ICTコラム
第6回 ウェブマーケティングのブランディング戦略はじめに
ウェブサイトを通じた事業プロジェクトでは、サイト制作前の入念なディスカッションや設計が重要ですが、サイトリリースがゴールではなく、あくまでもスタートに過ぎません。結果をアクセス解析の手法で効果測定し、クライアントとディスカッションしながらチューニングを繰り返し、PDCAサイクルにて事業成果の最大化につなげます。
ウェブプロモーションの全ては「コンテンツ設計」にあり
弊社での制作工程で、最も時間をかけるのは、「コンテンツ設計」です。
「その商品やサービスが、ユーザーに伝わりやすいか?」はウェブサイトに与えられる命題になります。コンテンツの伝わりやすさが、コンバージョンにつながるかどうかの生命線です。
入念なディスカッションによる要件定義
ウェブサイトのプロデューサーは、デザイナー的視点のみならず、経営コンサルタント的視点を持って、クライアントと入念なディスカッションを行い、要件定義を行う必要があります。この工程の良し悪しでサイトの方向性やウェブプロモーションによる成果も左右されます。
「世界観ビジョンの再策定」とは

コンテンツに必要な取材は、雑誌の誌面作りに似ています。「このクライアントが持っている価値と魅力は何なのか?」「このクライアントはどんな想いで、この商品サービスを手がけるのか?」という訴求ポイントを掘り起こすことが重要です。筆者はその工程を「世界観ビジョンの再策定」と呼んでいます。
まず「企業や経営者の想い」の掘り起こしからスタートして、そこから徐々に具体的に商品サービスの本質や打ち出し方と言うように落とし込むようにしています。軍事戦略的に考えてみると分かりやすいのですが、戦術の上位概念に戦略があり、そしてその上に政策があり、思想や世界観が存在します。ビジネスにおいても、この階層構造が重要で、プロデューサーは、経営コンサルタント的な視点を持ってクライアントの世界観を掘り起こしていくことが大切です。
なぜ「世界観ビジョン」が大切なのか?
商品やサービスを企画・開発する上で、「なぜ、その商品・サービスを提供するのか?」という理由が存在する筈です。その理由と、企業や経営者の「世界観ビジョン」は、ユーザーに提供できる価値につながるということです。「存在する意義と価値がある商品であり、サービスであり、企業である」…その信頼こそがブランドにつながります。「世界観ビジョン」は、信頼されるブランドへの第一歩ということですね!
次回は「世界観ビジョンの再策定」から一歩落とし込んで、「事業ドメインの再策定」をご説明します。

Tiger(松本 大河)氏
株式会社パイプライン代表取締役。
DTP黎明期、雑誌編集にてエディトリアル・デザイン&コンテンツ・プロデュースに目覚め、ウェブのフィールドに進出。地域活性から、上場企業の商品ブランディングまでプロデュースを行い、実績や受賞歴も多数。「ウェブ解析士マスター」としても活動し、独特の感性でのクリエイティブと運用ノウハウの両面から集客できるサイトを手掛けている。
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