会話を切り上げられない時、相手の気分を損なわずに電話を切るには?

解決のヒント

 仕事を円滑に進める上で重要なコミュニケーション能力。それゆえに悩む人も多く、また悩み自体も環境によって異なるものです。「解決のヒント」では、電話応対に関するお悩みや日常的なコミュニケーションに関する相談事を、「もしもし検定指導者級資格保持者」の方々からアドバイスしていただきます。

会話を切り上げられない時、相手の気分を損なわずに電話を切るには?

  • 電話で用件が済んだ後、先方が雑談を始めてしまい、長話をしてしまうことがあるのですが、そんな時、うまく話を切り上げられません。雑談とはいえ、会話の中で仕事に重要な影響のあるネタが出ないとも限らないので、つい、聞き役に徹してしまうことが多くあります。相手の気分を損なわずに、良いタイミングで電話を切るにはどうすればいいでしょうか。
    (営業事務 担当者)

A.笑顔を感じる柔らかな声で応対を。

石坂 綾子氏

石坂 綾子氏

株式会社エヌ・ティ・ティ・ソルコ 群馬営業所 チーフインストラクター
官公庁、企業、病院などで接遇や電話応対研修を行っています。

 親しい方なら、話が途切れたところで「もう少しお聞きしたいのですが、これから外出の予定がありまして…」とやんわり切り出してはいかがでしょうか。お客様や目上の方には、こちらの都合を優先する言葉は使いにくいですね。きりの良いところで「詳しくお聞かせいただきましてありがとうございました」「参考になりました」などの言葉を添えた上で、本題の要点復唱をすると自然にクロ-ジングに進むと思います。テキパキ話すと冷たい印象になりますので、笑顔を感じる柔らかな声で応対するように心掛けましょう。

A.日ごろから、ステキな言葉遣いの引き出し作りを意識して。

佐々木 恵美子氏

佐々木 恵美子氏

株式会社NSGコーポレーション 副社長
“思いやりの心”をテーマに、電話応対やCS向上の研修を行っています。

 爽やかなイメージを残しての電話応対クロージングは、とても大事なことです。「○○様、いつも興味深いお話をありがとうございます。勉強になります。またぜひ、ゆっくりと聞かせていただけますか?」など、相手の気分を損なわないように、上手に話の流れをこちら側に引き戻すようになさってはいかがでしょうか。 また、心地よい言葉の引き出し作りは、日ごろから意識をしていくことが大切です。ステキな言葉遣いは、手帳に書き留めておくなど、身近なところから始めていきましょう。

A.クッション言葉を使うなど、思いやりの気持ちを持つことが大事。

伊地知 広美氏

伊地知 広美氏

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
新入社員教育をはじめとした、CS向上の研修を行っています。

 相づちを打ちながら聞き役に徹することで先方の興味がある事柄を把握し、ビジネスにつなげる良い機会ととらえてはいかがでしょうか?電話応対は、コミュニケーションを深めることができる重要なツールです。日ごろからコミュニケーションを深めて良好な関係を築いておけば、お互いが気持ちよく業務を進めることができるでしょう。 それを踏まえ、時間的制約などで終話の必要がある時は「恐れ入りますが」などのクッション言葉を使ってみてください。自分の都合を優先させずに、思いやりの気持ちを持って応対しましょう。

 いかがでしたでしょうか。もしもし検定指導者級資格保持者の方々のヒントを参考に、あなたにとってピッタリの答えを見つけてみてください。

もしもし検定指導者級資格保持者とは

「もしもし検定」とは、公益財団法人日本電信電話ユーザ協会の行う「お客様に喜ばれるビジネス電話応対」の実現と電話応対のエキスパートとして即戦力になり得る社内の指導者の育成を目的とした資格制度です。電話応対に関する高度な知識・技能があり、本検定の実施にあたり指導官や試験官等の役割を担うことのできる「指導者級の資格を有する者」を「もしもし検定指導者級資格保持者」と言います。
詳しくはユーザ協会ホームページより、もしもし検定ページをご覧ください。

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