企業ICT導入事例
-アズワン株式会社-
ワンソース・マルチユースを最適化
公開日:2013/06/01

IT推進本部 取締役 本部長 金子 泰雄 氏
アズワン株式会社は、科学技術や医療分野での研究開発に必要な計測機器、汎用機器、容器やコンテナ、手袋などの消耗品をサプライする専門商社。そして同社と研究者をつなぐのが、商品点数約2万点、サイズやバリエーション違いを含め約7万点を掲載するカタログ類だ。
「このカタログ類がデジタル化され、ウェブにアップされる時代がやってくることは、当社での共通認識でした。しかし、単純なデジタルカタログ化では、使いやすさの上で大きな問題があったのです」(アズワン IT推進本部 取締役本部長・金子泰雄氏)
同社では、カタログ情報のもととなるデータベースに、RDB(リレーショナル・データベース)を採用していた。
「RDBでは、個別の商品情報は『行』で表されます。そして商品コードや商品名、価格などの要素も、同じ行に格納されます。紙のカタログでは、たとえばサイズ違いがある場合、1枚の写真にサイズ違いを含んだ商品群を表組で組み合わせればよかった。しかし単純なウェブ化では、検索結果に同じ写真がズラリと並び、それぞれにスペックが付随します。実際、ウェブの大手ショッピングサイトでも、そのような表示になるところがあります。でもそれでは紙カタログとの使い勝手が大きく異なってしまうのです」(金子氏)
「こうした悩みを抱えていたとき、ご提案をいただいたのが、同一行程で紙カタログとウェブ版カタログの制作ができる、XML(エクステンシブル・マークアップ・ランゲージ)の採用です。RDBとは異なり、1枚の写真と複数の商品情報を紐付けすることも容易でした」(金子氏)
同社がこうして導入したXMLによるウェブ版カタログ「新世代Jus-Tis」は、2004年にリリース。その後2回の大幅リニューアルを経て、現在は同社の営業活動になくてはならない存在になっている。
「現在では、商品の追加や価格改定を『Jus-Tis』に反映させ、それを次回の紙カタログ制作時に自動収集、反映させる仕組みになっています。今後はこのウェブ版カタログを、営業スタッフへのタブレット端末配布などを通じ、さらにリアルタイムな営業活動に役立てていきたいと思っています」(金子氏)

会社名 | アズワン株式会社 |
---|---|
設立 | 1962年6月1日 |
所在地 | 大阪市西区江戸堀二丁目1番27号 |
代表取締役社長 | 井内 卓嗣 |
資本金 | 50億7500万円(2013年3月末現在) |
事業内容 | ・研究用機器機材、看護 ・介護用品、その他科学機器の販売 |
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