企業ICT導入事例

-三和シヤッター工業株式会社-
営業ツールにiPadを導入し、訴求力を向上

シャッター商品を主軸に、現在はマンションドアでも高いシェアを誇り、間仕切りやステンレス等、多品種販売を推進する三和シヤッター工業株式会社。しかし同社には、営業活動上の課題がありました。

【導入の背景】紙カタログによる営業活動上の課題に直面
【導入の効果】動画による商品訴求が可能になり、訴求力が向上

【導入の背景】

紙カタログによる営業面での課題に直面

▲事業企画部 営業支援グループ 教育企画課 課長 丸茂 直樹氏

 「シャッターは、『開く/閉まる』という動きがある商品です。しかし紙のカタログでは『動作音が静か』『高速で開閉できる』といった訴求点を具体的に訴えることが困難で、そういった部分は主に営業スタッフの話術や力量に頼っていたのです」(事業企画部 営業支援グループ 教育企画課 課長・丸茂 直樹氏)

▲事業企画部 営業支援グループ グループリーダー 伊藤 俊美氏

 さらに多品種販売にともなうアイテム数の増加も、もうひとつの課題でした。

 「2011年時点で、カタログは合計117種類。全部で数十kgにも上っていました」(事業企画部 営業支援グループ グループリーダー・伊藤 俊美氏)

カタログを電子化し、タブレットで活用

 こうした問題の解決のため、同社の事業企画部は、カタログの電子化に踏み切ります。

 「プロジェクトは、タブレット端末が一般化しつつあった2011年にスタートしました。タブレットなら、営業の現場でのスピーディな活用が可能と考えたのです」(伊藤氏)

【導入の効果】

動画による商品訴求が可能になり、訴求力が向上

▲iPad電子カタログ

 電子化されたカタログを収録したiPadが営業スタッフに配布されたのは、2012年。以降、営業スタッフは、重いカタログの束を持ち歩くという以前の営業スタイルから解放されました。

 その一方で、商談の中身を大きく変貌させるコンテンツも、iPadに収録されました。それは、商品の動作状況をわかりやすく紹介する動画です。

 「タブレット端末の利点は、音や動画もお客さまにお見せできるところです。その利点を最大限に生かすため、弊社のさまざまな商品の動作を撮影した動画を、iPadでご覧いただけるようにしたのです。これは、商談の現場で大きな反響を呼びました」(丸茂氏)

 そしてもうひとつ、iPadの機能を生かしたアプリも新たに開発、搭載されました。それは、シャッター商品を実際の店舗やビルに合成するシミュレーションアプリです。

 「シャッター商品の価格や機能と同じくらい、『見栄え』も、お客さまが重視する部分です。iPadのカメラで建物を撮影し、そこにシャッター商品を合成できるアプリを開発、搭載したのです」(伊藤氏)

新人研修にもiPadを活用

 そして同社はいま、iPad活用の将来像も描きつつあります。

 「現在は主に営業ツールとしての活用ですが、将来的には営業以外の業務にも広げていこうと考え、その一部はすでに展開がはじまっています」(伊藤氏)

 「iPadに営業向けのEラーニングコンテンツを収録し、新人の研修に使いはじめています。こうした面での活用も、今後どんどん拡大してくるでしょうね」(丸茂氏)

会社名 三和シヤッター工業株式会社
設立 2007年(平成19年)4月
所在地 東京都板橋区新河岸2-3-5
代表取締役社長 長野 敏文
売上高 1,605億円(2014年3月末現在)
従業員数 2,452名(2014年3月末現在)
事業内容 シャッター、スチールドアの総合建材メーカー
URL http://www.sanwa-ss.co.jp

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