです。

次は「誰のために?」というターゲット設定です。閲覧ユーザーの性別や年代、周囲の人的ネットワークを想定します。既存のユーザー群がデータにあるのであれば定量的な判断ができますし、新規ユーザーに向けたプロモーションであれば、仮説として設計していきます。仮説に基づいて新規リリースし、PDCAサイクルでの運用が大切です。

ペルソナ設計メソッドその2 ~リニューアルウェブサイト制作の場合~

リニューアル制作の場合、アクセスデータや、結果に基づいた、根拠ある仮説を立てられるのが利点です。特にペルソナ設定に特に役立つのが、「オーガニック検索分析」です。

サイト・リリース時に想定していた「このキーワードで検索してほしい」というキーワードでユーザーが到達しているか?が最も留意すべきポイントですし、自社では想定していなかったキーワードで到達しているユーザーが多い場合には、新たなユーザー層開拓の可能性があります。

アクセス解析から視えてくるペルソナ像を見いだす手段は多岐にわたるので、あらゆる角度からチェックしつつ、またオンラインから計測出来るデータだけでなく、オフラインでのチェックも重要になります。

ペルソナをどう活かすか?ウォンツからベネフィット訴求につなげた事例

ここで一つ、ペルソナ設計からウェブ集客の反響につなげた事例を紹介しましょう。筋骨系治療手技の流派「オステオパシー」を学ぶ「全日本オステオパシー学院(http://ajso.co.jp/)」様のウェブリニューアル事例です。

与件としては、「ウェブサイト経由での問い合わせや入学申込みに現行サイトが機能していないので、リニューアルにより集客したい」という内容でした。懸案事項は「誰に適したカリキュラムで、入学者はどんな学校生活を送って、卒業後にどうなれるか?」ということが分かりづらいという点でした。つまりユーザーが“自分事”としてイメージを重ねづらい、という状況だったのです。

この「全日本オステオパシー学院」様の入学前提条件の一つが、「医療系国家資格保有者」であることで、本校で学ぶナレッジは「ステップアップのための追加技能」ということになります。ペルソナ設定としては、「近いうちに独立起業をスムーズに行うために、技術だけでなく経営に役立つ人脈形成を目指したい、20代後半~30代中盤の医療系国家資格者」となりました。

そのペルソナが求めるウォンツは?

 ★ほかの入学者がどんな動機で入学したか?自分の立場と照らし合わせてみたい
 ★カリキュラムはもちろん、どんな環境で講義を受けるのか知りたい
 ★学校見学や体験授業はあるのか?資料があるならそれも欲しい
 ★どんな権威から学ぶことができるのか?レベル感が知りたい
 ★卒業後のアフターフォローは?独立起業のためのバックアップ体制はあるか?

大きく策定すると、この5要素が、「オステオパシー学院」様の入学候補者ペルソナのウォンツと捉えました。この策定に従って、「在校生の声」「卒業生の声」「授業風景ギャラリー」を充実させ、資料請求や学校見学のコンバージョンボタンは、導線を複数確保しました。また、実務に向けた卒業後のアフターフォローや協会との関わりなど、付加価値も明示しました。

こうすることで、ペルソナのウォンツは、より具体的に「どう悩みや問題が解決されるか?」「どんな体験ができるのか?」「どんな付加価値や恩恵を得られるのか?」という“ベネフィット”につながっていくのです。

本サイトのリニューアルでは、ペルソナの設定からウォンツ策定、ベネフィット訴求まで「ユーザーが見せてほしいと思うことを先回りする」ことを徹底して設計し、公開翌日に1件の問い合わせ、当月10件の問い合わせ、うち1件は即決で入学申込みというコンバージョンを得ることができました。

ペルソナを設定したら、その心理変化や周囲環境とのコミュニケーションにまで視野を拡げていくと、視えてくるプロモーション手法が浮上することも多々あります。次回は「コミュニケーションデザイン」についてお話ししたいと思います。

Tiger(松本 大河)氏

株式会社パイプライン代表取締役。

DTP黎明期、雑誌編集にてエディトリアル・デザイン&コンテンツ・プロデュースに目覚め、ウェブのフィールドに進出。地域活性から、上場企業の商品ブランディングまでプロデュースを行い、実績や受賞歴も多数。「ウェブ解析士マスター」としても活動し、独特の感性でのクリエイティブと運用ノウハウの両面から集客できるサイトを手掛けている。

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