企業ICT導入事例

-株式会社BAKE-
洋菓子×ITで今までにない商品とビジネスを創り出す

インターネットはさまざまな分野でビジネスのチャンスを広げ続けています。洋菓子の企画・製造・販売を行う株式会社BAKEは、インターネットがもたらすこれらの可能性を最大限に活用することで、日本の製菓業に新しい潮流を創り出そうとしています。

【導入の狙い】顧客ニーズに立脚した商品開発の推進
【導入の効果】提案性の高い商品展開と機動力のあるビジネスモデルを実現

ITとの融合で成熟市場に挑戦する

パティシエが朝のドラマの主人公になる。憧れの職業ベスト10にも入っている。洋菓子店は食文化の中心の一つとして、華やかなイメージで語られる業種です。しかし昨今の販売実績を見ると、平成26年度まで5年連続で対前年比マイナス成長※1。製菓業全体でも横ばいの状態※2が続いており、海外市場の開拓や新分野の開発など、次なる一手が必要と言われています。

東京・自由が丘にある株式会社BAKEは、この成熟マーケットにITを積極的に取り入れ、閉塞感を打ち破る挑戦を始めています。同社の創業者であり代表取締役CEOである長沼氏によると「製菓業というより、得意分野が製菓のIT企業を作った」とのこと。単なるネット販売に留まらない志がうかがえます。

ツールとしてのITでビジネスをとことん効率化

▲代表取締役 CEO・長沼 真太郎氏

同社では、1ブランド1商品のコンセプトのもと、焼きたてチーズタルト専門店BAKE CHEESE TARTなど、5ブランドを展開しています。すべてに共通するのはウェブサイトのクオリティを重視し、そこでの情報発信や集客を積極的に行うスタイル。

「お客さまは商品だけではなく、お店の雰囲気も買ってくださるのです。だからこそ、サイトのデザインなどには徹底してこだわっています」(長沼氏)

デジタルカメラで撮った写真をケーキに焼きつける写真ケーキ専門店PICTCAKEでは、SNSに写真をアップする手軽さで、オリジナルケーキが作成できる環境を実現。おいしいお菓子をタイムリーにお届けするツールとしてITが活用されています。

ビジネスモデルそのものもITの手法で革新

一方、同社にとって、ITにはもう一つの意味があります。それが“お菓子と向き合うための”ITです。

「ITエンジニアリングの考え方をお菓子作りに導入しています」(長沼氏)

例えばウェブページなどで、複数案のデザインを実際に見てもらい、その優劣を判断する時に使用されるA/Bテスト。同社ではお菓子の試作品に対してSNSなどを使ってA/Bテストを実施し、「食べたい」という声がより多い方を製品として世の中に出しています。

「大手メーカーなら、市場調査を行い、製品企画に時間をかけることもできますが、私たちはもっとスピードを重視します」(長沼氏)

まずは世の中に問う。それに対して寄せられたさまざまな声を参考に、試作品をブラッシュアップしていき、最終的に製品化する。製品開発にIT的な発想を導入している点は注目に値します。

テクノロジーで味を極めていきたい

職人の経験と感覚に頼る製品開発から、8割のお客さまの肯定的評価を基準にした製品開発へ。その違いから生まれる自信が、次々に新分野に挑戦できる理由かもしれません。将来はお菓子の原料になるミルクの分野にまで進出したいという長沼氏。川上から川下まで、味の世界をテクノロジーの活用で極めたいという夢は広がるばかりです。

※1、2 全日本菓子協会「平成26年 菓子統計年報」より

会社名 株式会社BAKE
設立 2013年(平成25年)4月
所在地 東京都目黒区自由が丘1-26-3 升本ビル3F
代表取締役 CEO 長沼 真太郎
資本金 900万円
事業内容 菓子の製造・販売、コマースサービスの運営管理、メディア運営
URL http://www.bake-jp.com/

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