中小企業診断士から見たICT経営 Vol.83

気持ちの良い“おもてなし”でお客さまから選ばれるお店へ

渋屋 隆一氏渋屋 隆一氏ITコンサルタント。中小企業診断士・情報処理技術者。IT業界を中心に、事業戦略の策定支援・新規事業支援や、経営とITをつなぐためのセミナー・研修を行っている。マーケッターとして経営・ITトレンドを広く見渡す目のバランスと、ITエンジニアとして現場の苦労を知った経験のバランスを大切にしている。

ベテランのノウハウを新人・アルバイトにも

顧客の顔が見えない電話応対は、対面での接客以上にスキルが求められます。東京都にあるフラワーショップA店は、マネージャーが顧客からの電話応対に追われて困っていました。マネージャーが顧客の情報を覚え、ノウハウを駆使して電話応対することでリピーター顧客を守っていました。しかし、いつまでもマネージャーが電話応対に追われているわけにもいきません。何か良い方法はないか、探し続けて見つけたのが「おもてなし電話(シンカCTI)」(http://www.thinca.co.jp/service/cti/)でした。

シンカCTI

A店はこの「おもてなし電話(シンカCTI)」を利用することで、電話応対を新人やアルバイトに任せられるようになりました。

その場で提案、アップセルの効果も

効果はそれだけではありません。リピーター顧客のうち男性の多くは、「前回と同じものを」という注文が多い傾向があります。従来は注文を受けた後、過去の購買履歴を調べ、前回同様のものを提供していました。

しかし今は過去の購買履歴が電話応対中に分かります。その情報を元に、「今の季節はこちらのお花の方がお勧めです。いかがですか?」というような提案ができるようになりました。その結果、リピーター顧客の単価が上がったのです。

顧客はつながりを求めている

「おもてなし電話(シンカCTI)」では、これまでの購買履歴だけでなく、担当営業、予約履歴など、自社に合った指標を選んで表示させることができます。全てに共通しているのは、「自分のことを分かってくれている」と顧客が感じることです。市場が飽和した現代においては、個々の顧客が自分のことを見てくれているという安心感が大きな差別化につながります。電話をしたとき、「お久しぶりですね!」というような何気ない一言が顧客の心に届き、リピーターを育てていきます。

経営者としてのメリットと導入時の注意点

最後に経営視点から見たときにもメリットがあります。それは現場のスタッフに自然と教育ができることです。過去の購買履歴やリピート率、キャンセル率など、自社にとって重要な指標を着信時に表示し続けることで、スタッフが自然にそれを理解します。

逆に言えば、このシステムを利用するときには、指標の選び方が非常に重要であると言えます。この選択を誤ると、スタッフを誤った方向に導いてしまうかもしれません。

最後に

電話は顧客との貴重な接点です。たった数十秒から数分のやりとりで、顧客はあなたのお店のファンになるかもしれませんし、逆に「二度と来ない!」と決意させてしまうかもしれません。この貴重な接点を一度、見直してみてはいかがでしょうか。

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