企業ICT導入事例
-ナカシマプロペラ株式会社-効率的に分析、的確な経営判断を
常務取締役 中島義雄 氏
岡山市に本拠を置く「ナカシマプロペラ」は、船舶用プロペラ製造で培った技術力を生かすべく、関連会社を通じ、他分野にも積極的に参入している。「造船は、2年、3年という長期にわたるプロジェクトが多く、しかも激しい好不況の波に襲われます。そのため、事業の多角化を進めているのです」(ナカシマプロペラ常務取締役・中島義雄氏)
そうした関連会社のひとつ、「システムズナカシマ」は、CAD(コンピューター支援デザイン)/CAM(コンピューター支援生産)技術を外販するために設立された会社。このシステムズナカシマと共同で、ナカシマプロペラは、SFA※ソリューション「NICE営業物語」の開発に踏み切った。「造船業は、やや特殊な産業です。船は海を渡って自由に動き回ることができるため、地理的な制約が少なく、世界中の造船業者がライバルになります。また船を作るという動きを察知するには、船主、荷主、造船所など、あらゆる場所にアンテナを張り巡らせ、情報を収集することが必要なのです」(中島氏)
つまり、そうして収集された情報を効率的に分析し、的確な経営判断を下すためには、SFAの導入が不可欠であったのだ。しかし、自社で既にSFA開発・運用の実績があったシステムズナカシマも全く業種の異なるナカシマプロペラへの導入には大きな苦労があったという。「正直言って、最初は使い物にならなかったですよ。業種が全く違うので内容がマッチしないんです。使う人のイメージと、作る側が考えているものが違っていたという印象でした。しかし両者がとことん話し合い、妥協を排して開発に取り組んだ結果、最終的には非常にすぐれた製品になりました。これは、同じ企業グループに属していることで、本音をぶつけあえ、それらを具現化するところに十分な期間がとれたことが大きかったと思います」(中島氏)
そして、「NICE営業物語」は、当初の期待どおり、ナカシマプロペラの業務遂行に大きく貢献。また、その機能が評価され、他社への販売、導入も拡大中だ。
「いまでは、情報共有が確実、かつ容易になりました。従来、限定的だった個々の営業スタッフが持つ情報の共有が進み上司が横断的、網羅的に確認、精度の高い判断が下せるようになったのです。こうしたSFAの活用で、各スタッフの能力を高いレベルで平準化して会社の競争力を高めて行きたいと思っています」(中島氏)
※顧客情報や商談情報など企業の営業活動に必要な情報をICT化により一元管理する後方支援システム。
会社名 | ナカシマプロペラ株式会社 |
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設立 | 2008年 |
本社 | 岡山市東区上道北方688-1 |
代表取締役社長 | 中島基善 |
資本金 | 1億8,000万円 |
事業内容 | •舶用機器の開発・製造・販売 •エクステリア商品の企画・製造・販売 •環境改善装置の開発・製造・販売 |
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