電話応対でCS向上事例

株式会社アルファネット一刻を争うITインフラのトラブルにおいてもお客さまの立場に寄り添った応対を大切にする

深刻化する「サイバー攻撃」に対応するセキュリティビジネスや仮想化技術の基盤となるITインフラ構築、さらにオフィスづくりに欠かせない物理的な通信・ネットワーク工事など、ITインフラをトータルで支援する“サポートサービスインテグレーター”である株式会社アルファネット。一刻を争うような緊迫したITインフラのトラブルにおいても、サポートするエンジニアがお客さまの気持ちに寄り添い、専門知識や経験に裏づけられた高い技術力で、お客さまのインフラ課題の早期解決に努めています。

御社の事業概要・最近のトピックについて教えてください。

「弊社は、企業のシステム構築、サイバーセキュリティ対策、ネットワークソリューション、SEの人材アウトソーシングといったITインフラをトータルでサポートするサービスインテグレーターです。1999年7月に設立し、昨年20周年を迎えました。そこで20周年イベントの一つとして、本社オフィスの一部を開放したり、地下階にeスポーツ※コーナーを設置したりして、社員と子どもたちが一緒に楽しめるようなファミリーイベントを開催しました。全体では570名の社員がいるため、イベントは複数回に分ける必要がありましたが、さまざまなイベントを通じ、ご家族にアルファネットがどのような会社なのかを知っていただけて良かったと思っています」(村田氏)

▲上席執行役員
東日本サポートセンター
村田 俊彦

一刻を争うITインフラのトラブルだからこそ、適切かつ丁寧な電話応対が求められる

御社と電話応対の関係性についてお聞かせください。

「私たちが所属する東日本サポートセンターでは、約200名のエンジニアがITインフラやデータセンターの監視業務、コンタクトセンター業務を行っています。業務の中で、お客さまと電話などでコンタクトをとる場合は、一刻を争う大事な話が多いため、説明が稚拙であったり、お客さまのお話を理解できなかったりすると、重大なトラブルにつながりかねません。答え方一つで、本来は安心されるようなことも、不安を抱かせてしまうこともありますので、電話応対がとても大切だと思っています。弊社も10年程前から『A-QIC(Alphanet-Quality Improvement Committee)』という、品質向上委員会を立ち上げ、個人の気づきや改善策を“見える化”して、社として互いに高めていく活動をしています。東日本サポートセンターでも約4年前から『応対品質向上委員会』と『対応品質向上委員会』という分科会を立ち上げました」(村田氏)

『応対品質向上』と『対応品質向上』2つの分科会で、スキルアップとマインドアップに取り組む

応対品質向上委員会と対応品質向上委員会の違いについて教えてください。

「『応対品質向上委員会』は、現場でのコミュニケーションスキルの向上を目的としています。お客さまに納得していただくには、ITの知識だけでなく、それを説明する能力や、表現するための言葉づかいも大切です。そのため、『言葉を磨く』ことを目的に取り組んでいます。一方の『対応品質向上委員会』は、いくら『言葉を磨く』能力が高くてもそれだけでは十分でなく、お客さまに寄り添う応対でなければならないという考えのもと、『応対品質向上委員会』からCS(顧客満足)マインドを高める分科会として立ち上げました。具体的には、まずどういう応対だとお客さまが満足され、不満を持たれるのかを調査し、その結果をドキュメント化しました。それを、地道に1年かけて約200名の研修を通して伝えてきました。また、社員全員が同じ意識で働けるように、ビジョンや行動指針、CSマインドを記した『アルファノート』を全員に配布し、日々自分の行動の振り返りができるようにしています」(村田氏)

ビジョンや行動指針、CSマインドを記した「アルファノート」

エンジニアの応対品質を高めるために、電話応対コンクールや電話応対技能検定(もしもし検定)を活用

電話応対コンクールやもしもし検定に取り組んだきっかけを教えてください。

 「電話応対コンクールには2015年から出場しています。きっかけは、エンジニアとして技術力が高いスタッフでも、電話応対の経験やスキルがないため、お客さまとトラブルになってしまうことがあったからです。また、社内では電話応対を体系的に学ぶ機会が少なく、常駐先や客先で見聞きしたことを模倣している状態で、それでは深刻なクレームにつながりかねないという懸念もあり、体系的なスキルを身につけるために電話応対コンクールに取り組みました。もしもし検定は、昨年春から社内の認定資格となり、もうすぐ1年となります。現状は4級、3級の取得者が中心で、2級以上の取得はこれからです。受検者の中には、自ら実施機関に電話をして、どういう取り組みをすれば合格できるのかを聞く、といった積極的な姿勢の人もいます。社内には多くの認定資格があり、いずれも社員自らが取得に向けて行動するのですが、社内認定資格になったことで、もしもし検定に取り組む人が増えてきましたね」(加藤氏)

▲エンジニア
東SC5課
加藤 百代

実際に、電話応対コンクールやもしもし検定に取り組んでどのような効果を感じていますか。

「社内でCSが高い人を表彰する制度があり、以前は特定の人ばかりが表彰されていましたが、最近は多くの人が表彰されるようになりました。会社としては、いつ、どんな時も一定の品質でお客さまに対応することが大切ですが、最近は、人による応対のバラツキも少なくなり、深刻なクレームもなくなりました」(村田氏)

「電話応対コンクールやもしもし検定を通じて、目の前にいるお客さまがどういう気持ちになっているのか、それに対して、私たちはどう反応すれば良いのかということを学ばせていただいたので、現実に目の前にある課題でもお客さまの心象への配慮ができるようになりました。また、電話応対コンクール出場メンバーは、それぞれのチーム内で教育をする立場となって周囲に働きかけ、それまでの弱みを強みに変えていってくれています。個の力がチームの力になっていることを実感しますね」(加藤氏)

 

最後に、今後の目標をお聞かせください。

「弊社の求める人物像として、『接遇を通してお客さまの立場に立った応対のできる人』、『新たな技術を積極的に習得し、常にチャレンジする人』を掲げています。技術だけではなく、お客さまの気持ちに寄り添わなければならないという考えが示されていますが、この部分はAIにはできないところなので、生身の人間の応対力を高めていきたいですね。もちろん、日々の業務の中にはAIに置き換えられるものもありますが、人でなければできないことは10年先、20年先にもあると思います。社会の変化、技術の進化に適応しつつも、人と人とが向き合うことを常に意識していきたいと思います。そして、企業ビジョンにもある『全てのお客様に「安心」を提供し、かけがえのないパートナーになります』を実現したいですね」(村田氏)

※eスポーツ: electronic sportsの略で、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。

会社概要
会社名
株式会社アルファネット
設立
1999 年(平成11年)7月1日
本社所在地
東京都文京区後楽1-5-3 後楽国際ビルディング
代表取締役社長
杉山 尚樹
資本金
4億円
事業内容
TI ソリューション、セキュリティ、ネットワークソリューション、人材アウトソーシング
URL
https://www.anet.co.jp/
電話応対技能検定実施機関
オフィスKEI 株式会社
http://offi cekei.tokyo/

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