ウェブ解析士に学ぶウェブサイト運用テクニック Vol.40

ゼロスタートでお問い合わせが0→300件台に!中小企業のウェブ担当者が事業の成果に貢献する方法

佐藤 佳氏佐藤 佳氏愛知県の中小企業で、事業部の責任者をしながら、広報・採用を担当。中小企業のブランディングと、事業の売上アップを同時に実現できるウェブサイト活用に着目し、知識ゼロ・経験ゼロから、自社サイトのアクセス数を4年連続200%成長させる。現在はウェブ解析士として、講演や執筆活動も積極的に行っている。

限られた経営資源の中で、事業の成果に貢献するウェブサイトを育てるにはどうしたらいいのでしょうか。私は今でこそウェブ解析士と名乗っていますが、知識ゼロ・経験ゼロで自社のウェブ担当者になりました。その実体験から分かったことは、「目標設計の仕方」と「自社認識力」を高めることで、知識や経験が少なくても事業の成果につながるウェブサイトを育てることができるということです。そこで今回は、年間お問い合わせ0件から300件を達成するに至ったノウハウを凝縮してお伝えします。

全体最適の目線でとらえた「目標設計」

1.集客~受注までの全体像をとらえる

アクセス数やお問い合わせ数のアップなど、部分的な数字・施策にとらわれていませんか?ECサイトはウェブ上で購買が完結しますが、多くのBtoB企業はそうではありません。頑張っても成果につながっていない場合は、この視点が抜けた状態で施策を展開している可能性があります。まずは視野を広げて全体像をとらえましょう。

また、集客から受注までは、以下のようなフェーズがあります。事業の成果につなげるためには、各フェーズの母数=「量」を確保すること、そして次のフェーズへつなげる確率=「質」を高める必要があります。つまり、ウェブサイトの成果は「量」と「質」のマネジメントにかかっているのです。

集客から受注までのフェーズ

2.最終目標から逆算して、理想の方程式を導き出す

全体像が分かったら、KPIの設定に移りましょう。この時のポイントは、KPIは必ず「最終目標」から逆算してつくることです。やり方は簡単。目標受注金額から平均受注単価を割り、必要な受注件数を出します。そこに平均受注率を合わせれば、必要なお問い合わせ件数が出てきます。ウェブ広告施策を行う場合は、さらにそこから数値を逆算します。

この時のポイントは、前年実績と比較して、算出した目標値がどれくらい現実的なのかを確認しておくことです。もしも理想が高い場合は、どこかのKPIを調整して方程式を成立させるか、最終目標値を見直しましょう。その際に、KPIをウェブ担当者だけで決めるのではなく、実際に営業するメンバーとも合意を取ることがとても重要です。

また、忘れてはいけないのは、予実を1ヶ月に1回以上チェックすること。ギャップが出ている場合は、「どのKPIをいじると最終目標が達成できるのか?」修正案を考えて実行しましょう。そうして理想の方程式を見つけ出すのです。これを年々繰り返すことで、精度の高い方程式を手に入れることができ、目標達成の確率も高まります。

3.現状に合わせて着手するテーマや優先順位を決める

全体最適を前提として、四半期や年ベースで注力するテーマと優先順位を決めましょう。この時のポイントは、先ほど設定した目標値と連動した施策になっているかどうか。なぜなら、目標値とやることがずれていては成果につながらないためです。

また、施策を考える上でのポイントは、「デジタル(Googleアナリティクスなどの分析データ)」と、「アナログ(顧客や営業マンから得たデータ)」の両面から戦略を練ることです。このバランス感覚が、施策の成功確率を決めると言っても過言ではありません。ここまでできたら、あとは自社認識力を高めるだけです。

自社認識力(自社の魅力や他社との違いに対する理解度)の高め方

モテる人って、なぜモテると思いますか?それは、自分自身の魅力を良く分かっていて、その魅力が一番響くターゲットに発信できているからではないでしょうか。実は、ウェブサイトもまったく同じなのです。自社をどれくらい正確に認識しているか、それをターゲットに合わせて発信できているか、この自社認識力の高さが事業の成果と連動します。

では、自社認識力を高めるにはどうしたらいいのでしょうか。答えはシンプルで、「発信してみること」です。恐らく皆さんも、3C分析やSWOT分析などを行っているかと思いますが、それがユーザーニーズや市場とずれていないかは、発信してみなければ分かりません。発信すると、反応または無反応というリアクションが返ってきますので、そのギャップを分析しましょう。そうすることで自社認識力が高まります。

そして、「発信⇔リアクションの分析」を継続すると、ウェブサイトでの打ち出しがより的を射たものになり、一貫した打ち出しも行えるようになります。そうすることで企業ブランドの世界観が醸成され、それに共感する顧客が集まるウェブサイトになるため、さらに事業の成果が上がるという良いループに入ることができます。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか。ヒト・モノ・カネなどの経営資源が限られていても、知識や経験がなくても、必ずできることはあります。小さなアクションを積み重ねて、事業の成果に貢献するウェブサイトを育てて頂けたら幸いです。

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