中小企業診断士から見たICT経営 Vol.85

手軽な動画活用で顧客対応力アップ

渋屋 隆一氏渋屋 隆一氏ITコンサルタント。中小企業診断士・情報処理技術者。IT業界を中心に、事業戦略の策定支援・新規事業支援や、経営とITをつなぐためのセミナー・研修を行っている。マーケッターとして経営・ITトレンドを広く見渡す目のバランスと、ITエンジニアとして現場の苦労を知った経験のバランスを大切にしている。

従業員教育の悩みが尽きない

飲食チェーン店を展開するA社(東京:社員数200名弱)は店舗の従業員教育に頭を悩ませていました。従来A社では、紙を各店舗に配布して従業員教育を行っていました。しかし、接客マナーの教育など、紙に書かれたものを読ませるだけでは、ほとんど効果が現れませんでした。そこでA社は教育内容を撮影し、DVDを各店舗へ発送することにしました。紙を読ませるのに比べ、動画は一定の教育効果があることが分かりました。

しかし、次なる問題が出てきます。まず、一部の店舗にはDVDプレーヤーがなかったため、全店舗で一律の教育ができませんでした。また、商品の入れ替わりが激しいことから、そのたびに撮影を行い、DVD化して発送するコストが大きくなってしまったのです。これらの問題を解決するために、A社は動画をネットワークで配信するシステムの活用を検討し始めました。

従業員教育システムに求めたこと

A社が本システムに対して求めたことは以下の通りです。

・ネットワークを通じて動画を配信できること
・従業員ごとに受講履歴を管理できること
・タブレットで教育を受講できること
・自社内で頻繁な動画の差し替えに対応できること

動画を言葉でプログラムできるシステム

A社が最終的に見つけたのは、株式会社プログマインドが提供する「T2V」(http://ohirome.t2v.bz/)でした。「T2V」は、言葉で台本を書くだけで音声付きの動画が作成できるシステムです。

T2V

簡単なものであれば普通の日本語(例:みなさんこんにちは(おじぎ))で動画を作成できます。A社は「T2V」を活用することで、商品の入れ替え時には、自分達でテキストを編集するだけで新しい動画を作成することができるようになりました。外注が不要になったことでコストの削減ができ、自分達の作業時間も非常に短いものになりました。

A社が得られた効果

このように「T2V」を活用したことで、A社は低コストで確実に動画を各店舗に配信できるようになりました。その結果、新規5店舗についてはミス発生率が10分の1に激減しました。A社では、動画を使った会話形式の教育方法が効果を上げたものと考えています。全体としてサービスレベル、顧客対応力が大きく上がったと感じられています。

まとめ

動画は従来よりも扱いが簡単になり、誰でも利用できるようになってきました。

・動画が簡単に低コストで作成できる
・動画の編集や再作成も簡単・低コストに実現できる

今までコストの問題や、動画作成後の運用スキルが問題で動画を活用できなかった中小企業においても、A社のように動画を活用するチャンスがやってきました。一度、動画の活用を考えてみてはいかがでしょうか。

↑
PAGE TOP