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災害時に強い公衆電話の認知度向上の取り組み公衆電話には、大規模災害時に優先的につながる仕組みが用意されています。しかしその一方で、公衆電話は設置台数が減り、使い方を知らない人も増えています。公益財団法人日本公衆電話会は、こうした災害時の公衆電話の役割を啓蒙する活動を続けています。
「公衆電話の場所を知ること」も災害対策に
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▲常務理事 事務局長 岡村 力氏
大規模災害が発生し、安否を気遣う「見舞い呼」で電話回線の混雑が見込まれる場合、一般の固定電話、携帯電話には発信規制が行われ、電話がかかりにくくなります。こうした場合、連絡手段として役立つのが公衆電話です。不特定多数の人が利用する公衆電話は、官公庁や病院などの特定の電話と並び、発信規制の対象外となっています。そのため、固定電話や携帯電話からの通話が困難な時でも、比較的かかりやすくなっているのです。
しかし現在、公衆電話はその設置数が大きく減少し、いざという時に使おうと思っても、なかなか見つけづらい状況にあります。こうした中、公衆電話の設置場所を周知し、大規模災害時の有効な通信手段として活用できるよう、活動を続けている団体があります。それが公益財団法人日本公衆電話会です。
「かつては街角のあちこちで見かけることができた公衆電話ですが、今は探してもすぐには見つかりません。そこで私どもは、大規模災害時に公衆電話を探す助けとなる『帰宅困難者支援 公衆電話マップ』を制作しました。これまで配布したのは『新宿駅版』『渋谷駅版』『上野駅版』で、いずれも片面に駅周辺の屋内外の公衆電話の位置、特設公衆電話が設置される拠点、さらに帰宅困難者用支援候補施設を記した地図を、もう片面に公衆電話の使い方と『災害用伝言ダイヤル(171)』『災害用伝言板(web171)』の使い方をまとめています。これらは当会のウェブサイトからもダウンロードできますので、ぜひご利用いただければと思っています。また近い将来発生すると予想されている南海トラフ地震、東海地震対策に取り組む四国の地方自治体向けには『屋外公衆電話設置マップ』を制作し、一部の自治体にそれぞれ1万5,000~2万部を贈呈しています」(岡村氏)
家族の安心のため、子どもに公衆電話の使い方を
また、携帯電話が一般的になってから20年近くが経過した現在、公衆電話の使い方を知らないという子どもたちが増えています。
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▲広報 担当部長 田島 敏明氏
「公衆電話は災害時に役立つ重要な連絡手段ですが、アンケートの結果、公衆電話を使ったことがないというお子さまが増えていることが分かりました。そこで私どもは、小学生を対象に『公衆電話教室』を開催しています。親御さまにおかれましても、お子さまと一緒に外出した時に公衆電話を見かけたら、その使い方をお教えになられてはいかがでしょうか。お子さまに10円玉を手渡し、公衆電話からご自身の携帯電話あてに電話をかけてもらうだけで、すぐに使い方を理解されると思います。そして万一の災害に備え、災害用伝言ダイヤルの使い方と伝言先のキーとなる電話番号を記したメモを持たせてあげたら、安心度も大きく高まると思います」(田島氏)
同会では、これからも各地で子どもたち向けに公衆電話の使い方のレクチャーを続けていくとともに、災害用伝言ダイヤルの認知度向上への努力を続けていくとのことです。
組織名 | 公益財団法人日本公衆電話会 |
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設立 | 1972年(昭和47年)8月15日 |
所在地 | 東京都新宿区西新宿1-13-12 |
会長 | 上坂 清 |
事業内容 | 公衆電話を基本とした利便性向上に向けた事業、「安全で安心できる地域社会」の実現に向けた事業など |
URL | http://www.pcom.or.jp/ |
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