企業ICT導入事例

-山野学苑-
サーバをクラウドに移行し、情報共有を効率化

学校法人山野学苑は、初代 山野 愛子氏が1934年に設立した山野美容講習所をルーツとし、今年で80年を迎える美容学校の名門です。この山野学苑が、教育の新たな拠点となるM・ヤマノタワーを東京都渋谷区に開設し、それまで分散していたICTシステムも集約したのは、2007年。それから6年後の2013年、このシステムの更改を機に、同学苑は業務系、情報系システムをクラウドに移設することとなりました。

【導入の背景】XPサポート終了を視野に、さらなるICT化を決断

▲総括・中川 功 スタンリー氏

 「2007年のシステム更新は、当時としては十分に練り上げたつもりでしたが、実際の運用面では、やはりまだまだという部分があったのです。ハード、ソフトとも最先端のものを導入し、スパムメール対策などにも効果を発揮していましたが、そうしたアドバンテージも年を追うごとに小さくなっていました。そこで2014年のWindows XPのサポート期限切れも視野に入れつつ、私たちはさらなるICT化への投資を決めたのです」(総括・中川 巧 スタンリー氏)

 こうして中川氏は、同学苑情報管理課とともに、当時のシステムが持つ課題を検討。新たに導入するソリューションには、クラウドの利用が最適という結論に達したのです。

 「採用したクラウド基盤は、NTT東日本の『Bizひかりクラウド安心サーバーホスティング』です。このクラウド基盤の上に、これまで学内のサーバで保存、運用していたデータの多くを移設しました」(中川氏)

【導入の効果】クラウドの活用によるメリット

▲M・ヤマノタワー エントランス

 では、クラウドの活用で、どのようなメリットが生まれたのでしょうか?

 「まずデータの連携がスムーズになり、学内での情報共有が容易になりました。教員も、これまでのわずらわしい出席管理から解放され、学生に向き合う時間が増えています。また情報管理課の業務も、これまでより大幅に効率化しました。さらには『サーバ資産を保有する』から『サーバの能力を利用する』へと変更したことで、コスト面でも有利になった上、従来のシステムでつねに頭の片隅にあった『サーバの記憶容量が足りなくなったらどうしよう』といった心配が不要になりました」(中川氏)

 クラウドを導入して、この5月でちょうど1年。これまでクラウド利用による障害はなく、その成果には満足していると、中川氏は語ります。最後に今後のICT活用について、その方向性や理想像も含め、聞いてみました。

ICTが切り開く教育の未来

▲同学苑のパンフレット

 「将来的には、現在、校務部門にとどまっているICT化を、教育分野にも広げていきたいと思っています。たとえばクラウドとタブレットとの連携で、学生がどこでも必要な情報にアクセスできるようになれば、より短い時間でこれまでよりも多くの知識や技術を、学生たちに授けることができるのです。それは私たちの教育理念でもある『時代の要請に応じる能力を有する指導者の育成』『社会に貢献できる人材を育成』が、より容易で確実なものとなるでしょう」(中川氏)

 クラウドの活用によって、新たな第一歩を踏み出した同学苑。次のステップにも、大いに注目です。

日本電信電話ユーザ協会に対して、期待することやご要望などはございますか?

 「今後も情報通信技術に関する最新動向の提供と同時に、これらを無駄なく利活用するための研修等を充実させていただけたならと思います」(中川氏)

組織名 学校法人 山野学苑
設立 1934年(昭和9年)
本社 東京都渋谷区代々木1-53-1
代表者 山野 愛子 ジェーン
事業内容 美容・保健・福祉・医療の分野における教育事業
URL http://www.yamano.jp

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