第1回 メールはあなたを映す鏡

今回から始まる新連載「使えるビジネスメール術」は、ビジネスメールのマナーやルール、書き方や送り方など、効率よくメールを使う上で役に立つテクニックを学んでいくコラムです。メールが変われば、コミュニケーションが変わります。人間関係が変わります。仕事も変わります。メールはあなた自身を映す鏡なのです。

メールを使いこなせていますか

仕事で毎日のように使うメール。自信を持って使えていますか。部下への依頼や上司への報告、取引先への挨拶や顧客からの問い合わせへの回答など、日々、多様なメールが飛び交います。仕事上の主要なコミュニケーション手段の一つとして、メールの存在感は増すばかり。

時間や場所を問わず使え、文字で記録に残せ、デジタルデータとして保存ができるメールは、効率を重視するビジネスシーンで重宝されています。反面、インターネットを介した通信手段であり、文字で伝えるがゆえの限界もあわせもっています。

メールの文章、送信のタイミングなどが送り手の印象を決め、仕事の評価にもつながります。だからこそ、メールを使いこなす力、電話や対面などのほかの手段と使い分ける力が、すべてのビジネスパーソンには求められています。

そのメール、間違っているかも

自分が送っているメールに少しでも不安がある、メールをもっと使いこなしたいと思っている、そんな時は一度立ち止まり、ご自身のメールを振り返ってみてください。

誰もが、正しく伝えたい、仕事を前に進めたい、そう思ってメールを使っているはずです。でも、見よう見まねで覚えたルールや身につけたマナーが、所属している組織でしか通用しないローカルルールだとしたら……。良かれと思って間違ったことを繰り返していたら……。メールを送るたびに失礼を重ねていたり、相手を不快にしていたりするかもしれません。

1通のメールにより印象を損ね、信頼を失うこともあり、小さなミスが大きなトラブルに発展する可能性を秘めている。それがメールです。メールを仕事上の武器にすることはあっても、メールが仕事の足を引っ張ることがあってはなりません。だからこそ、正しく、効率よく使う力を身につけたいもの。そのためには、メールの特性を理解することが不可欠です。

メールが変われば仕事が変わる

仕事ではメールをコミュニケーション手段として使います。単なる情報伝達というよりは、受け手が正しく理解し、納得して、気持ち良く行動に移してくれるように働きかけるのがメールの目的です。伝えて終わりではなく、伝わるように伝えられなければなりません。

メールには送り手の人柄、仕事への責任感など、すべてのビジネススキルが反映されます。単にメールソフトを使いこなすだけではないのです。でも、決して難しいことではありません。メールを活用するスキルは特別なものではなく、誰にでも身につけられます。ただ、知っているか、知らないかで差が出るのがメールです。

メールが変われば、コミュニケーションが変わります。人間関係が変わります。仕事も変わります。良いメールを書いて適切に送ることで、こちらの目的を正しく伝え、受け手に好印象を与え、間接的に相手を変えます。結果、良いメールが自分のもとに届き、互いの効率がアップする。このような効率化の循環を生む、そのきっかけは自分です。今日からできること、取り組んでみませんか。

次回は、ビジネスメールとビジネス文書の違いについて解説します。

直井 章子氏

直井 章子氏
一般社団法人日本ビジネスメール協会 株式会社アイ・コミュニケーション 専任講師。ビジネスメール教育の専門家。ビジネスメールの教育研修プログラムの開発、実態調査や検定試験に携わる。官公庁や企業などでのビジネスメールや文章に関する研修やセミナーでの講演回数は100回超。新聞や雑誌、ウェブ媒体などでの掲載多数。著書は『このフレーズが決め手!伝わるモノの書き方のコツ』(ナツメ社)など3冊。